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33日目

今日も3時半に目が覚めて、寝れなくなった。
もう1ヶ月以上この状態が続いている。
体重も順調に落ちている。

6時過ぎ、珍しく妻が起きてきた。
「家のことを詮索はしないけれど、私たちのこと見捨てないって約束して。不安なの。私が何か悪いことでもしたのかと思って」
それは、妻が一番よく知っているところにはず。
「私のせいじゃないって言って」
と言うので、僕は
「何かやましいことでもあるの?まるで自分が原因みたいな感じだね」
と返した。
妻は「そんなことをあるわけないじゃない。ただ私は不安なだけなの。それと寂しいの。最近、全然抱いてくれないし」
と言った。
「色々とありすぎて、そんな気持ちにはなれない。ごめん」
というと、確かにと納得した様子だった。色々ありすぎるのは本当だ。

ただし、妻は自分の事も含まれているとは思っていない。
僕の様子がおかしいことには気づいているようだが、自分が原因だとは夢にも思わないだろう。

浮気する女性の特徴は3つあるという。
1. 寂しがり屋
2. 自分に自信がない
3. 女友達が少ない

妻は見事全て当てはまる。

荷物は、徐々に運びだしておこう。
気づかれないように、普段使わないものから順番に。

淡々としていないと、心が引き割かれる感覚に襲われる。
(自分自身で引き裂いているわけだが)
離婚し、子供の親権を取られると、心が空っぽになってしまうのではないかと不安が襲う。そして、涙が出てくる。

何度も何度も、これまでの自分の人生がなんだったのかを自問する。
僕の人生を否定されているようだ。
上手くやろうと思ったのが失敗だったのかもしれない。

夕方、僕の母親から電話がきた。今回の件、親父から聞いたそうだ。
その上で、こんなことを言われた。
「子供の親権をとりたいって言ってるらしいけど、それは絶対反対。どうするつもりなの?それに娘でしょ。女の子は特に母親と一緒の方が絶対にいい。男親じゃダメなの。子供にとってはどんな親でも親は親だから。特に娘と母親の関係は、一番大切。娘のことを本当に大切だと思うのなら、なおさら母親と一緒に暮らしたほうがいいから」

諭されるように、話をされた。反論の余地は無かった。
離婚については、反対するつもりはないらしい。
ただ、僕が親権をとることには、絶対反対とのことだった。

ここまで反対されると思っていなかった。
母親は、僕の娘のことはあまり好きではないのかもしれない。
それとも、妻との子だから嫌いになったのだろうか。

母親は40年以上保育園の先生をして、園長までなった。
子供をよく見てきている。
昔、今の時代片親なんて珍しくないと言っていた。
その上での話でもあるから、一概に本人の好き嫌いということでもない。

しかし、意外とあっさりしていたものだ。

今回の件、身内で一番先に話したのは、親父だった。

それを考えると、悩みを相談しやすいのは同性の親ということだろう。
特に性に話になればなおさらだ。
これから娘も思春期を迎えていく。
それを考えると、確かに父親では難しいだろう。

娘ともう2度と会えなくなる不安を抱え、デッドラインの段取りをしなければならない。

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中江兆史
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