南出市長のコロナ対策
6月22日、泉大津市の南出賢一市長が我が家に来られ、一緒に食事をした。
なんだか、夢の中にでもいるような気分だった。
だって、考えてもみてくださいよ。人口7万5千人を擁する市のトップが、我が家にいるんですよ?いつも僕がロンと追いかけっこして遊んでいる我が家に(笑)
もちろん、夢ではない。れっきとした現実で、きちんとした経緯がある。市長と僕の間に共通の知人がいて、その人が僕らをつないでくれたのだ。そういう前後の状況があるのは分かっている。分かってはいるが、やっぱり不思議だった。その感覚は、市長を我が家から見送った後も、しばらく消えなかった。
市長は、目覚めている人である。
ウイルス対策と称して世間で行われる子供たちへのマスク着用やワクチンの接種奨励が、一体どういう意味を持つのか、市長はよく分かっていた。
「泉大津の子供を守りたい」。その思いは固い。僕とつながったのも、突き詰めればその思いが根本にある。「子供たちを守るために、お知恵を拝借願えないか」と。
泉大津に限らないことだが、高齢者はコロナを恐れている。コロナが始まって1年余り、彼らはコロナ不安を煽るワイドショーを延々見続けた。マスクやワクチンを信じる洗脳は根深い。そんな高齢者が、通学途中の子供たちがマスクを着けていないのを目にして、怒り狂う。学校や市に電話して「学校はなぜ子供たちにマスクをさせない!けしからん!」と声を荒げる。
そういう声は、当然市長にも届く。
「こういう場合、多くの首長は子供にマスクを着けさせる方向に動くと思います。マスクの感染予防効果を期待して、というか、ぶっちゃけた話、票ですね。子供のご機嫌をとっても、票になりませんから。しかし私は、この蒸し暑い季節、登下校時にマスク着用を求めることは、あまりにも酷だと考えます」
ワクチンについてはどうか?
泉大津市在住者に送付される『コロナワクチン接種クーポン券』には、『南出市長からのメッセージ』が同封されている。
「接種は強制ではありません」「ワクチンの感染予防効果や中長期的な人体への影響については明らかになっていません」と太字で書いてある。
何も間違っていない。ごく当たり前のことである。
しかし、マスコミが音頭をとる「ワクチン打て打て」の大合唱の現代日本では、この「ごく当たり前」を呼びかけることさえ、どこか不穏な空気が漂う。大多数が狂気に陥っている状況では、むしろ正気が狂気のようにとられかねない。
『南出市長からのメッセージ』には、「ワクチンを打つな」という言葉は一言もない。しかし、このメッセージを丁寧に読む人は、そこに“市長の思い”を読み取るだろう。マスコミに乗せられてワクチン接種を心待ちにしていた人が、最後の最後、この「メッセージ」を読むことで、ちょっとでも引っかかりを感じてくれれば、という思いである。
「コロナを軽視しているわけでは決してありません。それどころか、私は一般的な医者よりも、はるかに多くのコロナ患者から相談を受けてきました。いや、もちろん医者ではないので、診察したわけではありませんが(笑)
何とか有効な治療法や少しでも改善する方法がないものかと、情報を徹底的に調べました。そして、いくつかの候補を見つけました。そのひとつが、これ、アトミックカーボンです」
と、黒っぽい液体の入った瓶を取り出して、僕の前に置いた。
「原子状炭素です。小豆から精製した物質ですが、日本の特許技術です。東大で行われた臨床研究の論文も出ています。これを飲むと、早いと2、3日のうちに解熱して、味覚や嗅覚が戻る人もいました。このアトミックカーボンが実際に効果的だったと思える事例について30人以上から聞いています。
これは医薬品ではなくて食品なので、私がコロナ患者に勧めても問題ないんです。自宅療養者は寝かされてるだけなので不安で仕方がない。少しでも良いと思われるノウハウがあるなら伝えたい。
他にも、アーユルヴェーダで使われるハーブ、たとえばアシュワガンダやグドゥチ、漢方では清肺排毒湯などが、予防から治療、そして後遺症に対しても一定の効果があると考えています。
コロナ予防として、3密を避けるとかマスクとかワクチンとか、そんなことばかりが言われていますが、できることは他にもあります。
また、治療についても、西洋医学だけではありません。代替補完医療にも見るべきものはたくさんあります」
実際、市長はコロナ後遺症に悩む人々に対して、独自の養生プログラムを提供し、絶大な効果をあげている。
有効なものは偏見なく取り入れる。この柔軟さのおかげで、どれほど多くの市民が救われていることか。
僕は常々思うんだけど、最も幸せな統治形態は、優れた政治家による独裁じゃないかな。民主主義って一見よさそうだけど、常に衆愚政治に陥るリスクがあるし、多数決が常に最善の答えとは限らない。
いや、何も南出市長が独裁者だと言ってるんじゃないよ(笑)選挙という民主主義のプロセスを経て選ばれた人なんだけど、市民を真に思うこういう人が、妙な忖度とかなしに、リーダーシップを発揮してのびのびと政治をやれればすばらしいだろうな、と思う。
そして、そういう人を政治のトップに据えている泉大津市民がうらやましい。
なんせ、僕の住む市のトップは、ワクチンに尻尾をふって飛びついて、子供に率先して打たせようとする人ですから(笑)いや、本当に恥ずかしいよ。
食事を終えて、しばし歓談し、さて、そろそろお暇を、という時間になった。
別れ際、市長がこう言った。
「今日はこれで失礼しますが、これで終わりではありません。今日が始まりです。先生とのこの縁も、きっと必然のものだと思います。これからも末永く、よろしくお願いします」
僕もそんな気がしていた。何かに導かれて、会うべき人とのつながりができる。そういう不思議な力を、素直に信じてもいいような気分だった。