投資を始めるきっかけ
離婚をきっかけに、お金に関する考え方が変わった。
婚姻期間中は、何かとお金に困っていた。
家賃、光熱費、自動車保険2台分、生命保険、通信費、ガソリン代など・・・気付くと財布の中身はいつもカツカツだった。
妻が喜ぶからと言う理由で、見栄で買った外車の維持費や修理費もバカにならなかった。その上、妻が不倫している始末。探偵事務所に調査依頼などもしたこともあってピーク時で300万円近くの借金があった。
婚姻中は、豊かな生活を演出するために相当な労力とお金を注ぎ込んでいた。しかし、それが崩れ去ったので、もはや幸せな家族を演出する必要がない。
離婚調停の末、子供は母方に引き取られた。子供と引き裂かれる気持ちは、親と子にしかわからない。せめてもの勤めとして、毎月の養育費は欠かさず払っている。
離婚後、慰謝料として170万円、そのうち40万円を弁護士費用に当てたので手元に130万円残った。
生命保険も解約し、実家に戻って節約生活をした。給与のほぼ全額を借金の返済に当てた。
半年後、借金を完済。
その後も、節約生活は続けた。実家なので家賃はかからない。スマホも格安キャリアに変えた。車も処分し、会社の営業車のみ。そもそも会社以外に出かけないので、自家用車も必要ない。
借金完済後、少し余裕が出てきたことに気づいた。借金を完済しても、結局お金を使うことがない。
少し手元に余裕が出てきたから、投資という安直な考えだが、今となっては将来に対する不安やリスクもない。自分の老後だけを心配しておけば良い。
老後の心配といえば、やはりお金だ。金を持っていない独身ジジイはおそらく惨めだろう。金さえあれば、そのカネ目当てでチヤホヤしてくれる。
割とそんなクソみたいな人生観でも良いような気がしてきた。
独身の頃、株式投資を少ししていたので、久しぶりにやってみることにした。証券会社の口座はそのままにしてあったのでいつでも投資ができる。
しかし、そのときは何も分からず勉強もせず、闇雲に買っていたので、損したという記憶しかない。
やる前にちょっと調べたら、昔はなかったテーマ株投資やETFなどの商品が増え、投資がやりやすくなっていた。
まずは将来性のありそうなテーマを選び5万円だけ買ってみることにした。余裕が出たと言ってもそんなにたくさんお金があるわけではないし、リスクもある。
その時、その金額が、初めて投資できる最大金額だった。