とみおかアンバサダー活動・プロローグ
震災後に通い続けている福島県富岡町で、「とみおかアンバサダー」の役割をこのたび拝命いたしました!全12名のアンバサダーの一人として、町の現状、取り組みなどについて様々な発信をしていきます。
といっても、昔からのFBつながりの皆様には何の新鮮味もありませんよね笑 そこでもう一つ、きっと皆様の目が❤、いや、🍶になる報告を。
富岡町で立ち上げられる日本酒新銘柄の、コンセプト・ネーミング・ラベルなどの立案とメイキングに携わることになりました!
というわけでこの土日の2日間、富岡町で他のアンバサダーの方々と一緒に様々な視察や体験をさせていただきました。これらについてのレポートはこれから少しずつまとめます。今日はパーソナルな、おセンチ(死語)な内容です。
土曜日の夜は町内の農家さんのご家庭にお招きいただき、懇親会を開いていただきました。町の人がどんどん集まってくださり、たくさんの話ができました。地元の日本酒と心のこもった手料理でのおもてなしをいただき、本当に素晴らしい時間を過ごせました。本当にたくさんの人がいました。
僕は何度もこの町を訪れていますが、いつも一人でした。
津波に流され朽ち果てた富岡駅を前にして、立ち尽くしました。
今にも倒れそうなくらい傾いだ家屋達に、言葉を失いました。
ひしゃげた自動車と、それを弔うように生い茂るセイタカアワダチソウの光景を目にして、信じられないくらい臭い汗をかきました。
避難指示が解除されたばかりの人の住まない土地の夜空に、それでも何かの始まりを告げようと健気に咲き誇る花火に、泣きました。
いつでも、澄んだ青空の下、夢を語ることはおろか思うことさえはばかられるような諦観につつまれていました。いつでも一人で、そのアンビバレンスに苦しんでいました。
そんな町で、夢をゼロから紡いでいこうと前を向き行動する町の方々と、それを応援しようという仲間達と、心の底から笑いあえました。心の底から語りあえました。何にも替えられない、素敵すぎる時間でした。
一人でこの町に通い続ける、写真を撮り続ける意味について悩んでいた時期もあったのですが、そんな僕一人で抱えられるくらいのちっぽけな意味なんて軽く吹っ飛ぶくらいの、何かが見つかった気がします。
懇親会の会場を提供していただいた農家さんの家は、過去にその前を何度も通ったことがあります。何度も見たことのある風景です。でも今回、ほんの少しだけ「中の人」になれて、そこから見た町の風景は、これまでとは全く違うものでした。
写真は2017年の春に撮ったものです。桜のトンネルのはるかかなた、黒い闇の中にも、桜のトンネルは続いています。いつかこの闇のトンネルが桜色に彩られる日まで、微力ながら力を尽くしたいと思います。
おセンチはここまでです笑。次は街の方々の取り組みについてお伝えします。本当にいいお話がたくさん聞けました。興味があればまた読んでくださいませ。
【初出:2019年12月9日/facebook, ブログ「N予備校 中久喜匠太郎の講師室」】
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