ホース巻き器を作ったはなし。
もりです。
数年前知人からのお誘いで、消防団に入っています。
ホースを使って火を消しますが、使っているホースはご家庭にはない特殊なものです。
上の写真ではオス金具がホースの中心(1重巻き)にありますが、この形だと現場でホースの展開がすぐにできないので、下のようにオスメス金具を同じ側に巻きます。(2重巻き)
だいたい一度の出動で4~6本使い、巻いて車庫に帰ってからまた展開して干し、乾いたらまた巻いてしまっておきます。
どうやって巻くかのか?というと、
『手巻き』です。
コレ、地味に大変です。
消火あとに皆でワイワイ巻いてるときは良いのですが、干したホースをしまう場合など、1人だと『シンデレラみたいな気持ち😢』になりがちです。
「巻くキカイ」あります。
お金さえあればなんでも解決。
とんでもなく素晴らしい『はやまきくん』
43,000円。しかも「分団」で使っている動画。
うらやましいので、作ってみることにします。
どこのご家庭にもある、自転車のフレーム。
採寸します。
機構品なので図面引きました。
フレームを逆さに立て、クランクのペダル部分を使ってホースを巻き取ります。クランク中心の緑の〇が巻取り時ホースの最大幅、巻取りに順って下がる「く」の字型のスイングアームを作成します。
「く」の字型スイングアームは上のように動きます。
スイングアームを上から見た図。
自転車のフレームにU字バンドでシャフトをくくりつけ、スイングアームを固定します。
取り付けた支点から左に伸ばし、ホースが当たる場所には板を付け、ホース幅に合わせるツノを立てます。
スイングアームを正面から見た図。
長い2本のツノは65㎜ホース用、50㎜ホースの時は取り外し可能な短いツノを付けます。
スイングアーム完成。
このパイプの黄色、初めて購入しました。
消防用に作られたような色だ。
自転車フレーム側。
シートパイプと、外したフロントフォークの穴を使ってパイプでスタンドを作ります。
フレームと合体。
ホース巻取り時の抑えとして、スプリングで引っ張り、ホースを巻くとスイングアームが下がってくる構造です。
スイングアームの上に板を付け、ツノを立ててます。
材料は100均のコレ。
ホース中心をつかむフォークみたいなやつをクランクを加工して取付けます。銀の丸いやつは台所の落し蓋(蒸し器?)です。
ステンレストレーを切断してバリがある所には100均のお弁当箱用バンドが付いています。
(「お腹すいてる?」って書いてあります。)
反対側のペダルをグラインダで削って100均のスポンジグリップを付けました。巻き取る際のハンドルになります。
出来上がり!
ホースを抑えるテンションが緩かったので、スプリングを2本にしました。
巻き終わったらスイングアームを足で地面まで踏み、ホースを抜き取ります。
こんなふうに使います。
18秒で巻取り完了!
『はやまきくん』よりハヤイかも?
自転車出身なので、『絶輪くん』と名付けられる。
飽きたら自転車に戻すこともできます。
1重巻きならこれもいいなぁ。
2021/09/12追記。
消防団の方で「作ってみたい!」という方がおられたら、図面や購入店を全てお伝えします。クランクのフォーク部分加工のみ難しいですが、部品代は1万くらいです。特別な工具は必要ありません。
ムスメに甘いものを買います!