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【速報】ChatGPT-4.5レビュー:「AIっぽくないAI」の登場

 GPT-4.5が、本日2月28日の早朝、登場しました。proプラン加入者のみが使える状態です。

 使ってみた感想としては、会話がcloude sonnet3.5並に自然になり「AIっぽくなくなった」のが大きな違いです。それから頭が良くなって、会話の幅が広がりました



半信半疑と期待

 ついにGPT-4.5が登場、と聞いたときは、「そろそろ機能は頭打ちなのでは」という半信半疑と、「さらなる進化を見せてくれるかもしれない」という期待がありました。

 実際に触れてみると、GPT-4.5は数値化できる性能の向上以上に、人間味のある新しい相棒のように感じさせてくれる存在になったのではないか、と感じています。

GPT-4.5は会話が自然

 以前のGPT-4(いわゆるGPT-4o)でも十分に満足していた僕からすると、GPT-4.5の特にすごいところは、「人間とのコミュニケーションがより自然になった」ところにあります。もちろん、世界知識の豊富さや回答の正確性も魅力です。

 GPT-4.5では、事実に基づかない誤情報(いわゆる「ハルシネーション」)の発生率が大幅に低減しています。こうしたハルシネーション率低下の背景には、モデルの訓練手法とアーキテクチャ上の改良があります。

 しかし、それ以上に「僕が本当に聞きたいこと」や「僕の気分」に寄り添ってくれるような質感が増していると感じます。

GPT4oとGPT4.5の回答を比べる

 さて、今までのGPT4oと、新しく出たGPT4.5をチャットで比較してみましょう。

質問:「部下に注意したいけど、パワハラと思われるのが怖いのです。どうすればいいか端的に教えて」

GPT4oの回答

部下に注意する際にパワハラと思われないためには、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。

具体的な事実に基づく指摘 → 感情的ではなく、「〇〇のミスがあったので、△△の方法で改善しよう」と伝える。

人格ではなく行動を指摘 → 「お前はダメだ」ではなく、「このやり方を変えよう」と行動にフォーカス。

適切な場所・言い方 → 人前ではなく個別に伝え、冷静なトーンで話す。

改善策を示す → 叱るだけでなく、どうすればよいかを具体的に伝える。

相手の話も聞く → 一方的に責めず、「どう思う?」と意見を聞く姿勢を持つ。

これらを意識すれば、建設的な指導になり、パワハラとは受け取られにくくなります。

「部下に注意したいけど、パワハラと思われるのが怖いのです。
どうすればいいか端的に教えて」に対するGPT4oの回答

GPT-4.5の回答

部下への注意をパワハラにしないためには、人格ではなく「行動」に焦点を当てることです。

例えば、

「なぜこんなミスをするんだ!」(✕人格批判) 「こうするとミスが防げるから、次は注意してみよう」(◯行動指導)

具体的な行動を指摘し、改善策をセットで伝えると、相手も納得しやすく、パワハラと誤解されにくくなります。

「部下に注意したいけど、パワハラと思われるのが怖いのです。
どうすればいいか端的に教えて」に対するGPT-4.5の回答


解説的なGPT-4oと、端的なGPT-4.5

 このように、どちらも「パワハラ回避」のためのアドバイスとしては的確に思えます。

 ただ、GPT4oの回答はかなり丁寧で論理的だけれど、やや「解説」的に感じられる部分もありますね。

 GPT-4.5の回答はより端的で「人格批判を避けて、具体的に行動を指摘する」ことを強調しています。そして質問の「端的に」をふまえて、シンプルな中にも、相手のメンタルに配慮しつつ改善策を示すというスタンスが伝わってきませんか?

 こうした微妙なニュアンスの違いが実に面白い、と感じました。

「AIに何を求めるか?」が問われる時代

 GPT-4.5とやり取りをしていると、つくづく「僕たちはAIに何を求めるのだろう」と考えさせられます。

 僕はAIにちょっとした相談をする毎日ですが、ただ答えを教えてもらうだけではもったいないと感じています。

 AIから出てくるアドバイスや情報はたしかに有用ですが、それを鵜呑みにするのではなく、「なぜそうなのか?」と掘り下げたり、「こういう考え方もあるんじゃない?」と対話を重ねる中で、僕自身の思考も柔軟になっていくのを実感しています。

 AIは思考の代わりをするのではなく、思考を広げるための触媒みたいな役割を果たしているのではないか? そしてGPT-4.5の登場によって、AIはさらにその機能を高めていってくれるのではないか? そう感じました。

※本稿は速報です。詳しい内容は、僕が運営するこちらのトピックスに寄稿予定です(無料)。



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