人に相談されたときの正しい返し方。
「今日こんなことがあって...」
大事な友人や、恋人に悩みを持ちかけられたときあなたはなんと答えるだろう。悩みに対してどのように対応するのが正解なのか。
恋愛シミュレーションゲームならば画面にこんな選択肢が浮かぶだろう。
①そっか、辛かったね
②そういうときは〇〇すればいいんじゃない?
③〇〇は何も悪くないよ
さて、この3つのなかでどれが正解なのだろうか。
①は、その人の悩みに直接答えを出す形ではなく感情に寄り添う
②は、その人の悩みを解決する方法を提示する
③は悩みとか抜きにその人自体を肯定する
どれも相談に対する返答としてはかなりベタだ(私自身もよく用いる)。しかし3つを挙げたがこの中には正解はないのではないかと私は考える。悩みを打ち明けてくれた人の性格や精神状態によってきっと答えは流動的に変わっていく。
中には「みんな辛いんだよ」「世の中にはもっと辛い人もいるんだよ」と声をかけるような人もいる。正直私はこれをいう人に対してはあまり信頼を持つことができない。逆にこれで納得して機嫌を治したとしたらその人はかなり性格が悪いのではないだろうか、とも思ってしまう。
そっか、私よりも辛い人がいるならその人と比較したら私の方がまだ大丈夫だな。
他人と比較して安心すること。しかし、誰しも他人と比較することで安心したり優越感を持ってしまう瞬間はある。きっと人はそういう生き物なのだ。悲しいけれど。
私は人に悩みを相談することが苦手だ。相手に自分の気持ちを慮ってもらおうとすること自体がなんだか傲慢に思えて気が引けてしまう。
人の悲しみや悩みを理解するには限界がある。人間は結局一人一人だしそれはこの先も変わることはない。寄り添おうとしたところで完全に分かり合えることはきっとこの先もないだろう。
私の苦しみは私だけのものだし、あなたの悲しみはあなただけのもの。
分かりあうことは難しいがそれでも相手を知り分かろうとすることが人間関係の本質ではないだろうか。相手を知らないからこそ関係を築くのは難しいし面白い。分かろうとする気持ちだけできっと私たちは生きていけるし、その人を生かすことができるのだろう。
今のところこれが21歳の私の答えだ。