瀬名陽介社長より怒ってる!?
みなさんこんにちは大阪府堺市でみなさまのちょっとした変化を応援しています。なかもず経営支援センター山本です。本日は和食がテーマですが、写真は、ウメイロカジキのカルパッチョと釜揚げシラスのブルスケッタです。
大戸屋さんが怒っている点は、記事を読む限り2点あるようです。
1点目がTOBにいたるプロセス。2点目が創業以来こだわってきた店内調理を軽んじられたことに対して。
道義的に「はぁ?」
1点目については、同義的には「はぁ?」法律的にはクリアしていますが、株主総会を終えるやいなやのTOBってどうなの?っていう感じはありますよね。その真実は、もちろん私にはわかりません。創業者から株式を譲り受けつつ、水面下でいろいろと交渉してきた末の結果なんじゃないのかなと個人的には思うわけですが。しかし、ドラマチックではあるけれども、普通と言えば普通ですよね。なにもわざわざ、株主総会の前に仕掛けて既存株主に変な盛り上がりがおきてTOBコストがアップすることは避けたいでしょうし。無難なタイミングだと感じました。ただでさえ、株主、従業員が大戸屋に対して強いLOVEをお持ちのようですし。
店内調理へのこだわり
そしてもう1点が「店内調理」へのこだわり。大戸屋さん。確かにおいしい。関西人にとってはちょっと味が濃い目ではあるけれど。。店内調理がその味の源泉とのこと。テレビ番組でもよく取り上げられていますよね。なんでも下ごしらえ専門シフトがあり、朝早くに入店し、下ごしらえだけを何時間もやるスタッフさんがいるらしいです。僕みたいな人間からしたら、すごいなぁ。や○○軒さんと大戸屋さんとがならんでたら、大戸屋さんに入ろうと思いますけど、コロワイドさんからしたら、非合理的な手法、過剰サービスということなのでしょうね。
”おいしい”方がよいのか、”コスト合理性”が高い方がよいのか?
ビジネスマンとしてはどちらを選べばよいのやら・・・そもそも、おいしい方が儲かるのなら、なぜ大戸屋の危機は起きているのか?コスト合理性が高い方が良いのであれば、なぜ社外取締役含む経営陣、従業員さん、フランチャイズ加盟事業者が反対するのか?そしてコロワイドはなぜ大戸屋を欲しがるのか?そしてなぜ創業者がコロワイドに株式を売り渡したのか?このニュースに私が反応したのは、その論点ではありません。64.6%を持つ個人株主、従業員が大戸屋を愛しており、TOBに反対している点です。そういう意味でちょっと偏った私見のみのnoteです。(いつも通りですが・・)
経営理念がずいぶんと違う両者
コロワイドの経営理念
お客さまはもちろん登場するが、会社、従業員が主な感じ。提供価値のメインは、おいしさではなく”楽しさ”。従業員に対してはやりがい。
一方大戸屋はと言えば・・
主語の私たちは、会社というシステムを使用しているが、あくまでも”私たち”。登場人物もお客様と私たちの二軸ですね。お客様に私たちはお客様に何ができるんだろう。何をすべきなんだろうという感じ。
さて結末はどうなるのか・・
7月29日現在と7月初旬を比較してみました・・
コロワイド 7/1 1,468円→ 7/29 1,288円 時価総額969.66億円 (▲135.5億円 ▲12.3%)
大戸屋 7/1 2,195円 → 7/29 2,855円 時価総額206.9億円 (+62.2億円 +30%)
このTOBが現時点のまま成功すると、コロワイドは、30%のプレミアムを支払った上に、自社の価値を12.3%下げつつことを進めています。
まとめ
第3者の個人としては、大戸屋を応援したくなっています。仕事はその仕事を愛しているひとがやるべきだと考えているからです。そして、商売はお互いさまでやるべきで、究極は、必要なものは得意な人から買うなり、お金がなければ、自分の得意なものやコトと交換すればよいのです。
つまり、農家の人は米を作り、大戸屋が炊いた飯とおかずを食えばよいのです。
あっそうか、ぼくは敵対的TOBに反対しているのですね。
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