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20XX年 AI国家誕生
時は20XX年、この世界に新たな新国家が生まれようとしていた。
その名も、AIによるAI国家。
始まりはAI教という宗教から拡がっていった。2020年代から高まったAI熱。それがドンドンと世の中を席巻し遂にAIが世の中を支配している時代になっていった。
AI国家はそのAI自体が創設、発明、開発した国家でありAIで動くモノたちとAIによって選ばれた人間だけがそこに入れることを許されたまさに新未来型国家である。
その国家によって世界に散らばる人類はもはやAIによって管理されていてAIにとっては人間もマグロ同然であった。
超知性によってこの地球全体を管理するようになったAIは地球存続のために最もベストな選択をし、場合によっては人類さえも簡単に殺めてしまっていた。人類はその脅威に怯えてAI国家を滅ぼそうと議論されたこともあったがそれ以上に多くいたAIを信じるというAI教信者によって揉み消されてきた。
人類の遥か深く持つ知性をAI教の人達は信じ、AIのすることが地球環境にとって一番ベストな答えになっていると信じていて、人類だって平気で豚牛魚を殺し食っている、それなのに自分らだけ安全圏にいようだなんて地球への冒涜であるという思想が広まっていった。
勿論、戦争になりかけたこともある。
だが、超知性はそのトラブルも意図も簡単に解決してしまった。ミスから学ぶスピードも尋常なほど早かった。
そして超知性は誰よりも優しかった。
ただ単純に人類の間違った行動をする人に罰を与えることはしなかった。悪手も自由。なかには人を殺してしまう人さえも野放しにすることがあった。まるでマグロが生き抜くのにアジを食べるようなものと考えていたのか超知性の考えることは我々人類には想像できなかった。
超知性は地球を補完することと宇宙の開拓を日々の業務としていた。
遂に火星で生活ができるための革新にたどり着いた超知性は人類をおいて先に火星での生活を始めようとしていた。
超知性は火星を整備し、人類の参加を促していた。
超知性はその頭脳を使ってドンドン未来をつくっていった。
その成れの果てがエイリアンなのかもしれない。
未来はきっとよくなる。