社内副業制度に応募した話
働き方をあまり熱く語る気はないのですが、面白い経験ができたので記事にします。
1. 社内副業とは?
社内副業。呼び方は会社それぞれで、ニュースにもなっていますが引用しながら、簡単にまとめてみます。
私の調べた内容・経験から、もう少し噛み砕くと、以下のとおりです。
・業務時間のうち、ある一定の時間(大体10~20%くらい)を社内の別の部署の、別の業務に振り分けることができる制度。任期は会社によってまちまちで、私の応募先は1年間。
・(私の会社の場合)今在籍している本業の部署から工数や経費(交通費等)を出すことになるので、本業の部署の上司の承認が要る。
・上司承認のあと、人事と受け入れ先の部署との面接あり。合格すると、社内副業を開始できる。過去の経験、志望動機等、通常の社内異動や転職と同様の職務経歴書をまとめる他、面接や職務経歴書で、本業に対してもたらされるメリット、今後のキャリアをどうするか、述べる必要あり。
2. 社内副業を始めようとした動機
今の会社、今の部署に勤め始めて4年ちょうどになり、課題も感じていて、そろそろ環境を変えるにはよいタイミングと考えていました。
頭の整理がてら、動機をまとめました。
・物事に対する見方が固定化してきている、と思ったこと
横串機能のあるあるかもしれませんが、業務のエキスパートの部署であるゆえ、部署が抱えられる責任以上のことができない/しなくてもよいため、物事に対する見方が固定化しているのでは、という危機感がありました。
前職では研究開発で、量産を目指すためにすべてをドライブし、そのためにいろんな観点で仕事をしていたことを思い返すと、今が楽な反面、せっかく転職して新しい会社に来たので、別の目線も持っておきたいと思いました。
・「ゆるゆると仕事するのは、君にはまだ早いかなぁ」と同僚の方に言われてしまったこと
それなりにやった感を出していたつもりですが、どうも、のんべんだらりと仕事していた様子はバレていたようで、ちょっと考え直したのも動機の一つです。とはいえ、今の仕事や職場も嫌いじゃないので離れるのももったいないなぁと思っていました。
・この4年間で、TOEICの点数が社内基準を超えた
社内副業、社内異動に共通しているのですが、ほとんどの応募要件にTOEICの点数が含まれていて、その点数を超すために、毎年上司(人事?)にTOEICを受けさせられていました。昨年ようやく、その社内基準を超えたので、幅広く職種を検討することができるようになりました。
・ある種の(良い)危機感を覚えたため
今の仕事を手放すのはもったいない、のは先に書きましたが、ここ数年、私の部署が再編されることが何度かありました。組織の再編は風物詩なところがありますが(以下自粛)
良くも悪くも居心地の良い環境が消えるのも時間の問題で、組織にしがみつく、のもリスキーだと思い、今の会社で別の経験もしておいた方が今後にも良いとは思いました。
余談ですが、昔あれこれ経験した、と話し続けても得る物はないと思いますので、良い危機感の持ち方だと思いました。
・(番外編)習い事としての麻雀の時間が減りそう
今、麻雀を見て頂いているプロがタイトルを取り、実況に呼ばれることが増えました。ほぼ週一でレッスンを受けられたのですが、この頻度も減り、私自身が多少暇になるだろうと思いました。
ただ、この予想は外れた気がします。当該タイトルを取ると、他のタイトル戦も上位からのシードの扱い。リーグ戦と呼ばれる年間13日の対局もなくなるため、対局自体は減り、意外とレッスンの回数が減らないのでは…という話を別のプロの方としていました。(でも、今後とも頑張って欲しいです。)
私が選んだ社内副業先は、今の業務とは直接の関係はないながら、横串機能である点は、今の部署と同じ。スキマ時間を活用しやすく、成果が出るまでの時間/期間が比較的短い特徴があり、副業には適した部署に感じました。
必須となっているスキルを満たせているか、が怪しかったですが、過去の経験との結びつきも多少あるので、トライしてみる価値はあると思いました。
3. 社内副業の選考スケジュール
・応募期間(1週間程度)
応募期間は1週間程度と意外に短く、それまでに、受け入れ先を検討し、必要書類を作成・提出し、上司に承諾してもらう必要がありました。
これは社内異動の場合でも言えますが、社内副業を考えているなら、ある程度応募先の目星は付けておき、いつでも書類を準備できるようにしておく必要はあります。私の場合、前の月の応募は見送り、あとで検討し、同じ募集が翌月にも運良く残っていたため、応募できたというのはあります。
また、社内異動/社内副業とも、転職とは違って、1箇所しか応募できないので、第1希望群がある前提の応募ができない点は要注意ですね。
・選考期間(2週間~1ヶ月程度)
応募が一旦締め切られた後、1週間程度の資格確認(在職期間や、前の異動から期間が空いているか、異動が予定されていないか等)があり、それが済むと、書類選考・面接があります。このあたりは、通常の社外の選考と似た流れだと思います。
書類選考が通過すれば、面接。面接もおおよそ1時間弱で、自己紹介や職務経歴、志望動機を述べ、これらに対して、受け入れ先部署が質問をしていく、という一般的な流れでした。ただし、先に触れた通り、本業に対してもたらされるメリットや、本業側の上司が社内副業に対して何を言っていたかが問われるのは、転職や社内異動とは違った観点に感じました。その意味では、上司にも納得してもらった上で、副業に入ることが重要だと思いました。
4. これから
私は、これらの選考を経て、受け入れが決定したので、晴れて1年間の社内副業に入ることになりました。
過去、自身の部署から、社内副業を応募した例は特に無く、兼務や異動はある程度、現在の仕事に関連した部署に対するものばかりだったので、全く異分野の部署で働くのは私が初めてではと思います。とは言え、本業に対するメリットは十分受けられそうな部署のため、今まで緩めていたギアを少し上げて取り組んでいきたいと思いました。
また何か面白いことがあれば、書きます。
(終わり)