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働き方用語アップデート:リモートワーク

実はこの言葉が、働き方用語をアップデートしなくてはいけないのではないか、と考えるようになったきっかけです。これについては、私というよりは、今私が働いている会社である「mmhmm」の CEO、フィル・リービンが非常にクリアな考え方を持っています。

mmhmm は、ビデオを使ったコミュニケーションをより良いものにして、伝えたいメッセージがもっと伝わるようにするためのアプリです。ビデオ会議でライブで使ったり、録画して動画のリンクを相手に送ることで情報を共有できます。

mmhmm は新型コロナウイルスのパンデミック中に起業したため、初めからオフィスがありません。mmhmm のメンバーは地理的に離れ離れの状態で仕事を進めています。

「リモート」という言葉は、「オフィス」ありきで存在する言葉で、オフィスから「離れている(リモート)」ところで働くからリモートワークなのです。そもそもオフィスを持たない mmhmm にとっては、メンバーはなにから「リモート」なのでしょうか。

そこで、私たちは自分たちの働き方を「分散型(Distributed)」の働き方と呼んでいます。

「リモート」という言葉を使うことでオフィスから「離れている」ことを強調し、オフィスが「メイン」、リモートが「サブ」と考えるのであれば、それは望ましくないのではないかと思います。

子育てのために自宅にできるだけ長い時間いたい、人と接するのは苦手だけれど働きたい、集中して働くために人と会わない環境で働きたい…。家で働きたいという理由はたくさん考えられます。

また、リモートワークは家から働くという意味なわけでもありません。普段と違う環境に身を置くことで刺激を受け、それによって仕事にも好影響が出るという効果が期待される「ワーケーション」も注目されています。これも分散型の働き方の一つです。

活用されていない能力を最大限に活用するためにも、オフィスで働くか、オフィス外で働くか、に上下関係をつけず、多様な働き方を受容できる会社、そしてそういうやさしい社会が作られるといいな、と思います。


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