新型コロナ商店会模様
日本国内ではじめて感染者が確認された2020年(令和2年)1月15日から丸3年の月日がたったので、この3年間の振り返りをしておきたいと思います。
今後状況が変化したら、都度追記して行こうと思います。
はじめて経験した緊急事態宣言
2020年初頭からはじまった新型コロナウィルスとの闘いは、商環境の急激な変化と大きな不安をもたらしました。
特に2020年(令和2年)4月8日から始まった第一次緊急事態宣言で、店は休業を余儀なくされ、大型連休にも関わらず、街から人がいなくなりました。
この3年の記録と気づき
この原稿をアップした2023年1月23日時点での記述となりますが、コロナになってから起きたこと、改めて気づいたことを記しておきます。
第1次緊急事態宣言を受けて、コロナを理由に退会退店した会員は5会員未満だった。
2020年4月25日(土)から5月6日(水/振休)までの大型連休の間、医療機関、薬局および一般事業所、オーナー会員等店舗を持たない会員を除く、187店舗のうち最大134店舗が自主休業、最大55店舗が時短営業を行った。
緊急事態宣言や政府および東京都の外出自粛要請やテレワークの推奨により人々の生活スタイルに変化が起きた。夜間の人通りが極端に減少し、19時ごろがコロナ以前の23時ごろのような人通りとなったため、防犯活動の一環として、毎週金曜日19時から見回り活動をはじめる。人通りが戻った現在も引き続き実施中。
「吉祥寺秋祭り」は、2020年度(令和2年度)、2021年度(令和3年度)は中止。第50回の節目を迎えた2022年度(令和4年度)は、規模とお神輿の渡御コースを縮小限定して開催された。
中道通り商店会と中道祭礼は、お神輿は担がず牽いて渡御する方法を選択。中道通りと井の頭通り及び横道にある全会員のもとへお神輿に載せた神様をお連れした。「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」は、点灯式など人が集まる催しは行わず、吉祥寺西公園で例年行う「一夜限りのキャンドルディスプレイ」と会員店舗店頭でのディスプレイを休むことなく開催した。しかし2022年度(令和4年度)は定期開催日の11月23日(水/祝)が荒天だったため、点灯式と一夜限りのキャンドルディスプレイは中止となった。
少しでも会員のサポートになればとの商店会役員の想いから、商店会費の免除期間を設定し、2020年(令和2年)4月分から2021年(令和3年)9月分まで全会員の会費を免除した。
役員会をはじめ、定期総会、新年会や会員交流事業など、会員同士が集る場は、定期清掃と見回り活動など屋外での活動のみとなった。
役員会は、グループLINEを活用しオンラインで。
定期総会は、2020年(令和2年)、2021年(令和3年)は書面開催。2022年(令和4年)は、商工会館4階の市民会議室で3年ぶりに対面開催した。例年定期総会後に行っていた懇親会は3年間開いていない。
新年会は、2021年(令和3年)、2022年(令和4年)ともに中止。2023年(令和5年)は、新たなスタイルで準備中。
会員交流事業も、今後の感染状況を見ながら、2023年(令和5年)3月中に復活させるべく準備中。2022年(令和4年)下期、第7波が終了した頃から、街にもかなり人が戻り、集客型イベントの開催についても自主的な感染防止は必要だが、入場制限等がかからないカタチで開催されるものが増えた。年末から2023年(令和5年)のお正月は、3年ぶりに行動制限のないクリスマス、年末年始となり、12月の吉祥寺の大型商業施設の売上が2019年(令和元年)当時にほぼ戻ったと聞く。ただ入店客数や公共交通機関の利用者数等は戻っていないそうで、そこから人々の暮らし方が変わったことが伺え、ここはもう元には戻らないような気がする。
コロナ禍により商店会の会員同士のコミュニケーションの場が失われたが、失われて改めて対面で話し合うことの大切さを再認識できた。
出来る限り早く、そして可能なカタチで再開したい。
「商店会活性出店支援金」事業
コロナ禍による事業撤退や感染拡大防止のための休業や時短営業、イベントの自粛等により商店会の活気が失われた状況に対し、まちのシャッター街化の防止と商店会活性化に寄与する事業者を応援することを目的とし、武蔵野市がコロナ禍の緊急経済対策のひとつとして行った「商店会活性出店支援金」事業により、中道通り商店会に入会し、出店支援金を活用した会員数は以下の通り。
(参考資料:商店会活性出店支援金事業報告書 令和4年6月 武蔵野市市民部産業振興課発行)
2020年度(令和2年度) 15会員
2021年度(令和3年度) 22会員
会員数の推移を記した「中道通り商店会の歩み」の通り、2013年(平成25年)から2023年(令和5年)の10年間で会員数が拡大し、コロナ禍の中でも出店が止まることなく、通りからも活気が失われることがなかったのは、この補助金も寄与していると思いますが、2022年(令和4年)下期に入ると、中道通りの駅寄りの大きな区画の店舗の退店が相次いでいる現状から、撤退や業態転換など厳しい経営環境が続いてることは確かだと思います。でも、中道通りは負けません!
「くらし地域応援券」事業
武蔵野市が行った緊急経済対策事業としてもうひとつ特筆すべき事業が「くらし地域応援券」事業です。
ほかの自治体の多くが、「プレミアム商品券」の販売という、ある意味、時間とお金がある人がメリットを享受でき、買うために並ぶ時間や買うお金がない人には何の恩恵もない事業を行う中、市民に平等に一定金額を還元して暮らしを応援し、市内の商業・事業者の応援にもつながる施策を行った武蔵野市のことを、ボクは褒めていいと思います。(上から目線の書き方しかできずすいません。)
数値的側面の評価は、膨大なデータを読み込まなくてはならないためここではできませんので、極めてエモーショナルな評価しか書けませんでしたが、上記の2事業以外にも武蔵野市がこの2年間で行った緊急経済対策事業があるので、その効果検証および結果報告について興味のある方は、武蔵野市のホームページをご参照ください。
印刷したら分厚い報告書になりそうなPDFデータが掲載されているので、お時間がある時に目を通していただければ幸いです。
https://www.city.musashino.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/shigoto_sangyo/shoko/1034257.html
https://www.city.musashino.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/shigoto_sangyo/shoko/1040129.html
ヒトは同じ空気の中でこそわかり合える
この3年で一番再確認した大切なポイント。
それは、やっぱりヒトは、会って話して腹抱えて笑ったり、悲しい気持ちに寄り添ったり、たまに意見が違って言いあいになったり、でもそこを乗り越えてお互い分かり合えたり…
同じ空気を吸ったり吐いたりしながら、自分以外のヒトの表情や声色を見たり聞いたりすることで、ヒトが醸し出す「雰囲気」を感じながら、同じ時間と空間とその時の心持ちを共有できることが幸せなんだと、ボクは思う。
ヒトと会ってコミュニケーションすることの大切さを改めて感じている今こそ、安心してコミュニケーションできる場を少しでも早く取り戻していきたいと感じています。