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キングオブコント2023 感想

 約束通り、キングオブコント2023の感想です!
 
 まずはサルゴリラおめでとうございます!!!それまでネタを見たことなかったのが勿体ないくらい面白かったです!そして最年長・最高得点更新と記録ずくめでの優勝ということで、マジで凄いです(語彙力)。

 という訳で本編。

1.カゲヤマ(469点+476点=945点、2位🥈)

 トップバッターで出てきた時は正直「大丈夫か…?」と思ったが、心配は杞憂に終わった。むしろ大会に一気に火をつけてくれた気がする。最初は静かに始まって一番最初の「申し訳ございませんでしたあ!」でちょっと笑いが起きたが、お尻を出した時にそれとは比じゃないくらいの笑いと悲鳴が起きて完全に自分たちの空気に持っていったのが痛快だった。2本目は打って変わってインパクトに頼りきらずにロジカルな面も見せてくれて、「どんだけ引き出しあるんだよ…」と思った。

2.ニッポンの社長(468点+466点=934点、3位🥉)

 ニッポンの社長もまた、今大会を大いに盛り上げた。辻さんがTwitterで「恐怖の1、2番」と言っていたように、マジでカゲヤマとニッポンの社長が「裏MVP」だと思う。僕は2021年大会で披露した「バッティングセンター」のような、とにかく狂気じみたネタが大好きなので今回のネタ(特に2本目)はものすごく刺さった。ただ、1本目に関しては前の出番がカゲヤマだったのが痛かったかも。けど両方狂ってるニッ社はとても新鮮だったし、今後色々なコントを生で見てみたいと強く思った。

3.や団(465点、5位)

 個人的には最初の3組の中では一番好きだった。去年よりも狂気に磨きがかかっていたように感じた。あと灰皿ぐるぐるの間は相当肝が据わってないと取り入れられないと思う。やはりそこはベテランだからこそ成せる技なのだろうか。審査員も仰っていたように、本当に順番次第では、特に勢いが落ち着いてきた6、7番目辺りで登場したら最終決戦は固かったのではないだろうか。とはいえ順位に異論がある訳ではなく、それ程までにコント師の実力のインフレが起こっているという事なのだろう。来年もまた決勝で見たい!高嶺の花、咲かせろや団!!

4.蛙亭(463点、8位)

 イワクラさんが冒頭のVで言っていたように、中野さんのウザさイヤらしさが全面に出ていた「The 蛙亭」とも言えるコントだったと思う。あと「玉子の概念コーデ」とか「けど潰れてないでしょ?」とかどっから出てくるんだそんな発想。ただ463(前回出場時より2点UP)で8位ってどんだけレベル高いんだ今年は。こちらも本当に順番が悪かったとしか言えない。まあ強いて個人的に引っかかった点を挙げるとすれば、普通に中野さんが嫌な奴すぎた点かな。現実であんな奴がいたらはっ倒してると思う。

5.ジグザグジギー(464点、6位タイ)

 7年ぶりの決勝だったが、個人的な順位予想では2位に予想するくらい期待していたコンビ。宮澤さん演じるあの大喜利番組の感じがめちゃくちゃマッチしてて好きだったけど、やはりインパクトには欠けたかなという印象。まあ最初の2組でいろいろぶっ壊れた感は否めないけど。ただ、飯塚さんが仰っていた「あのナレーター風の声が『そんな訳ないな』って思った」というコメントは納得してしまった。ネタを見てる時はそんなに違和感を感じなかったけど、やはり審査員はちゃんと見てるんだなって。

6.ゼンモンキー(456点、10位)

 今回のファイナリストの中で一番楽しみにしていたトリオ。まさか最下位に沈むとは思わなかったが、正直そこまで悲観はしておらず、むしろ「日本で10番目」という方が相応しいだろう。M-1 2020の東京ホテイソンと同じである。ただ、個人的にはもっとヤザキさんが狂人のネタが見たかったかな。あのネタはあのネタで好きだけど。あとは小峠さんが仰っていたように、展開が読めてしまった。と、いろいろ言ったけどまだ4年目である。伸び代は一番あると思うのでまた戻ってきてほしい(何様だよ)。

7.隣人(460点、9位)

 初めてネタを見たけどめちゃくちゃ面白かった!まず最初の設定で笑ったし、まさかの落語家がチンパンジー語を操るようになるのは予想の斜め上で、まさに「変幻自在のトリックスター」といった感じだった。けど、そこがピークだったのは確かに否めないかな。正直今年はインパクト勝負みたいな所はあったので、一発がデカくてもその一発だけでは上位に食い込めないよなとは思った。けどもっと色々なネタを見てみたいと思った。単独の再配信買おうかな。

8.ファイヤーサンダー(466点、4位)

 今回のネタはツギクル芸人グランプリで一度見た事のあるネタだったが、一方で見たことのないくだりもいくつか足されてたので、すごい複雑な気持ちで見てしまった。ファイヤーサンダーは、中盤の少し落ち着いた流れを完全には打破できなかったという意味で順番に泣かされたコンビだと思う。「しめじ田、なめこ田」や「俺らがゼロから〜」などパンチラインはいくつもあったけど、序盤2組のインパクトを超えられなかったか。ただこのネタやネタのスタイルは好きなので、また来年以降見られるのが楽しみである。あと「ナベンジャーズ」はいつか絶対に行きたい。

9.サルゴリラ(482点+482点=964点、優勝🏆)

 中盤で落ち着いてきた流れを一気にひっくり返した。児玉さんの奇想天外なワードセンスを駆使したボケ、赤羽さんの魂の乗ったツッコミ、絶妙な間のとり方、全てが噛み合っていたように感じた。特に2本目の「という魚」で終始貫き通すのは相当な勇気がないと出来ないと思う(最初でハマらなかったら終わりだからね)。あのネタ、普通に漫才に応用できるんじゃない?1本目も「靴下にんじん」「イカ箱」など、どっから出てくるんだというような発想のボケが見事にハマっていて、正統派がインパクトをねじ伏せる様はとても痛快だった。改めておめでとうございます!

10.ラブレターズ(464点、6位タイ)

 キャッチコピー通り、演技力は10組の中でも抜群だと思った。ただ個人的には最後の方でちょっとわちゃわちゃしすぎているように感じてしまった。それまでに9組見てきてお腹いっぱいになっている中でのあのネタは理解が追いつかなかった(ごめんなさい)。こちらももう少し順番が早ければ、少なくともサルゴリラの後でなければ順位は変わっていたと思う。

総括

 近年のキングオブコントはどんどんレベルが上がっているのは理解していたが、ついに来るとこまできたな、と思った。それはもう漫才派の僕でも分かるくらいに。実際に予選から追っていた人は今回の結果を予想出来たのだろうか。はたまたそのような人も予想だにしない結果だったのだろうか。何はともあれ、今年もハイレベルな戦いを見せてくれたコントの怪物達には感謝感謝である。

 やっぱり賞レースは面白い!次はM-1だ!!


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