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ゆりかごから墓場まで

福祉国家として有名な北欧スウェーデンのコロナ対策が、注目を集めている。

集団免疫を獲得すべく、ロックダウンはおろか自粛要請なども一切行わず通常生活を送っているが、コロナウイルスでの死亡率が12%と世界で最も高い水準になっている。

世界で最も感染者の多いアメリカですら5%台、中国の武漢市も5%台。

確かに自然淘汰で生き残った人たちは免疫を獲得するので、その後コロナウイルスへの感染はしなくなるだろう。

しかし、この自然淘汰という行為が文明社会において行われることに対して疑問を持つ人たちも多い。人間が人間らしく生活できる保障をどの国も国民に対して負う責任がある。

他の国のできことなので、とやかく言うつもりはないが、超福祉国家とまで言われたスウェーデンの本質はここになるのかもしれない。

人口1,000万人にも満たない小国ではあるが、それでも北欧で一目置かれる存在であり、スウェーデンの福祉体制を模範とする国も少なくない。

果たして、コロナウィルス対策におけるスウェーデンの対策を真似する国は他にあるだろうか?

合理的ともいえるが、非人道的な側面も見える。

それが、スウェーデン流「ゆりかごから墓場まで」なのだろうか?
人の生死も国が管理するということが、福祉なのだろうか。

参考


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中江兆史
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