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【キャリコン養成講座】自己概念のわからなさ・伝え返しの難しさ

11月、12月は理論編で、座学でカウンセリング理論やキャリア理論を学んだり、キャリアコンサルティングを取り巻く昨今のトピックについて学んできました。
1月~3月は応用実習として実技編になります。先日の講習からこの実技編が始まったので、そこでの感想や学び、気づきについて記録しておきます。

自己概念って、なんだ??

自己概念と言えば、来談者中心療法のロジャーズさんが浮かびますが、キャリア自己概念についてはドナルド・スーパーさんも言及しています。
両者の理論ぞれぞれで、ロジャーズさんは心理的な成長を、スーパーさんはキャリアの中での成長という観点から「自己概念」に触れています。
共通項としては、自己概念を「個人の意思決定や人生における方向性を形作る基盤」としてとらえている点でしょうか。
また、意識下/無意識下に関わらず、自分の価値観や考え方を形成している概念と、外部からの影響(経験や他者からのフィードバックなど)の重なりを大きくし、統合していくプロセスの重要性を説いた点は共通していると認識しています。
(ロジャーズさんは現実自己と理想自己、スーパーさんは主観的自己と客観的自己という表現をしていますが)

世の中には自己概念と似た言葉として、自己認知や自己認識、セルフイメージなどもあります。これらとの違いは何か、明確にわかっていないのが現時点でのもどかしい点の一つです。(いつかちゃんと調べたい)

確かに、自分と他者の認識が大きくかけ離れていたら、自分の中に葛藤や矛盾が生じるのは想像に難くありません。したがって、自己概念と経験を一致させていく「自己一致」がとても大事であろうことはすごく納得できます。

そういった背景からか、初回では自身の自己概念の一端を知るようなワークにたくさん取り組みました。
例えば、「私は●●」の●●に入ることはをたくさん上げていくワークがありました。性格についてたくさん触れる人もいれば、好き嫌いや外見のことなど、入れる言葉は自由です。つまり、●●自体も自己概念であると同時に、●●に当てはまる言葉はたくさんあるにもかかわらずそれが出てきたということ、それ自体も自己概念だ、ということです。
これを知った時、わかったようなわからないような気持になりつつも、なんだか納得してしまいました笑
また、他の方の「変化・成長したエピソード」などを聞く機会もあり、全然違う経験をしていて、それゆえに感じ方、考え方も異なるんだなあというのがよく分かりました。その違いに眼を向けること、自分のことを伝えることで改めて「自分ってこういう考え方をしているんだ、その背景にはこの経験がありそうだ」と内省を深めることにつながりました。

自己概念、まだまだよくわからないことは多いので学びは続きます。自分の価値観や考え方のポイント、その背景などを知っておくことで、相談者さんに対峙するときに柔軟な対処や自己客観視ができるようになりそうだと思いました。

簡単なようでいて難しい「伝え返し」

「傾聴」のスキルの一つとして、様々なビジネス書でも伝え返しのテクニックに触れられていると思います。ただ、実際やってみると結構高度な技術であることがわかります。また、これが結構コーチングと違う点かもしれないと感じました。難しいと感じた点、コーチングとの違いについて以下でまとめます。

・伝え返しはオウム返しではない

伝え返しの一番の目的は、「この人はちゃんと話を聞いてくれている」という信頼関係を構築することです。当たり前ですが、ただ相談者の発した言葉をそのまま返しているだけだと話は進まないし「本当にちゃんと話を聞いてもらえてるのかな?」と思われてしまいます。(だめな1on1あるある?)
この、言葉をそのまま返すことと、適度に要約してお伝えすることのバランスが難しい!
要約が質問のようになってしまうこともあり、ただ聞いていくだけで話をすすめていくって、キャリアコンサルタント側の胆力が必要になりそうだと思いました。

・質問せず"間"を大事にする関わり

これがコーチングとの一番大きな違いかもしれません。コーチングの場合は明確にゴールが決まっているので、そこに向けて必要だと考えられる問いを投げかけていく関わりをすることが多くなります。
キャリアコンサルティングの場合は主導していくのは相談者という立場をとるため、問いを立てて道筋を立てるのではなく、「伝え返し(要約とフィードバック)」と「"間"をコントロールすること」で相談者の発話と気づきを促します。
質問をしていくわけではないので、どうしても間が生まれがちです。話が途切れた時の"間"って、どこにとどまるのに勇気がいりますよね。コーチングでもそういったことは往々にしてありますが。キャリアコンサルティングの関わりだともっとこれが大事になるんだと思いました。上記でも述べたようにやっぱりここは胆力なのかも…。

大きく2つ、自己概念と伝え返しについて学んだ回でしたが、まだまだこれからが本番です。来週以降はマイクロカウンセリング技法の実践に入っていくので、新しい武器が増える楽しさはありつつも使いこなし方がより一層難しい会になる予感がします。
実践でまた新しい自分に出会えることを楽しみにしていきたいと思います!

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