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その6. 仙台アーケード商店街ドリーム3

僕が自分で曲を作るようになったのは、中学2年生の時だった。


勉強嫌いな僕は、家でも授業中でもとにかく勉強している振りをするためにノートにポエムのような短い詩を書いていた。

時にはお気に入りの歌詞を書き写したりして、それを読み返すのが好きだった。

この頃、読書もまったくしなかった僕が唯一読んでいたのは色んなミュージシャンの歌詞カードだった。家族の持っているCDの歌詞カードを片っ端から読んだ。曲を聴くわけではなく、あくまで歌詞のみ。

その中でもよく書き写していたのは兄の影響で聴き始めた浜田省吾の歌詞だった。(あの頃よく聴いていたのが『その永遠の一秒に 〜The Moment Of The Moment〜』という93年の作品だったと思う。)

自分のポエムを浜田省吾の歌詞に繋げたり、付け足したりしていた。

そして事件は起こる。

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