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注文住宅放浪記 ~住宅展示場をさくさくと?~
どこへいこうか
初めてのモデルハウス見学を終え、ちょっとした知識を得て、自分たちで情報を仕入れながらも、とりあえず、いろいろなハウスメーカーをまわろうと。
前回は、住宅展示場のシステムもよくわからず、1つだけ見学をしたけれど、住宅展示場の醍醐味である、いろいろなハウスメーカーの比較を。
とはいっても、さあ、どこを?
家から一番近い展示場には8つほどのハウスメーカーが。
それぞれ馴染みがありそうなところへ行くことに。
へーベルハウス (妻の実家、妻の兄の家)
一条工務店 (性能がよさそう)
住友林業 (何となく。高級感がありそう)
この3つをとりあえず予約した。
展示場のホームページから、それぞれ30分ずつ回るスケジュールで予約を入れて、当日を楽しみにしていた。
が、この日、あんなことがおこるとは…。
(基本的に、このnoteでは、どこかを蔑むだとか、どこかを持ち上げる、といったことを目的としていません。ただ、起きた事実については事実として書きます。ハウスメーカー選びや家づくりの何かしらの参考としてお役に立てればと)
妻の馴染み、ヘーベルハウス
ヘーベルハウスと言えば、「ハーイ!」
ちなみに、ヘーベルハウスというのは愛称というかなんというかで、会社名は旭化成ホームズが正式。
事前に調べた印象は、THE頑丈、そして、お高い。
いざ、モデルハウス。
はい、オシャレ、綺麗、重厚感。
何より開放感。
鉄骨住宅ならではの柱が少ない構造で、開けた空間が広々と。
印象的だったことをいくつか。
ヘーベルハウスで説明を受けたことがある人なら、誰しもが通る道。
それは、ヘーベル板の案内。
ヘーベルハウスは、このヘーベル板が何よりの強み。
街中を歩いていて、頑丈そうなレンガっぽい家があったら、そう、ヘーベルハウス。あの見た目にしたいというだけでも、選ぶ人がいるとかいないとか。
ヘーベルハウスのハウスは、HOUSEじゃなくて、HAUSで、ドイツ語から来てる。
そして、そらのま。
ベランダは何するところ?
洗濯ものを干すところ。
いやいや、アウトリビングで、もはやリビングの一部。
2階リビングにして、1部屋分くらいの大きいベランダを繋げられる。
この、そらのま、が非常に魅力的だった。
このヘーベル板とそらのまだけでも十分に魅力的だったけれど、営業さんはどの展示場にもある、構造ブースで、断熱材、鉄骨の説明を意気揚々と自信ありげに、声高に、そして、一方的に語ってくる。
正直、段々と疲れてきたところで、ふと。
今日は、30分で3つのメーカーをまわる予約をしていたはずだ。
時間を見ると、もう1時間以上経っている!?
「うわ、やばい」となり、「次の予約があるんで。というか、30分でお願いしていたはずなんですけど」と言い、資料も何ももらわず、大慌てで次のメーカーさんへ。
ヘーベルハウスは、建物としては非常に魅力的。でも、一方的だったり、こちらのニーズを聞かなかったりして、少々圧が強いなあ、とあまりいい印象を抱かなかった。
家は性能、一条工務店
次は一条工務店。
少し前の時代はあまり聞かなかったメーカーだけど、最近は街中でもよく見かけるように。
事前の調べだと、全ての部屋に床暖房が標準仕様なのがいいなあ、と。
予約の時間を30分以上過ぎて、大慌てでモデルハウスへ。
担当の営業さん、すごい笑顔。
「お待ちしてました。前の予定が長引くこともありますよね」と、ものすごくいい印象。
少々暑かった日で、「先ずは、お飲み物を」と、ここで頂いたパックの麦茶が今でも鮮明に思い出せるぐらいにおいしかった。いや、鮮明に、は、大げさか。
モデルハウス内の案内は特になく、正直、建物としての印象はあまりないのだが、全体的に白を基調として、生活感が溢れるリアルな家っぽいなあという印象だった。
そして、一方的に話を始めるのではなく、「一条工務店の印象はどうですか」とか、そういった出だしだったかと。
私は「床暖房が標準」、妻は「まだよくわかっていない」とか、そんなことを言った気がする。
印象的だったこと。
実際に一条工務店に住んでいる方の電気代のデータを紹介された。
太陽光パネルを目いっぱい載せて、光熱費が安くなるばかりか、売電が光熱費を上回って黒字になっているというもの。
ものすごく魅力的だった。
家を建てればお金がかかるのはもちろんのことだが、お得感がついてくるという。
これだけで、私の評価はうなぎのぼり。
あとは、木造住宅だけれど、工場でできるだけつくっている。
鉄骨と比べると木造は弱いのかもしれないけれど、木全体に白アリの処理をきちんとしていること、構造的にも強いことなどの説明があった。
最近目や耳にすることが多くなったのも当然のこと、販売戸数が単独の会社で言えば日本一だとかなんとか。
(この販売戸数の数え方には、少々のからくりがあるみたいで、他社でも日本一みたいな話を聞いたが、おそらく一条工務店が単独では一番だったような。間違っていたらごめんなさい)
そして、「次の予定もありますよね」と、話をきちんと30分で終わらせていただき、「足りない部分について、説明資料となるタブレットをお貸しするので、本日、ご自宅までお届けします」ということで、お願いをした。
一条工務店の性能がいいのは30分だけでも十分に感じただけでなく、何より営業さんがものすごくいい人だった。
今後も含め、どのハウスメーカーより一番説明を受けていないけれど、よく印象に残っている。
えっと、おうちの話は?住友林業
本日、3つ目、住友林業。
正直よくわからないままに予約をした。
何となく、高級感、信頼感があって、ハイブランドで、とりあえず説明を聞いてみたかった。
もちろん予約時間を過ぎてから着いて、「予約をしたものです」と入り口で告げると、「ああ、はい」みたいな。
ヘーベルハウスや一条工務店では、もちろん担当の営業さんがついていたのだが、住友林業では、予約をしたはずなのに、予約をした対応をされなかった。
いくらか待つことになり、ひとまず、ベテランっぽい営業さんが説明をしてくださることに。
住友林業の特徴は?と今の私が聞かれたら、正直上手く答えられない。
とにかく、木を使ったハウスメーカーでは一番ハイブランドで、こだわりがあり、見た目がオシャレ。
確か、木の色が経年で変化していく様を楽しむ、みたいな説明があったような。
それでも、印象的だった話がいくつもある。
かなり学ばせていただいた。
ZEH(ゼッチ)
今となっては馴染みの言葉。
住宅で使う一次エネルギーの年間消費量が、おおむねゼロの家のこと、らしいです。
よくわかりません。
電気をつくりつつ、家の性能を上げることで電気の消費を抑えている、ぐらいでいいでしょう。
旗竿地。
入り口が狭く、奥に家が建つような土地。
消防法との兼ね合いで、消防車が入れる入れないが関わってくる。
そのうえで、不動産屋で土地を買うのではなく、きちんと、ハウスメーカーを挟んで土地を選んだ方が、建物に合う土地をきちんと提案できる。
私たちの住んでいる都道府県は、日照時間が日本で一番多いとか、何とか。
だから、太陽光発電が効果的。
そして、極めつけが……。
「FPした方がいいですよ、知り合いを紹介しますよ」
え、えふぴー?
そう、ファイナンシャルプランのこと。
家を買う。
多くの人が、人生で一度の大きな買い物。そして、やり直しがきかない。
だからこそ、きちんと将来を見据えて、資金計画をたてたうえで、家づくりをした方がよいと。
いきなりの提案で、心の準備もできておらず、何より「えふぴー」という言い方も気になり、その場では「検討します」とだけ答えた。
最後の最後。
話のしめくくりにも、繰り返し「いやあ、まずはやっぱり、FPですね」と、住友林業、いや、家ですらなく、ファイナンシャルプランを受けることをとにかくすすめられた。
モデルハウスを出た後、妻と少し鼻で笑うように「え、えふぴー」と言いながら帰った。
が、しかし、この「えふぴー」という言葉は、後々何らかの形で姿を現すのであった……。
ここで、出会ってよかった。
まとめ
30分で3つまわる予定、が、初っ端で大きく予定がずれた。
それでも、対応がよかった一条工務店。
家の性能の違いが何となく見えてきて、電気代がお得な一条工務店。
私の心は大きく傾いていた。
住友林業で家を買うことはないかもしれないけれど、短い時間で様々の勉強をさせていただいて感謝している。
ヘーベルハウスはオシャレで綺麗で、頑丈で、建物として魅力的だけれど、営業さんの圧やら相性がいまいちで、印象がよくなかった。
事前の調べでは第一候補だったけれど、どうしようか、というところ。
まだまだ比較検討をしようと、怒涛の見学ラッシュ。
この日、3連休の初日。
そう、この3連休は毎日家を見に行っていた。
次回、3連休の中日。つまり、この日の翌日のこと。
注文住宅放浪記、だけど、分譲住宅を見学しに行った編をお届け。
乞うご期待。
きっといつか、誰かの何かに。