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【提言】貨物専用線における新幹線線路との共有化について - 北海道新幹線の並行在来線(渡島ブロック・新函館北斗駅〜長万部駅間)

本年もよろしくお願いいたします。

さて、新年1本目の意見は、我が北海道が抱える北海道新幹線の並行在来線に関するnoteです。

北海道新幹線の並行在来線は、後志ブロックと呼ばれる、長万部駅〜小樽駅の山線がバス転換の方向性で一致したものの、渡島ブロックである函館駅〜長万部駅間のうち、函館駅〜新函館北斗駅は第三セクターとして(多分、道南いさりび鉄道の路線に転換)残るものの、新函館北斗駅〜長万部駅間の旅客運送は取りやめ、貨物線として残すかどうかが議論されています。

レガシーとしての函館本線を活かすにしても、貨物専用線の維持に鉄路を残すべきかという議論があり、先に進まない状況です。

これってシンプルに、青函トンネルと同様、貨物と共用化すればいいという案を提言してみました。

新函館北斗駅〜新八雲駅〜長万部駅の約80kmの区間のみ三線軌条にして、貨物線(狭軌の列車)を新幹線の線路上と共有すればよいのではないでしょうか?

途中、新幹線を退避する信号場を数カ所設ける必要はありますが、その信号場もあわせてメンテナンスや除雪をすれば、貨物専用化された現函館本線のみにかかるコストよりはコスト圧縮が見込めます。現在と同様、長万部駅からは、室蘭本線(海線)に転換する為、新幹線には影響ありません。

■設置内容(案)
・新函館北斗駅の周囲を再開発し、新幹線との共用区間施設を設置。別途トンネルや合流線の設置を行う。
・新函館北斗駅のホームは1-2番線(新幹線ホームと直結しているホーム)のみ在来線で利用し、3-4番線(跨線橋のある先のホーム)は貨物列車が待機できる信号場に転換する。
 →団体列車の超大編成を走らせる場合や、JR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」などは、2番線の長いホームを利用できる。
・新函館北斗駅〜新八雲駅〜長万部駅のうち、2-3箇所程度、待避線を設けて、新幹線の速度低下を防げるようにする。
→待避線を増やす事で、新幹線と適度な距離を保てる事、また、貨物線のダイヤ乱れでも少ない影響度合いとする事ができる。
・長万部駅の南側にある信号場を再開発して合流線・留置線を設置する。以後は新たに設けられる在来線に連絡する路線を通じて室蘭本線(海線)に入り、札幌貨物ターミナル駅までの経路は現在と同様。

■想定メリット
・新幹線の線路は線形が良い為、貨物列車も安定した走行が可能である。
・メンテナンスコストを共有化できる。
 →路線維持は勿論の事、近年発生した大雪の除雪など、季節的事由も同時に解決する。
・青函トンネルで運行実績がある。
 →青函トンネルを含む前後区間の第三軌条も約80kmであり、今回の路線距離と同じ。
・鉄路の保有者が鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)となる。
 →新幹線と同様に鉄路を保持し線路使用料を支払うなどのスキームが確立している路線に貨物施設を追加する事で、同じスキームを活かす。
 →鉄路を維持している法人が明確である。(国が持つ? 北海道が持つ? 自治体も持つ必要ある? の議論をしなくていい。いや、JRTTに全道一律の費用を払ってでも維持してほしい。)

■想定デメリット
・新幹線優先でダイヤを組んでも、遅延が発生しないか?
 →待避線を設けるなど対策が必要。
・新幹線の重量は加味されているが、貨物の重量を加味した構造となっているか?
 →構造上の確認が必要。
・防音対応の有無
 →大部分は山間地を走る為、影響は少ないと思われるが、駅周辺は必要。

これだけ見ても、可能性はあるんじゃないかなーって思ってます。

ま、ただの鉄道好きの戯言ですが、北海道新幹線を考える一人の提言とさせて頂きます。改めて本年もよろしくお願いいたします。

何かお役に立てたようでしたら幸いです。