「20周年を迎えた英治出版 社長 原田英治」
人を動かさず
人の心を動かす
福島正伸
話に圧倒された。
「論理と感情のバランス感覚の良い人だなぁ」と思った。20周年を迎えた英治出版を率いる原田英治さん。
彼と出会ったのは、15、6年前くらい、俺が異業種交流会「東京非凡塾」代表幹事をやっていた時、メンバーで著者で講師仲間だった「百式」田口元ちゃんに誘われた飲み会だった。
その時、初めて太陽商事の筒井会長とも出会った。たぶん、俺はいきなり長女を自宅で取り上げた激レア体験トークで話の中心にいた。
でも、彼は、この波乱万丈な人生を歩む俺のことを、ずっとフォローしてくれていて、4年前に妻が亡くなった時も、2年前に次女が入院して生死を彷徨っていた時も、その後、2018年10月に会社倒産・自己破産したときも・・・
温かいコメントを残してくれた。SNSのおかげで、ずっと繋がっていた。
「出版不況の時代」と言われて、何年になるだろう。そんな中、自費出版とも違う独自のしくみ、ブックファンドをつくり、こんな時代になる前に、島根県隠岐の島、海士町に「親子島留学」し、リモートで仕事をこなした。
自ら非公認「海士町」親善大使を名乗っているだけあって海士町の魅力が伝わるトークだった。
問題解決能力はもちろん、問題を見つける能力も半端ない。そして、次々と新たな視点「これもありだな」を自らの仕事に取り込んでいく。親子島留学の1年半の生活を聞くと、まさに「発見の旅」をしてきたんだなと思う。
そして、俺たち家族の日本を、世界を「暮らすように旅する」イメージと一致した。
共感するアーティストやクリエイターを相手に話すことが、こんなにも
楽しいのかと実感できるvoicyラジオ対談だった。
話に引き込まれたのは、経験を自分に落とし込む咀嚼力の凄さ。俺に「やる気スイッチ」を入れてくれた!心の奥底に眠っていた熱を引っ張り出してくれた感覚なのだ。
まだ、まだ、マグマのように熱が冷めていないことに気づけた。
「俺は、こうやって生きていく未来のイメージ」が、より明確になった。
原田さん、素敵な時間をありがとう。
発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。
新しい目を持つことなのだ。
マルセル・プルースト