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養成所の授業って?お笑い芸人になるには②

前回は、養成所に入るまでの過程を話しました。

今回は、養成所に入ってから「どんなことをするのか?」を話します。

各授業に講師がいて、それをサポートする芸人の先輩が付いています。


「発声」

腹式呼吸の練習、筋トレ、体幹、発声練習「あめんぼあかいなあいうえお」

といったような、舞台の上で通る声、声量を出しても枯れない声を身につけます。

筋トレ、体感の比率が多かったです。

「演技」

役を演じる練習です。いろいろやりましたが覚えているのが

「エチュード(即興劇)」です。最初に設定を決めてスタート。台本が無く、演者のアドリブでストーリーを進めていくやり方です。

例えば、3人でエチュードをするとして設定が「受験の合格発表」だとします。

A「あー今日は合格発表だ、俺受かっているかな~」

B「・・・大丈夫だよ、あれだけ勉強したじゃないか!」

C「あ~俺はダメだ絶対受かってない、絶対無理だ、100%むりー」

B「なんでそんな悲観的なんだよ、大丈夫だって!!一緒にこの学校いこうぜ」

C「だって、俺受けてないもん」

B「そりゃ無理だろ」


実際はこんなにうまくはいきませんが、設定を決めて、自分の役をきめて勧めていきます。

ストーリーをそのまま勧めたり、はたまた、話の腰を折ってみたり、人の動きによって内容はどんどん変わっていきます。

参加している生徒が、「それぞれの展開」をイメージしているためバッティングもしばしばあり、そこで、「引くか」「続けるか」の攻防もありました

まあ、早い話「折れたら負け」で展開はそちらに動くので押しづづければ自分のものにできます。

「ラッキィダンス」

振付師ラッキィ池田氏による、変わったダンスレッスン。

ポップな音楽に合わせて笑顔で腰を引きながら「マッチョ!マッチョ!」と叫びながら踊ったり、「ちんこ、うんこ、おっぱい」と笑顔で叫ぶ、という非常に稚拙で恥ずかしいレッスンでした(あと、音楽に合わせて普通の腹筋とかもありました)

しかし、これはラッキィ池田氏のねらいで、「恥を捨てるために、恥かしいこをやる」という心情だったそうです。たしかに、お笑い芸人が「恥かしいからできません」って言ってるのはイメージも良くないですからね。

そして僕はこの授業で「恥を捨てる」かわりに得た能力がありました。

「ラッキィアイ」です※僕はそう呼んでます

簡単に言うと、テレビCMを見ていて

「このダンス、ラッキィぽいな~」

って思ったて、調べたらだいたい「振付:ラッキィ池田」

1年間ですっかりラッキィチルドレンになっていました。


「ダンス」

ロックダンスをの授業でした。


といったように、ネタがどうこうもありますが、舞台に前の下準備をする授業もたくさんあります。

それ以外は月に1度の特別授業で「現役のお笑い芸人の先輩に質問」「日本舞踊」「カンフー」「ゆらゆらじゃぶじゃぶ運動」などがありました。

今思うのは、40万を払ってNSCだけ行くのも人生経験としては十分ありだとおもいます。


さて、次は一番大事な「ネタ見せ」の授業について書いていこうと思います。



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