【書録切書】 2022/01/09 「大地」
その日に読んだ本の中で気になった箇所を切り抜いています。
■ 保苅実『ラディカル・オーラル・ヒストリー
オーストラリア先住民アボリジニの歴史実践』 ■
「正しい道」すなわち法は、倫理的である。同様に、大地は倫理的である。そしてドリーミングも倫理的だ。何のための倫理? 生ける世界を維持するための倫理である。そして、人間存在もまた、こうした生ける世界の一部なのである。
(73-74頁)
今大学で受けているゼミの調査実習に向けてちょくちょく読み進めている本。著者の保苅氏は、オーストラリアのアボリジニへフィールドワークを行い、「歴史実践」に基づいた身体を通しての歴史学を模索している。
...ついでに。
■ 鈴木大拙『日本的霊性』 ■
大地の生活は真実の生活である、信仰の生活である、偽りを入れない生活である、念仏そのものの生活である。それ故に親鸞聖人は、法然上人のもとで得たる念仏の信心を、流謫の身となった機会において大地生活の実地にこれを試さんとしたものに相違ない。
(94頁)
あと、ゲームで何度も使った術技なので、これも入れておくかな。
■ テュオハリム「エアプレッシャー」(テイルズ・オブ・アライズ) ■
大地の元に跪け… エアプレッシャー!
下にドスドス重圧がかかる感覚がたまらない詠唱技。テイルズはこれまで3作くらいやったけど、グレイセスに出てくるマリクの詠唱がかなりかっこよかったのが印象に残ってます。
折口氏の一言も。
信仰の価値は態度に在るので、問題即、教義や、信条の上にはないのです。わが神道、わが仏教、わが耶蘇教があるばかりで、くりすとの耶蘇教、釈迦の仏教といふ様な考へは、信仰の堕落です。
(「零時日記(I)」、岡野弘彦編『精選 折口信夫V』慶應義塾大学出版会、
2019年、7頁/初出『中外日報』1914年)