「コレが一番やりたかったこと!?59歳の子育て奮闘記」
真夏日のような今日、Tシャツ姿で1歳5ヵ月の息子、颯馬(ふうま)と2人、ベビーカーを押しながら桜舞い散る根岸森林公園へ。
妻、美香のパートは今週から週4回になり、今日も育児と家事の俺のワンオペ。いつもより早めに行ってランチに戻ってこようと思ったら、10:30だというのに、すでに駐車場は満車状態で長蛇の列、春休みに入った親子連れでいっぱいだ。
こんな素敵な公園が徒歩圏内にあることが嬉しい。ただ、エレベーターのない3Fからベビーカーを下ろし、再度息子を抱っこして階段を下りるのに往復しなければならない上に、「筋トレか?」って思うくらい横浜・山手は坂道が多い。
明日から保育園だと思うと「平日に息子と公園に来るのも今日が最後か・・・」なんて思いながら一瞬一瞬の時間を楽しんだ。
今月は中華街にある「一時預かり保育」は予約がいっぱいで、ほぼキャンセル待ちで預けられなかった。ふと思った。子育てしてると、ついつい「アレもやれない、コレもやれない」とできないことにフォーカスしがちだが、今まで一番やりたかった家族との時間を何よりも優先することができている。歩くだけで楽しそうな息子と桜を見ながら、そんなことを考えた。なんてピースフルな時間なんだろう。
2018年10月、会社倒産、自己破産後、まさか、こんな心の平安が訪れるとは夢にも思わなかった。今あるのは未来へのワクワク感だけだ。不安や恐れは微塵もない。5年前に亡くなった妻との間には、不妊治療を続けて22歳と20歳の娘がいる。3人目は叶わなかった。ずっと男の子が欲しかった。まさか58歳直前、その夢が叶うとは・・・これだから人生は面白い。
公園の平坦な芝生の上にベビーカーから息子を下ろすと、一目散に勾配のキツイ坂道をガンガン登っていく。そして、てっぺんから俺に向かって駆け下りてきた。今までは、顔から前のめりになってコケていたのが、きれいに尻もちをつけるようになっていた。坂道での小走りもバランス良く安定している。長男の成長を見るのが今、何より楽しみだ。
今日も朝一で、息子、颯馬は冷蔵庫を開けてチューブの調味料をキッチンの床にまき散らし、冷凍庫も全開にした。洗濯物を干していると、ベランダに出ようとする息子を止めると、ママのパンティを頭からかぶって満面の笑み 笑・・・。
「一時預かり保育」の園長先生にも
「ふうま君、お友達のオヤツをじーーーと見てて、ちょっと目を離した隙に、友達のオヤツを食べてたんですよ。でも、確か・・・ふうま君はアレルギーなかったですよね?」
心の中で「そっちかい!おもろいな、園長先生」
相手が男の子なのか女の子なのか、泣き出さなかったか聞こうと思ったが、送迎ママたちが次々に登園してきてバタバタして聞けなかった。誰に似たのか、すでにヤンチャ坊主!
今日で3月31日、生後525日目、朝食時間~お風呂までの時間、ミルクの量、ウンチやオシッコの回数、昼寝時間や散歩時間などを夫婦で記録したBABY DIARYも卒業だ。
なぜなら明日から、また別の保育園の生活が始まるからだ。明日の入園式は久しぶりにスーツでいくか・・・楽しみだ。
音楽でも深く感動する。書物でも胸が高鳴る。
理由は同じである。人生を発見して、
自分が深くなったような気がするからである。
それは錯覚かもしれない。
しかし自分を深めるのは、学歴でも地位でもない。
どれだけ人生に感動したかである。
曽野綾子(著)「それぞれの山頂物語」