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【エッセイ】着心地と生き心地
着心地は大事だ。夏の時期はなるべく涼しくさらっとした洋服を好むし、冬はあたたかくもちっとした洋服を好む。わたしは感覚過敏があるので、どうしても受け付けない服もあったりして、GUの同じタートルネックを色違いも含め6枚持っていたりもする。着心地の悪い服を着て過ごすのは苦痛だ。なんかここ気になるなあ、なんて思いながら脱ぐまでの時間を過ごすのだから。
生き心地も大事だ。でもこの世の中はとても生きづらいように思う。少なくともわたしにとっては、息苦しく感じてしまう。息心地も悪い。世の中のほとんどの物事がわたしに適応しろとは言わない。どちらかといえば、世の中のほとんどの物事に適応できるわたしになりたかった。みんなはこの世の中を生きているなかで、身の回りの世界についてどう思って過ごしているのだろう。別に何にも思わないよ、っていう人もいるのかもしれない、めちゃくちゃ考えてる人もいるかもしれない。でも、皆に問いたい。この世の中、生き心地は良いですか?
わたしはこれから半年間、生き心地がさらに悪くなる環境に身を置く。というか身を置いていたところの環境が悪くなる。マンションの大規模修繕工事。目下、足場を組み立て中なのだが、なにしろ煩い。騒音がすごい。わたしは聴覚過敏もあるので工事時間中は耳栓をして過ごしている。足場を組みおわれば、解体するまでの間は、いまよりは静かになるだろう。でも、他にも問題はあって。ベランダの外に知らないおじちゃんやにいちゃんたちが居る、ということだ。できれば見られたくない。わたしたちの生活なんて。だから、そう、カーテンを締め切りにして過ごすことになるね。と、最近同居人と話をしていた。引きこもりがさらに引きこもりになってしまうね。
そんな今日は関東で暴風。どこかの工事現場の足場が崩れた、というニュースをしていて、背筋がヒヤッとした。どうか、無事に工事が終わりますように。