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【月刊お気楽フリーランス論 sidestory#7】ギャラ交渉に関するミもフタもない結論のようなもの

株式会社ケロジャパンの吉河です。先日、中川がギャラ交渉についての話を書いていたので、私もお金について思うところを少しだけ。

フリーランスには、ギャラ交渉がつきものです。そしてこのギャラというものの考え方や感覚というのは、本当に人それぞれ。同じ仕事でも、1000円もらえてありがたいと思う人もいれば、そんなんでやってられるか、という人もいる。

発注者側の立場になってみれば、「1000円も払ってるのにクオリティがいまいち」と思う人もいるでしょうし、「1000円しか払っていないのにすごく満足度が高い」というケースもあるでしょう。

中川は、ギャラ交渉の件についての結論は「特にしないでもいいんじゃないかな」としています。この理由は中川が詳しく述べていますが、基本的に私も同じ考えです。

というか私の場合、もともと会社員で、残業代もほぼつかない体制だったため、正直なところ「ギャラ交渉はすごく苦手」……。自分や他人の能力価値が、いったいどれくらいが”妥当”なのかがわからない。これには戸惑いました。

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ただ当初から私のなかにあるはっきりとした軸は、まず「言われた金額が評価額」ということです。1万円と言われたら、1万円の価値なんだなと思うだけ。どうしてもツライ、足が出るようなら、正直に伝えて交渉します。

ギャラ交渉は、つまるところコミュニケーションです。前提として、現状と自分の考えをきちんと言葉にできる力が問われます。その意味で、相手とは”言葉が通じる”人であることが望ましい。つまり、良好な関係性を築けているかどうか、そして自分がお金についての”ぶっちゃけ話”ができるかどうか。自分のキャラクターを認識し、どういうふうに伝えれば角が立たないか、それを研究・工夫することも大切です。

そして、どこでも毎回やらないことです。よっぽどの大御所は別かもしれませんが、「あの人ギャラにうるさいよ」という噂がたっていいことなんて、ない。「あの人が苦しいと訴えているんだから、そうなんだろう」と受け取ってもらわなくてはいけません。ギャラ交渉は、どうしても厳しいときのカードです。

余談ですが、これまで私が出会った「ギャラに細かい人」は、もれなく自分を他人と比べ、常に微妙な不満を抱え、たいていやさぐれていて、何かを羨んでいる人でした。

「あそこ(クライアント)は大企業なんだから、たくさんお金もらってるんでしょ?」と勘ぐってきたり、「どうせ○円にしかならない」とブツクサ言いながら仕事をしたり。そのくせ給付金をあっという間に溶かしたり、自分の都合最優先だったりしました。

お金って、まわってるものじゃん。自分の都合しか考えない人だらけだったら、お金のパスはそこで止まって、まわらないじゃん。だから、みんなちょっとずつ相手を思いやって、”落とし所”をみつけて、パスし合って、頑張るんじゃん。昔のひとはうまいこと言ったよね、「持ちつ持たれつ」。

お金に対してちまちまと文句を言う人のところに、お金さんはやってこないんじゃないかなあという気がします。根拠はなんにもないけれど。

そもそも、大事なのって、「たくさんの価値をもらえるように頑張る」ということだと思うのです。価値って、ギャラだけじゃなく、担当者からの信頼とか、その仕事で広がった人脈とか、喜んでくれる人がいるとか、そういったことをまるっと含めて、自分の価値。

自分の価値をあげるのって、自分だけじゃできなくて、他人からの評価が絶対に必要になる。だから、目の前の人、目の前の仕事に対して、とりあえず全力で臨んでいれば、何かがつながってゆく。

「あの人はいつだって、四の五の言わずにさっさとやってくれる」

結局、これに尽きるんじゃないかな。だからギャラ交渉は、するしないが最初にありきではなくて、「しないでいいように自分をもっていく」というのが理想です。

なんかさ、テレビとか見てて、「あの人別にすごいこと言ってるわけでもないのに、重宝されてるよな~」っていう人、いるじゃん。これって多分、「(ある程度名前が出てるけど)ギャラにうるさくなくて、機動力高くて、そこそこ何か言ってくれる」という3つが兼ね備わってる。

「私、Aってあんま好きじゃないんだけど、なんで最近よくテレビ出てんの?(もてはやされてるの?)」と思ってしまうような“A”さんがいたら、”A”さんも、たぶんこのタイプに当てはまるんちゃうかなあ。外野が好き嫌いをぎゃあぎゃあ言っている間に、そのAさんはギャラ交渉もせんとめちゃくちゃ稼いでるってことやで。知らんけど。

(ーー次回#8は、11月30日(月)更新ですーー)

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随時、吉河が裏話を挟みます。こちらは無料! 「あの時、裏ではこういうことが……」ケロジャパン秘話が盛りだくさん。サイドストーリーもお楽しみいただければと思います。

フリーになってから19年、ネットニュース編集を始めてから14年、本が売れてから11年、そして会社をY嬢こと吉河と始めてから10年。一旦の総…

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