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世界2周旅からエコビレッジ創りへ 伊藤研人
日本を作ったのは一握りの勇者だと。
彼ら戦士が命を懸けて守ったのは
今や忘れられつつある言葉 名誉
映画『ラスト サムライ』(原題: The Last Samurai)より
スゲェー楽しいvoicyラジオ収録だった。
自分に嘘をつかない生き方をするのは難しい。ケント(伊藤研人さん)の生き方は、まさに、それ、自分を偽らない。生きとし生けるもの全て、地球を救う壮大な道を妄想で終わらせずに、少しずつ実践して歩み始めている。誰もが漠然と抱える不安や怖れを希望に変えていく男、そう思えた。
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「ケントならやれるかも」そう思えたのは自分の中に本気スイッチを持ってるから。彼は生きる力を身につけるため着物で世界2周した。「地球の環境問題を解決する!」というミッションを掲げ経験を積み重ねた今、それぞれのピースが揃って一冊の本になった。文章を何度も練り直し7年かけて書き上げたというから凄い。
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35歳の彼は今、問題解決に尽力しているが、地球何周もしている還暦の俺はケントと対談して改めて問題を発見することができた。「リスナーに勇気と元気を!」目的に対談しているが、まず俺が元気になった。そんなケントとの1回10分、9日間の対談、フォローして聴いてほしい。
ケントとは5年前、俺もトークライブをした旅好きが集まるイベント、「旅のから騒ぎ」で出会った。ケントのトークライブで4日間飲まず食わずで踊り続けるアメリカ・インディアンの「サンダンスの儀式」を体験したと知り衝撃を受けた。ファーストコンタクト、「隊長のことは前から知ってました。」とケント。その後、共通の友達、ダイスケ(吉武大輔さん)とケンゴ(吉田健吾さん)からケントと3人で同居してたことや3人で会社を立ち上げたことも知った。縁を感じてvoicyラジオ対談を依頼したのだ。
ケントは北海道生まれ。毎週末、父親のオフロードバイクの練習で山に入る度、ひとり遊びをしていた原体験が今の彼をつくった。幼少時代に自分と自然界の境界線がなくなっていく感覚を憶えているのだ。自分では「普通」と思っていた高校時代、周りからは「野獣」と呼ばれていたという。大学で「宇宙開発をやりたい!」と進学し、就活して初めて自分と向き合った。「人が生きるために何が必要か?」自問自答した答えは、「人が宇宙を目指すのではなく、地球の環境に人が合わせること」。彼は使命感に命を燃やす。「この美しい地球の自然を残したい!そのためには命を捨てても構わない!」
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「どうしたら環境問題を解決できるんだろう!」まずは自分の目で確かめるためにNZ(ニュージーランド)WH(ワーキングホリデー)の旅に出る。北海道で英語を使ってる人を見たことがなかったケント。「俺は、ほぼ100%英語を使うこともない。だから海外に行くこともないだろう」そう思っていた彼は英語の成績が学年最下位だったというから、人生とはわからない。大学時代ヨットをやっていた彼が選んだのがヨットの聖地、NZ。初めての多国籍でカオスなシェアハウスに戸惑いながら、またカタコト英語しか話せなくてもヨットのレースに出場できるまで諦めなかった。NZで暮らした1年間、ヨット、ダイビング、リンゴの収穫などをして過ごした。ワーホリ期間の1年を過ぎても日本に帰れない。なぜなら「世界中のエコシステム、環境問題を考える」という目標の1%くらいしか達成できてなかったから。所持金は5万円弱、次の目的地はNZから最も近いオーストラリアを選んだ。ケアンズの街でようやく見つけた仕事は、現地では誰もやりたがらない「バナナ農園」での重労働。60~100kgある巨大なバナナの塊を運ぶ仕事だ。NZで付き合ってた彼女にも振られ、身も心もボロボロの抜け殻状態。
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それでも、本気で命がけでやったのは、拾ってくれた恩に報いるため、生かせてくれた感謝の気持ちを忘れなかったから。バナナ農園での仕事が見つかった時、お金が尽きて泊まる場所もない。そんな時、農園主がAUS$500貸してくれたのだ。一日で半分は辞めてしまうキツい仕事で残っている奴は世界中からやってきた「俺が最強だ!」という変なプライドを持った連中。「絶対、負けねぇ」意地の張り合いの中、ケントはトップ3に登り詰める。3ヵ月で辞めるつもりだったが、オーナーやチームリーダーに、「あと3ヵ月、チームリーダーとしてやってくれないか?」懇願され、3ヵ月延長することを決意する。チームリーダーになったら鬱一歩手前まで追い込まれる。暑い中、チーム崩壊の危機に直面した時、救ってくれたのは日本人の仲間だった。「オレは日本人じゃなくて地球人だ!」って言っていた彼が「俺、日本人愛してる!」に変わった。そこで雇ってくれた初日にAUS$500貸してくれたオーナーの言葉を思い出す。「日本人だから信頼するよ!」連綿として続く日本人の先輩たちあっての今の自分、感謝の気持ちで溢れた。「自分の子供たちに、後輩たちに何を残したいのか?日本人の『道』の考え方、勤勉さ、和する力・精神・・・日本人だからできることは大きいんじゃないか」その気持ちが着物で地球2周に繋がっていく。凛としたケントの生き方に「武士道」を感じた。
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オーストラリアでバナナ農園6ヵ月、残り1年半は念願のダイビングの仕事をする。ワーキングホリデービザは3ヵ月仕事をすると、2年まで延長できると初めて知った。バナナ農園で働いてた仲間の紹介でダイビングの仕事に就くが、仲間の推しが凄かった。「こんなにいい仕事するヤツはいない!」。海洋学者も認めるダイビングの仕事は、環境問題を学ぶにはもってこいの仕事。英語で教えながら、「命を預かるリーダーシップ」など、多くのことを経験しながら学んでいく。
世界2周する前に2週間ほど日本に立ち寄った。そこで着物を手に入れ、NZで出会った旅人から聞いていた「ヴィパッサナー瞑想」を体験した。
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地球2周した中で最もインパクトがあったのが前述の「サンダンスの儀式」。一本の木にロープで繋がれ4日間飲まず食わずで踊り続け、最後に胸に刺した棒を自ら引きちぎる壮絶なインディアンの儀式。希望したとしても誰もがやれるものではない。ケントはインディアンの長老と話すために3年英語を学んだのだ。長老から許可されて、視界が真っ暗になる恐怖感の中、儀式に臨むケント。それを4年連続やったというから凄すぎる。「なぜ、4年連続儀式に参加したのか?」7日目と8日目の放送を聴くと納得できた。彼は、環境問題を解決できる核心を得た。すべては、「感謝の気持ちが肚の底から湧き出るために」。
6年間の旅をして帰国した彼が、この7年間で何をしたのか?9日目の最終回で語った。
友人たちと会社を立ち上げたり、日本を徒歩で縦断したり、教育事業をしたり、本を書いたり・・・「覇権国がビジョンを押しつけると終わらない。これから、どんな世界になっていくのか?」ケントは千葉県で人と自然が調和するキャンプ場に着手しエコビレッジを創ろうと日々仲間と共に汗をかいている。
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日本の伝統を継承しながら日本と世界を繋いで地方創生を実践し、明確なビジョンを持って世界に持続可能な拠点づくりをするケントに素敵な仲間ができたらラジオパーソナリティとしては、この上ない喜びだ。
今後のケントから目が離せない。
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先祖が残した この寺に戻るのだ。
そして、思い出す。
人も桜もいつかは散る。
吐息の一つ一つに
茶の湯の一杯に
敵の一人一人に命が宿っている。
それを忘れてはならん。
それが武士道
映画『ラスト サムライ』(原題: The Last Samurai)より