Lyrics #69 シュールはここにある
海が近いせいもあるが、水生動物でもないのに、どうしてこんなに海が好きなんだろうかと思う。
もちろん荒れ狂う海も、人も町ものみ込んだ海を知っているのだけれど。
水族館も近くにあって、数年に1度程度は足を運ぶが、人工物が何も見えない海がいい。水族館の係員に聞くと、水中から陸へ上がり再び水中に戻ったクジラなどを二次水生動物というらしいが、僕のような人間は「再び水中に戻る直前のクジラ」なのかもしれない。
でも正確に言えば「海が好き」という感情でもないのだ。
「引かれる」ように海に足が向く。まだ寒い二月だというのに・・・。
いつも引かれてばかりはいかず、現実はときどきということになるけれど、久々に海に引かれ、いつものようにボーっとしている間に思い浮かんだフレーズを書き留めました。
チコちゃんに叱られる前にスマホにメモできましたので、水中に戻る前に作品にしてお届けします。
Lyrics #69 シュールはここにある
時々人は 心を剥き出しにして
傷つくことがあるけれど
かすり傷ひとつでも ここに来たらいい
人も 人の作った何物もない
その無限の表情に見とれていると
自分さえ消えそうになるなれるから
この空とこの海の
刻々と変わる光景が きっと
泣かせてくれて 笑わせてくれる
あの鳥のように
近づくと離れ 離れると寄ってくる
気まぐれなこの世界に
時々人は 逝った人に会いたくて
そうかと思えば初恋の
出逢いのように 未知なる人を夢に見る
平穏に 愛されることの幸せと
愛することの我儘の間に揺れ動く
心理という虚構を知らないまま
この空とこの海の
刻々と変わる光景は ずっと
人の世の彷徨いを映している
あの鳥のように
飛んでいるように 流されているように
揺れ動くこの心
【あとがき】
この作品の投稿の後、X ( 旧 twitter ) で、ある海辺の光景を見つけました。
ご覧ください。 ( 投稿が中止されていたら御免なさい )
https://t.co/aGWino1G9H」 / X (twitter.com)
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