【キャリコン養成講座】マイクロカウンセリング技法 はじめのはじめ
応用実習の2日目はひたすらマイクロカウンセリング技法をもとに実践を繰り返すフェーズでした。
ご存じない方はマイクロカウンセリング技法とは何ぞや?となることと思います。簡単にすると、アイビーさんが提唱した、カウンセリングにおける基本的なスキルを細かく分けて学ぶための手法のことを言います。
この階層表(三角形)が特徴的で、ベースとなる「かかわり行動」からはじまり、「クライアント観察技法」「はげまし、言い換え、要約」などの基本的かかわり技法を経て、よりテクニカルな「積極技法」、最後に「技法の統合」に至る道筋が示されています。
これだけ見ると意味が分からない言葉なんてないし、簡単そうに見えるじゃないですか。
…でも!!やってみると結構難しいのですよ。前回も同じような感想を書いていましたが。
人との会話は生ものですし、あっという間に過ぎ去ってしまいます。相談者さんの様子を見ながら、話しやすい雰囲気を作って、本質を外さないように要約して、話を的確に進める質問をして…って、全てを同時並行で行っていかなければいけないので大変です。
まずは土台となる「基本的かかわり技法」が意識してできるようになる⇒無意識でも何となくできるようになる、というところがスタートラインなのだろうと思いました。
「基本的かかわり技法」の”基本”のハードルの高さ
そんなわけで2日目は主にこの「基本的かかわり技法」をメインで勉強・実践しました。上記でもふれたように、”基本”だけどここが一番キモなんじゃなかろうかと思います。
なぜなら、この「基本的かかわり行動」ができて初めて相談者さんとの関係構築ができるからです。相談者さんから話をしてもらえる(自己開示してもらえる)関係を構築できなければ、相談者さんが本当の意味で何に悩んでいるのかを理解することもできないし、そこがずれていると的外れな支援にしかなりません。キャリコンの自己満で終わらせないためにも、この基本はみっちり叩き込む必要があると思いました。
授業の中で印象的だったのは、キャリコン役にお悩みを相談する相談者役の方を観察する、そのあと自分も実践してみるという内容です。
客観的にお話を聞いていると、キーワード(頻繁に出てくる言葉)やその人独自の意味付けをしていそうな言葉、強い言葉などが出てきて
”お、ここに何か引っかかりがありそうだな?”
”このワードの認識の仕方にヒントがありそうだぞ”
と気づくのですが、自分がキャリコン役になってお話を聞いていると、客観的に俯瞰できる視野が狭まってしまう感覚がありました。当事者として話を聞くのと、オブザーバーとして話を聞くのでは全然感覚が違いますね。当事者になりすぎると近すぎて本質が見えなくなる…。
実践を繰り返していく中で、視野の行き来がもっとスムーズになったらいいなーと思います。
相談者さんの真の感情・欲求を把握する
もう一つ印象に残っているのは、テキストの逐語録を読んで、相談者さんの主訴と見立てをするワークです。
主訴の理解は国語の問題のようで、表層と構造を理解すればそこまで難しくはない(実際はきっとそうもいかない)のですが、相談者さんがどんな課題を抱えていそうか見立てをするところが結構ハードルが高いのです。
キーになりそうなポイントとしては、事実・状況の把握だけではなく、相談者さんがどんな感情や欲求を感じているかをいかに把握するかだと思いました。
その人の真の欲求や感情(本人も気づいていない可能性もある)をつかみ、事実・状況からの合理的判断ではない、感情・欲求までケアできるアプローチがいかにできるか?が求められる技術なのかもしれません。
人は非合理、感情的な面も多分に併せ持っているので、合理的判断だけで本当に納得できるわけじゃありません。ロジックで勝負するならAIに頼ることだってできます。だからこそ、情緒面も把握しながら相談者さんに関われるところにキャリコンの提供価値があるのではないでしょうか。
…と言葉で書くのは簡単ですが、やっぱり難しい~~~!!!
なおかつ、これは逐語録という文字になっているものを見ての判断です。自分でやってみると感情や欲求の理解はまだまだ遠いなあ…と感じました。
コーチングでも初回面談前に主訴や人物像の見立てはしますが、ここまで深いところまでできていたわけではないので、勉強しながら身に着けていきたいです。
次回はまだマイクロカウンセリング技法の続きです。基礎もまだ固まってないのですが、三角形の上の方へチャレンジすることになります。
難しいけど、試行錯誤&失敗を繰り返しながら少しでも自分の技術を高めていきたいですね…!