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注文住宅放浪記 ~番外編 あなたが相談窓口だったらどうする?~

素人考えです。
長いので、結論だけ知りたい方は、「簡易なまとめ」だけお読みください。


きっといつかの誰かに相談されたら

いよいよ終わりが見えてきた注文住宅放浪記。
ここに至るまでの経緯は今までの記事でまとめてきた。

そんな中、こんな記事をこっそり読んでいるという学生時代の後輩から相談を受けた。
「注文住宅を建てたいが、どうすればよいのか。右も左も全くわからず、何から始めるのか」
あなたが相談窓口だったら、どのように相談相手を導いていくか。
今日は、私たちなりの経緯や考え方などをまとめてみたいと思う。

ちなみに、私たちがヘーベルハウスに決めた理由は簡単にここでまとめてある。

家に何を求めるのか、目的

家を建てる目的は何か。
私たちの場合、妻の妊娠がわかったから。
今の賃貸住宅に住み続けるのは、将来的に狭くなることは明白である。
妻も私も家を持つことに前向きであったため、家を建てることに。

上の記事にも書いたが、家、と言っても、もちろん様々な選択肢がある。

・賃貸住宅
・実家(二世帯住宅)
・マンション
・建売住宅
・中古住宅
・注文住宅

あくまでも、注文住宅は、家を持つための1つの手段でしかない。
私たちが家に求めることは、いろいろあったが、その1つに可変性を重視したことがある。
注文住宅以外は、ほとんどが決められた間取りになっており、私たちの生活に合う家ではなく、家に生活を合わせていく必要がある。
妻と私、子どもの1人の3人で生活していくことを想定しつつも、子どもの成長にも耐えうる間取り・設備があるかどうか。
生活スタイルは多少なりとも絶対変わり、また、新型コロナウイルスをきっかけとした在宅勤務の普及といった例もあるように、社会情勢によっても変わる。
そうした変化に耐えうる余裕が欲しかった。

ただ、一番面倒な手段でもある。
土地をどうするか。間取りをどうするか、設備をどうするか。
決めなくてはならないことや手続きが他の手段と比べて、本当にたくさんある。
担当の営業さんにお任せできる部分もあるが、それなら注文住宅でなくてもよいとも言える。
幸いにも、妻と私が育休を取得しているため、こうした手続きができる時間があるが、お互い仕事しながらだったら確実にしんどくなっていた。

あと、マンション特有のデメリットとして、妻の親戚が上下左右ガチャによる引っ越しをしたというエピソードがあったため、マンションは除外した。
ただ、投資目的ではないが、マンションは資産価値の変動があり、売りやすいというメリットもあるだろう。

家を建てる目的、から話が少し逸れたが、簡単に言えば、私たちは家族3人で過ごせる余裕のあるスペースが欲しかった。

土地をどうするか

注文住宅に限るが、土地をどうするか。
他の方法だともちろん、土地もついてくる。

私たちの場合は、お互いの職場の中間点に土地を求めた。
これも理由は上記のとおり明白だ。

ただ、建売や中古のいいところとして、条件のいい土地が安価で手に入りやすいことがある。
不動産会社がある程度大きい土地を買って、そこを分割して家を建てて売り出すため、同じ土地で注文住宅を建てるより、建売・中古住宅を買った方がほぼ確実に安価で済ませられる。
注文住宅は、土地まで買うことになると高くなるデメリットがある。

そこで、私たちは、担当の営業さんからの提案があり、中古住宅を買い、解体することで土地を手に入れた。
解体費用がプラスされるが、そこまで高い金額ではない。
結果的に、相場より安くいい土地が手に入った。
場所も、妻と私の職場の中間点で、生活環境もよさそうなところである。

ちなみに、土地は場所を決めるためのものか。
土地=場所、確かにそう。
近くに何があるか、空間的な情報はもちろん大事だが、地盤がどうか、ハザードマップがどうか。
その市区町村の制度はどうなっているか。消防はどうなっているか。ゴミのルールは……、目に見えない情報もある。
私たちは、家に安全性を求めていたため、災害面の情報は事前によく確認した。
そしてそのうえで、鉄骨住宅のメーカーを選択した。

予算をどうするか

家を建てる、となった時、
「どういう家が欲しいか?」をもちろん考えるのだが、これは、建ったあとの結果でしかない。
いろいろ情報収集をしようとすると、素敵な完成図・実例が並び、どれもいいなあとなる。
それらはやはり、結果、だ。
どういう家が必要で、そのためにどうするか、という手段を考えたうえでの結果。

そのうえで、予算は確実に決めておいた方がよい。
頭金+住宅ローンでいくらまで払えるのか。

妻と私で、お互いの貯金額を把握し、毎月の収入からいくらまで用意できそうか話し合った。

こちらのシミュレーションで何度も設定を変えた。

そして、それの答え合わせをするため、おうちの買い方相談窓口に相談にいき、ファイナンシャルプランを受けた。
現時点の貯金や収入だけでなく、住宅ローンを借り、子どもを養っていくうえで、30年間耐えられるのかどうか、その保証が欲しかった。

そのうえで、予算の上限を設定した。
正直に言えば、その上限より多く用意することもできるのだが、この予算設定はとても大事である。
というのも、家に限らないことだが、お金があればあるほど、いい土地・建物が建てられるから。
家電だったら、少しぐらいグレードアップしても、数万~数十万の違いであるが、家の場合、多少のグレードアップが数百万~数千万と平気で予算があがっていく。

不測の事態に備え、予算は少しだけ厳しめに設定し、なおかつ大事なのは、それをハウスメーカーに厳守してもらうこと。
私たちの場合、見積を何社からもらった時、その予算を平気で上回る見積を頂いた。
その時点で、そのハウスメーカーに頼む気が全くなくなった。
払おうと思えば払えるのだが、その分のお金があるならば、違うことにお金を回せる。

そう、家と言うのはあくまでも箱でしかない。
中に入れる家電や家具など、ライフラインなど、他にかかる細かいお金がいっぱいある。
その点の予算もきちんと頭に入れておく必要がある。
どんな家を建てたいか、がゴールではなく、どんな風に住みたいか。そして、5年後、10年後、30年後もそのように住みたいか。
また、家を建てた後の費用として、メンテナンスや修理にかかる費用がどれくらいかかるのか。

ハウスメーカーとの打ち合わせ中、私は何度か予算を多少上回ってもいいんじゃないかと揺らいだが、この点は妻がしっかりと防波堤になり、助かった。

あと、見積をもらうのは、メーカーを決める前。つまり、様々な仕様が決まっていない、注文していない段階。本格的な注文の打ち合わせは契約後から始まる。
つまり、ハウスメーカーを決める前の見積はあくまで参考でしかなく、基本的にそこから数十万~数百万はまた金額が変わってくる。
見積をもらったら、
・設備はどのグレード帯でつくられているのか
・変動しうる費用は何であるか
これらは相手方に確認した方がよい。
私たちの場合、ヘーベルハウスの優秀な営業さんが、キッチンやトイレ等の設備を中間グレードで見積をつくってくださったため、削るところは削り、足すところは足したため、当初の見積から現在まで大きく変わることはなかった。
ただ、土地の地盤が少し弱いため、補強のための費用が当初より上乗せされることになった。

情報収集、理論は人それぞれ

家に関する情報はいろいろある。
私たちが主に取った手段は3つ。

・住宅展示場(実際にハウスメーカーの話を8社ほど聞いた)
・本(図書館でおうちの建て方ガイド的な本を借りまくった)
・Youtube(下の2人の動画を見まくった)

他にも例えばランキングやデータを参考にするのもありだ。

そして、情報収集をすればするほど、わからなくなった。
どのハウスメーカーにするべきなのか。
というのも、いろいろな理論があるから。

だからこそ、家を建てる目的、どんな風に住みたいか、という考えをまとめておくことが大事である。
また、予算によってはそもそも相手にされないハウスメーカーもありうる。

ただ1つだけ、紹介しておきたいのが、こちら。
以前も違う記事で紹介した。

断熱・機密性能は、見えるものではないが、これからの家において確実に大事になってくる。
見栄えがいい家というのは確かに素敵だ。
だが、住む・暮らす上で、快適さはもっと重要ではないか。

この本の理論によれば、
断熱・機密性能を高めると
・ヒートショックの危険性が低下する≒病気のリスクの低下で保険制度が保たれる
・無駄なエネルギーを使わなくて済む≒電気代削減≒地球に優しい
とにかく、健康面においても、経済面においてもメリットが大きいのだ。

簡易に、かつ、具体的に言うと、
7まである断熱等級は、最低6にした方がよい。
ただ、木造だと容易だが、鉄骨住宅の場合は断熱材やガラスの仕様をあげる必要有。
こだわれるなら、機密性能も高めた方がよい。
この点は、ハウスメーカーとの打ち合わせ時に話を聞くべし。

おまけに言うと、経済面を助けるうえでも、太陽光発電はもはや標準で必要。さらに、蓄電池があると、蓄えた電気をより活用できる。

家のイメージ、見た目

ここまで来て、ようやく見た目をどうするか。

大雑把に言えば、
・木造
屋根があって、昔ながらのTHE家
・鉄骨
箱型で近代的

さらに細かく言うと、
鉄骨だと1階より2階部分をはみ出させるオーバーハングができる。
1階は駐車場スペースがっつりとって、2階に大きいリビングつくりたい時に有効。

https://cleverlyhome.tokyo/column/20220528/

あとさっきも紹介したこちらで、見た目が総ざらいできる。
でも、住宅展示場もこちらもそうだが、これらは基本豪邸。
リアルサイズだと約30坪≒100㎡が目安になる。

あと、工業化しているかどうかによっても柔軟性が違う。
例:セキスイハイム、トヨタホーム、一条工務店
例えるならばレゴブロックのようなものを組み合わせて家の箱を作る感じ。

内装・設備については、おそらくどのメーカーも似たような雰囲気は出せるが、外観はメーカーで結構違う。
マニアになると、外観でメーカーがわかるという……。
余談だが、参考にするため、近所を散歩していろいろな家を見たが、家ってなんでメーカー名が載ってないんでしょうか。載ってたら宣伝になるし、参考になるのに……。
ということで、私たちは唯一無二の外観、ヘーベルハウス。他社が真似できない外観。

簡易なまとめ

・家が欲しい理由は?目的は?
何となくでもいいから、まとめる。そして、途中で変わってもよい。

・住宅の形式
マンション?建売?注文?

・土地は?
電車?車?安全性は?その土地ならではのことは?(海風、雪、地震、川)

・予算は?
MAXで用意できる金額を設定しない。家具・家電、保険、修理・メンテナンスなど、どういう風に住みたいかまで想像しておく。家はただの箱!

・どの理論にのっかる?
今の時代、どの家も地震に強いし、設備を駆使すれば床暖房・全館空調で快適。でも、お金に限りがある中で、優先順位は何?
断熱・機密はこだわった方がよい!家そのものの性能を高めて、足りない部分を設備で補うべし。停電になったら、設備は止まる。

・なんだかんだ、見た目も大事?
工業化の家は見た目が似てる。でも、安い。
木造と鉄骨でもできることが違う。
外観はメーカーによって違う。

そんなところです。
これでも、一部分に過ぎませんが、ある程度は書き出せた。
何かの参考になればと。

きっといつか、誰かの何かに。


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