敗者復活戦のルール変更について思うこと
M-1グランプリ2023ファイナリスト発表記者会見の中で、今年の敗者復活戦のルールが大幅に変更される旨が発表された。
今年は例年のような1人3票の視聴者投票が廃止され、3ブロックに分かれて会場の観客(21組→3組)および芸人審査員(3組→1組)による投票で敗者復活枠が決定する。詳細は下の記事を参照されたし。
近年の敗者復活戦でよく言われている「人気投票、知名度勝負になりがち」という世間の声を知ってか知らずかの大改革が敢行されたわけだが、それについて色々と思うところがあるのでそれを書きたいと思う。
まず個人的な本音を言うと、「いらん事してくれやがって」である。僕は視聴者による投票こそ敗者復活戦の最大の醍醐味だと信じて疑わない。自分で投票するのはもちろん、SNSで色んな人の投票を覗いて自分と見比るのも楽しい。で、自分が投票した組が上位に入ったら尚更嬉しい。その醍醐味を奪われたのは正直めちゃくちゃショックである。
確かにここ数年は人気投票、知名度勝負になりがちだよな〜とも常々思ってはいた。だからこそ自分は真面目にネタを見て、自信を持って理由を言えるような投票をしようと心掛けていたつもりだ。もちろん今年もそのつもりだった。けど決まってしまったものは仕方がないので、今年は純粋にネタを楽しみたいと思う。
ただ、そんな中で一つ違和感を感じた。それはTLで「視聴者投票なくなって良かった!」という旨のツイートが散見されることだ。
え??マジで言ってるの???
まあこのようなツイートをする人は恐らく、人気投票になりがちだった現行(というか去年まで)の制度に辟易してた真面目な視聴者の人だろう。だからこのような発言が出てくる現状は正直ヤバいと思う。
で、このような発言が見られるようになった元凶、すなわち、ろくにネタも見ないで知ってる組、好きな組に投票するような人は、恐らく自分が元凶であることすら自覚してないだろう。完全に、一部の盲目なファンのせいで真面目な視聴者がバカを見ているのだ。プロ野球のゴールデングラブ賞と同じだね()
ツイートではルール改正を喜んでいる人も、心のどこかでは残念に感じてはいるんじゃないかなと思う。だって絶対より多くの人が審査に関わった方がよりコンテンツとして楽しいんだから。ただ、もし今年も視聴者投票が行われていたとしたら、それこそワイルドカードの時のようなヤバい取引(あれは未遂で終わったけど)が行われる可能性もあったかもしれない。しかも準決勝進出と決勝進出では、芸人さんのキャリアに与える影響も段違いである。だから今回のルール改正は改善であり改悪でもあると考える。
とはいえ、繰り返しにはなるが今からどうすることもできないので、今回は純粋にネタを楽しんで、今後もし元のルールに戻ることがあるならその時は変わらずちゃんと見てちゃんと投票したいと思う。