働いていて感じる昭和のITリテラシー
私は主に医療機器の商社の中小企業で働いている。規模感でいうと病院で使用するサンダルから数十億する治療装置を販売し、保守メンテナンスも行っているので、給料も多くはないが困らない程度には貰えている。
そのぐらいの規模感の会社に勤めていて感じるのは50代以上のITリテラシーが壊滅的であること。
まず、Excel、Wordをうまく使いこなせない人も課長になっていたりする。
その課長の中の1人にはExcel、Wordを使いこなせないだけならまだしも、タイピングが信じられないぐらいに遅い人もいる。
今の時代、タイピングが遅いのは喋れないことと同じぐらい不利な世の中である。
その課長が関わる仕事はとにかく進みが遅いし、どこかで必ずトラブルが起こる。
また、タイピングが遅い人間は、資料を作ったり、システムに記録することができないので、行ってきた仕事の重要ポイントを曖昧にしか覚えていない。重要ポイントを曖昧にしか覚えていなければ、それは重要ポイントとして別案件で使うことが出来なくなる。
パソコンを使いこなせない年配の人はこういったことに陥る。
その課長の良い点は、とても良い人で、笑いのセンスはある。営業職の会社であることもあり、昔はパソコンが使えなくても良いように見える人であればやっていけたのだろう。
しかし、今の時代は間違いなく、そういった人は足手まといでしかない。
顧客からすればインターネットを利用すれば、競合他社へのアクセスも簡単にできてしまうし、病院の財務管理している部署は競争させるために相見積もりを用意する。
パソコンが使えないことから仕事も遅く、情報共有もろくにできない年配者が管理職ポストにつくほど恐ろしいことはない。
そのお陰で、優秀な中堅社員は2パターンの働きになるのだと思う。
大量に仕事が来るがそれを一生懸命にこなして、更に仕事漬けになっていく人。
対局的に、どれぐらいの残業代が欲しいかで仕事量を予め決めて、忙しい雰囲気を出しながらやらない事を決めて仕事を調整する人。
転職をしたことがないので他の会社を知らないが、これが中小企業の現実なのだろうと感じている。
少なくとも私が勤めている会社はそんな感じである。