ダメおやじの北海道自転車旅(釧路>稚内) その4<3日目>
これは、定年退職直前のダメおやじが体験した自転車旅の顛末です。
うつらうつらしつつ変な夢を見ていたところ、スマートフォンの6時30分のアラームで起こされる。前日の夜に購入したおにぎりと巻き寿司を食べてお茶を飲んで、歯を磨いて着替えて準備万端整。あっという間の7時30分。ようやくこの日もスタートです。
ワークマンハウス、箱に鍵を入れるだけでチェックアウトだそう。大丈夫ですか。
札幌麺 or 釧路麺?
この日はとりあえず根室を目指す。道道142号/北太平洋シーサイドラインを走る。この道路、けっこう整備されていて走りやすいところが多かったですね。ただ上り下りの坂が多く、疲れてしまいました。道路の両側は原生林で、野生の動物が色々といそう。鹿が目の前の道路を横切って行ったり、道路の真ん中でカラスを咥えたキタキツネがいたりして。
で、根室に到着です。宿泊先は「根室グランドホテル」。あら、なんか古びたホテルですな。ここまで82km。13時前なので当然チェックインはまだできない。小物を別のリュック(?)に入れメインの荷物をフロントに預けて根室半島一周に出ます。ただ、その前に昼食がまだなので、どこか食べられるところを探し、結果ホテル近くのラーメンショップ「ラーメンさんぱち根室店」に入店です。
みそラーメンを注文したのだけど店員さんに「麺は札幌麺? 釧路麺?」と聞かれ、よくわからないまま「札幌麺で」とお願いしました。これ、何が違ったんだろう?
味はそこそこだったのだけど、麺が絡んでいて食べにくかったなあ。さんぱちは北海道の有名なチェーンのラーメンショップとのことだっただけに、ちょっと残念でしたね。
充電ケーブルがない!
で、根室半島一周/納沙布岬へのサイクリングに出発です。半島を北側から周るルートを選択してスタートです。どうしても上り下りが多くなります。荷物を預けたので身軽な分気持ちもそれほど苦しくない。
坂道区間を抜けると見晴らしのいい道路に出ます。途中で一休み。見渡すと、5,6頭の鹿の行列が遠くに見えました。根室半島、なかなか良いです。
鹿さんをスマホで撮影したりしていたら、あらら充電が切れそうだ。こんな時のためにモバイルバッテリーを携帯しているわけなのだけど、あれ? ケーブルがない。ホテルに預けた荷物の中だ。大失敗です。まあ、スマホ2台持ちだからダメージは最小限かも。
納沙布岬まであと3kmといったところで大きなタワーが視界に入って来た。「灯台かも」と思ったけど違う様子。ネットで調べると「オーロラタワー」という施設のよう。ただ、近寄ってみると周辺は雑草だらけで廃墟感満載です。なので素通りしました。
目の前に北方領土、「虚しいなあ」
そうこうして納沙布岬に到着です。自転車を止めて岬の方へ歩いて行きます。なんか、碑が色々と建っています。北方領土関連の碑が多いね。
北方領土、近いね。あれが他国に占領されている自国の土地だと考えると、なんか虚しくなりますね。
トイレを済ませ、根室半島の南側に沿って走り出します。音を流す方のスマホが電池切れなので、音なしで自転車を漕いでいると色々なことが頭に浮かんできます。特に北方領土などを見た後なんで、第二次世界対戦の末期の辺りだとかソ連だとか日ソ不可侵条約とか樺太とかなんとかかんとか、考えながら走っていました。よくない傾向ですね。
根室半島の南側はアップダウンがそう多くなく、走りやすい道路でした。根室市街地に入るところで急坂があったけど、なんとか根室グランドホテルに到着しました。
フロントで荷物を受け取り、部屋でシャワーをした後にコインランドリーで洗濯。1時間以上かけて洗濯乾燥を済ませ、外出する準備をする。
外出する前に、ホテルにある展望台に登ってみることに。5階までエレベータで行ってから階段で展望台に登るのだけど、これがかなりキツかった。うん、足にかなりきていますね。
根室の海鮮、恐るべし
街に出ようと思ったのだけど、さらに寒い! 薄いパーカーだけだと辛いので、その上にレインコートを羽織ってなんとかなりそうだけど、念の為衣服の購入を決断。ホテルと飲み屋街の間にイオンがあり21時まで開店していることを確認しました。そこで2000円の長袖Tシャツを購入し、トイレで着替えていざ夜の街へ。
根室の美味しい海鮮のお店を何店か調べておいたので、位置の確認を含めてあちこちを巡回しました。まず訪れた「浜作」でしたが、こちらは満席で入店できず。残念、次の候補へ向かいます。
次といっても場所はすぐ近くの「ひょうたん」へ。こちら、入店できました。入口近くのカウンターに案内されました。スタッフは女性4人のみ。2人が調理担当で2人がフロア担当って感じでテキパキ動いています。素晴らしい。
まず飲み物は、昨日スナックで紹介してもらった日本酒「北の勝」を注文。料理は、刺身五点盛り、時鮭焼きをとりあえずオーダーしました。日本酒、湯呑み茶碗に溢れる感じで継いでもらって大満足。お通しでまず一杯です。良い。
で、刺身五点盛り。なんだろう、すごく美味しい。日本酒にピッタリでした。追加でホッキ貝と舞茸のバター炒め、月見のつくね、〆鯖も注文。飲み物は日本酒から山﨑のハイボールに移行して料理を楽しみます。いやあ、大満足でした。
ママではなくマスターのスナック
「ひょうたん」での食事を終え、次はスナックへ。ここは近場で済ませるか。「Snack Aube」(スナックオーブ)に入店です。
お客さんは女性2人組と男性一人。オーナーはママさんではなくマスターでした。ハイボールを注文して席に着く。マスターを介して女性客の方々との会話を楽しむ。自転車で北海道を走っているという話はどこのスナックにいってもそこそこ興味を持って聞いてくれる。ありがたいことです。明日の行程(海岸沿いの道路で標津町まで行ってそこから中標津まで)を話していると、「野付半島には絶対行くべき」とのアドバイスが。「行かないと後悔するよ」だって。地図を確認すると「ここですか」。確かにかなり特徴的な地形なので、行ってみる価値はありそうです。でも、距離がかなりある。突端までいくと往復で30km超はありそう。予定外のルートなのだけど、どうしたものか、考えどころです。
その後常連さんと思しき男性が入店してきて隣に座ってくれて、色々話ができました。よくしていただき、ありがとうございます。さらに、スナックといえばカラオケということで、何曲か歌わせていただきました。失礼しました。スナック文化、万歳!です。
楽しい時間を過ごしたスナックを出てホテルへ戻る。ただ、途中にコンビニがないのでちょっとホテルを通り過ごしてセブンイレブンへ。翌日の朝食とお茶、水を購入してホテルの部屋でバタンキューでした。
で、根室で気付いたこと。ホテルの案内板なんかに日本語と併記してあるのがロシア語だったりする。そういう場所ではロシア語をよく見かけた。もう一つ根室の街中でよく見かけたのが「島を返せ!」的な北方領土関連の看板なのだけど、こちらは日本語オンリーでロシア語で書かれたものはなかった。日本人に向かって「返せ!」は意味がなくロシア人に向けて発信してこそだと思うのだけど、そこは経済的・政治的なあれこれがあって、なかなか難しい問題なんだろうな。そんなことを考えながら、おやすみなさい。
🔳🔳 教訓 🔳🔳
荷物を預ける時は後で必要になるものをキチンと確認してから。
次回「その5<4日目>」に続く。
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