RUM RHUM RON 〜素晴らしきラム酒の世界へ〜 オススメのラム酒Part.8 【ロン・アブエロ(Ron Abuelo)】
お久しぶりです。
中目黒土産店のラム・コンシェルジュ、のりおです。
第8段のご紹介はパナマ共和国のラム、『RON ABUELO (ロン・アブエロ)』です。
さて。いつもの問題です。
パナマ共和国って聞いたことはあるけれど結局どこにあるのか分からない…
パナマ共和国は、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸の境に位置する。北西にコスタリカ、南東にコロンビアに接し、北はカリブ海、南は太平洋に面する。首都はパナマ市。
ええーいっ!!わっかんねぇぇーーーー!!!!!
ここ。パナマ運河っていえば聞いたことある人も多いはず。
治安は良くなってきているとはいえ、日本に比べるとかなり悪いそうなので旅行に行かれる方は十分に注意が必要だそうです。
さて、そんなパナマ共和国で作られている『RON ABUELO』ですが、オーナーは現パナマ大統領の一家で社名のバレラ・エルマノスはスペイン語で『バレラ兄弟』の意。『アブエロ』はスペイン語で『祖父』の意で、創始者の愛称だったそうです。
1908年に製糖工場として創立。1936年からラム造りを開始しました。
バレラ・エルマノス社はサトウキビの栽培からラム造りまで全て一貫して行っています。800ヘクタールの自社農園のサトウキビをマチェーテというナタを使って手刈りし、年間約5千万トンのサトウキビを生産。サトウキビの品種はパナマ原産のカナル・ポイント種やサン・クリストバル種の他、海外の交配ステーションで開発された種(例えばバルバドスやトリニダード・トバゴ産)を栽培している。刈ったサトウキビは水牛に轢かせる荷車で運ぶ。その他、トラクターも併用している。
蒸留所内の近代的な設備は1976年に整えられた。刈ったサトウキビは、3つの大きな歯車でプレスされる。その際、井戸水をかけて圧搾する。バガス(サトウキビの搾りカス)はボイラーの燃料となり、蒸気を生み出している。絞られたジュースは20万リットルの発酵槽に入れられ、自家培養した酵母を加え、36〜48時間発酵させて最終的に7.5°のアルコールを得る。その後、全てステンレスでできている連続式蒸留機を使い、最終的に62.5°のアルコールを得る。
アブエロの生産ラインは2つある。1つは、サトウキビの収穫期である乾期に生産するサトウキビジュース100%を原料とするアルコール(=アグリコールラム)。2つ目は、雨期に生産する糖蜜を原料とするアルコール(=トラディショナルラム)。アブエロはこのアグリコールラムとトラディショナルラムをブレンドして熟成することで生み出される。このように原料の異なるラムをブレンドすることは珍しいケースである。この製法により、アブエロはサトウキビ本来の濃厚なコクと芳醇な香りを持ちながらスッキリとした飲み口と、他の具材との混ざりやすさ(カクテルベースとしても向く)という2つの性格をあわせ持つラムとなっている。
熟成は、200リットルのホワイトアメリカンオーク樽で熟成される。熟成庫には7万5千樽がストックされている。樽に詰める前には樽をリチャーする。この時のチャーの度合いは、バレラ家のトップシークレットの一つである。年間のエンジェルシェア率は7〜8%。セントゥーリア用の30年オーバーのラムはソレラシステムを用いて熟成する。その他は一般的な縦置きで熟成させている。蒸留所にある最も古い樽は1978年蒸留のものである。
参考文献:ラム酒大全 〜定番銘柄100本の全知識〜
このラムは本当にソーダ割にしても味が薄くなるというイメージではなく、香り、味が共にしっかりとしているので、ハードリカーが苦手…と言う方にも本当におすすめ。レモンかライムを絞っても良い。ラムってそんなに飲んだ事ないって方や飲んだことはあるのだけどちょっとキツいって方にいつもオススメするラムです。そんな方には是非チャレンジしてもらいたい。
中目黒土産店/のりお
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