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Microsoft のオンラインサービスで注意すべきライセンス規約

こんにちは。なかいです🐸

Microsoftライセンスって難しいですよね。
Microsoft Copilot for Microsoft Commercial License がほしい最近です。

ライセンス違反をするとどんなことが起きる?

過去の利用期間分を遡及してライセンス費用を請求される可能性があります。それゆえ「確認していないけど多分大丈夫だろう」なんてテキトーな対応はしないことを強くお勧めします。

オンラインサービスの(オンプレミス製品と比較した)メリットって「使えないはずの製品が使えてしまっている」という観点でのライセンス違反が起きづらいこともその1つとして挙げられるのですが、とは言え、オンラインサービスでもライセンス違反が起きてしまうことはあり得ます
今日は代表的なものを3つまとめました。

もちろん、「これだけ守れば大丈夫!」とお約束をするものではありませんのであしからず。


1.オンラインサービスのライセンス基本ルール

製品固有の条件が無い限りは1ライセンスが1デバイスもしくは1ユーザーに紐づきます。オンラインサービスの場合多くはユーザーライセンスになっていますが、Aさんが使っているアカウントをBさんと一緒に使い回すのはNGだよ、ということですね。
この辺りはオンラインサービスでアカウントに紐づきますし、「さすがにそんな使い方はしないから大丈夫!」、「そもそも注文しないと使えないし大丈夫!」という方のほうが多いかと思います。

Online Service のライセンス
お客様は、各 Online Service の使用に必要な適切なサブスクリプション ライセンスを取得し、割り当てる必要があります。 オンライン サービスの規定の権利および/または使用制限を超える使用量には、超過分を補うライセンスの追加購入が必要です。 オンライン サービスにアクセスする各ユーザーについては、オンライン サービス固有の条件に別途規定する場合を除き、ユーザー SL を割り当てるか、またはデバイス SL が割り当てられたデバイスを介してのみオンライン サービスにアクセスする必要があります。 サブスクリプション ライセンス スイートに記載されている SL スイートもユーザー SL の要件を満たします。 お客様は、Online Service の SL の終了後、当該 Online Service を使用することはできません。

https://www.microsoft.com/licensing/terms/product/ForOnlineServices/all

が、2つ目3つ目のルールが関係してくると注意です。

2.ライセンスの再割り当て

※この規約はオンラインサービスだけでなくオンプレミスのプロダクトにも適用されます。

例えば Microsoft 365 Copilot をあなたの組織で検証したいとします。いいお値段のサービスなので1ユーザー分のライセンスのみを購入し、まずはAさんが検証して、次にBさん、次にCさんが・・・という風に複数名での使い回そうと思います。という場合は要注意です!90日以内のうちにライセンスを再割り当てし使い回して使うのはNGになっています。
ケチらずにちゃんと人数分のライセンスを買いましょう。

#ただし、ユーザーの退職や雇用契約の終了に際する再割り当ての場合にはその限りではありません。詳細は製品条項の記載をご確認ください。

ライセンスの割り当てと再割り当て
お客様は、1 つのライセンスに基づいて本ソフトウェアを使用する前に、そのライセンスを 1 台のデバイスまたは 1 人のユーザーに割り当てる必要があります。 お客様は、ライセンスを別のデバイスまたはユーザーに再割り当てすることができますが、その同じライセンスを最後に再割り当てした日から 90 日以内に再割り当てすることはできません。ただし、その再割り当てが、(i) 恒久的なハードウェアの故障もしくは損失、(ii) ユーザーの雇用もしくは契約の終了、または (iii) ユーザーの不在もしくはサービス停止中のデバイスに対処するための CAL、クライアント管理ライセンス、およびユーザーまたはデバイス SL の一時的な再割り当て、を理由とする場合を除きます。 お客様は、本ソフトウェアを削除するか、元のデバイスまたは元のユーザーによるアクセスをブロックする必要があります。 SA および SA に関して許諾または取得されたライセンスは、基になる対象ライセンスと共にのみ再割り当てすることができます。 Windows デスクトップ オペレーティング システムのデバイス単位のライセンスの再割り当てには、Windows の製品項目に規定するとおり、追加の条件が適用されます。

https://www.microsoft.com/licensing/terms/product/ForallSoftware/all



3.マルチプレキシング(多重化)

これは結構盲点になりがちなルール。「なんか聞いたことあるゾ?!」という方もいらっしゃるかもですね。

マルチプレキシング:
マルチプレキシングとは、ハードウェアまたはソフトウェアを使用して、接続数をプールする、情報の経路を変更する、製品に直接アクセスしたり製品を使用したりするデバイスやユーザーの数を減らすことです。製品が直接管理するデバイスやユーザーの数を減らすことも該当します。

マルチプレキシングは「プーリング」と呼ばれることもあります。マルチプレキシングにより、ユーザーに必要な製品の各種ライセンスの数減らすことはできません。

ライセンス簡易ガイド マルチプレキシング - 概要(https://www.microsoft.com/cms/api/am/binary/RWFNaj)より抜粋

書き方が分かりにくいのですが、「間接的でもサービスの機能を利用しているならライセンスを買わなければいけないよ」というルール。「オンラインサービスでそんなことって起きるの?」と思われるかもしれませんが、すべての製品に適用されますし、オンラインサービスだと特に Power Platform の場合に該当するケースが起こり得ます。
具体的には、マルチプレキシングとはハードウェアまたはソフトウェアを使用して、接続をプールしたり、情報の経路を変更したり、サービスに直接アクセスするユーザーの数を減らしたりすることを指します。

例えばですが
①AさんがDataverseのデータをPower Automate などの自動プロセスを用いて自動送信するフローを作成した。
②上記フローで同僚であるBさんへそのデータを自動送信する。

とした場合、Bさんは間接的にDataverseを利用していることになります。つまり、この利用方法によって必要ライセンスを減らすことはできないので、BさんにもDataverseの利用権を含むライセンスが必要です。
このBさんへの送信が自動か手動かもポイントで、上記のように自動の場合にはライセンスが必要ですが、手動でAさんがDataverseのデータをCSVなどでダウンロードしそれをメールでBさんへ共有するというような場合にはライセンスが不要という考え方になるようです。(RPAやクラウドフローのユーザーの方は特にこのあたりについて把握しておいたほうがいいかと思います。)
詳しくはガイドに具体例が載っている(P.8の例1・例2参照)ので見てみてください。

https://www.microsoft.com/cms/api/am/binary/RWFNaj


規約に関する参考リンク

「ライセンス違反しないために何の情報を見ておけばいいのか?」と不安に思われる方は「製品条項」「ライセンス簡易ガイド」が参考になりますので、ご一読いただくことをお勧めします。分かりづらいけど・・・・。

製品条項

※下記リンクはMCA(Microsoft Customer Agreement)をプログラムとして指定しているので、該当プログラムが異なる場合にはページ上部のドロップダウンリストから選択してください。

・「共通のライセンス条項」下のページ

・「製品内容」下の各対象製品のページ


ライセンス簡易ガイド

何度読んでも分からんぞ!という方は、
ライセンス購入元の会社さんやメーカーさんへ訊いてみてくださいね。

おしまい🐸

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