「隣りのエルマンは、私の影のようだった。」
最近使っている香水の話。
昔から香水が好き(特にブルガリのアクアを愛用していた)だったのだけど、最近気に入っている香水は、フランスのETAT LIBRE D'ORANGEのHERMANN A MES COTES ME PARAISSAIT UNE OMBRE(エルマン)と呼ばれる香水。
長い製品の名前は、ヴィクトル・ユーゴーの詩の一節から取られているそうで、調香は世界最大の香料メーカーであるジボダン社のクエンティン・ビスク氏。
香りの組み合わせは、ブラックカラントバッド、ブラックペッパー、ガルバナム、カリプソン、ジェオスミン、フランキンセンス、ペッパーウッド、ペタリア、ローズ、パチョリ、アンブロキサンで、トップはペッパー、パチョリが強めに香りその中に微かにカリプソンのメロンのような香り。ただその香りは華やかに香るのではなく、湿気に包まれているようなニュアンスを感じる。この湿気を感じさせる要因は水の黴臭さや雨上がりの時に感じる香りの元であるジェオスミンという成分によるものである。トップノートが香った後のミドルノートはウッディさを深め、鬱蒼として苔生した森を感じさせる。
自分の好きなアーティストにbathsというアーティストがいるのだけど、彼のLovely BloodflowのMVが一番この香水に近い世界観である。
https://www.youtube.com/watch?v=QtTpszuKXqA