今日も平和な遺骸を集めている。 in 神前海岸
画像は、神前海岸に打ち上がって亡くなっていた、カタクチイワシです。
もしくは釣り人が忘れていった餌かもしれない。
ボディがギラギラとアルミホイルのように輝いていて、
鱗は所々虹色に反射していました。
流石にまだフレッシュな様相を隠せなかったので、持ち帰ってはいません。
そんなわけで、今日は「二見町松下」を中心にワーケーションしました。
立ち寄った場所や、映像作家の視点は、石田諒のnoteからお楽しみください。
コラージュ
ところで昨夜は、伊勢市のいろんなところから集めてきたパンフレットやチラシを色紙にして、コラージュのスケッチを制作してみました。
モチーフは猿田彦大神ですが、尽きない波のエネルギーと、壮漢な男神のイメージを抽象的に表現したコラージュです。
天の八衢に居て上は、高天原を光し、下は、葦原中津国を光す神、是に有り。
古事記にもそう記されているように、猿田彦大神からは常に全身から光のような力強いエネルギーが放出されている印象を覚えます。
似たような印象は須佐之男命(スサノオノミコト)にも感じますが、だんだんと壮漢な神へと成長していく須佐之男命に対して、猿田彦大神のムンムンとした完成された男神のイメージには強く惹かれるものがあります。大人の男です。惚れますね。
今日の朝は、二見興玉神社でちょうど一組の御祈祷が行われていて、海岸の波の音とともに社殿に響く太鼓の音から、より一層、大神の存在を感じられました。
13日の大注連縄張神事が本当に楽しみです。
海渦 in 龍宮社
一昨日に続いて、今日も渦を描きました。
二見興玉神社から少し先にある、龍宮社の御前にある海岸です。
波の変化が激しく、何度も失敗を繰り返してようやく成功。
作品を完成させる要素である、渦が波によって破壊される瞬間を記録しました。
龍宮社は、海洋の安全を祈願すると同時に、江戸時代にこの土地を襲った津波災害の供養という側面も持ち合わせているようです。
常々思うのは、地域の中で神社仏閣は信仰を長く後世に伝えるだけでなく、郷土の歴史を伝えるアーカイヴとしての役割も持っているのだということです。
タイトルの回収の件ですが…
拠点としている長野では、現在、動物の骨を使った作品を制作中なのですが、
伊勢でも、貝殻や蟹の殻やらを収集しています…。
写真の巻貝が乗っている平べったい石は、実は手捻りの器の底です。
どこからきたのか。
何故、そこの部分だけが海岸に打ち上がっていたのか。
割れてしまった器や、海岸で見つかるシーグラスも、
「何かを入れるための道具の成れの果て」と捉えれば、
やはり私は、今日も平和に遺骸集めをしていたわけなのです。
明日も伊勢も楽しみだ〜。