ついに”空中投影” -SF映画さながらのPC「Spacetop」発売!AR技術の実用性
「Spacetop」というパソコンをご存じですか?
イスラエルのスタートアップ企業である、Sightful社から今年1月に発表してから、発売を待っていましたが、ようやく発売されたパソコン。ディスプレーがなく、かわりにAR技術が搭載された眼鏡をかけるタイプのPCです。
Spacetopとは
Spacetopは、画面のないパソコンです。画面の代わりに、AR眼鏡をかけます。すると、目の前に、自分を囲むように湾曲した複数画面が広がり、パソコンで多数のウィンドウが開いているように見える製品です。
よく、トレーダーやプログラマーが、複数のディスプレーを表示させてみているようすを目にしませんか? その光景が、自分のかけた眼鏡の前に広がっている、そんなPCです。
複数モニターを使うデメリット
僕も自宅のPCに、ディスプレーを3台接続して使っています。
この複数のディスプレーを使うと、さまざまなアプリを同時に見ることができるので大変便利です。しかし、難点もあります。
問題その1:場所が確保できない
僕は3台のモニターに2台のPCをつないで使っていまが、モニターを机の上に3台置くのって、置き場所を取ってしまって大変なんですよね。
机の上には置ききれないので、机のふちにアームを固定し、その先にモニターをつけているのですが、それでも結構場所を取ります。とにかくモニターは場所を取るので、広い机がないと置けません。
問題その2:複数のディスプレーを見ると疲れる
3台のモニターを横に並べると、2mぐらいの幅になります。3台のPCモニターを右端から左端に見ては、また戻るを繰り返してると、目と首がとにかく疲れます。
トレーダーの友人がいるのですが、9時~15時まで、複数台のモニターを監視しないとけないので、夕方になると、首が痛くなるそうです。
AR技術の出口戦略
僕は、今は生成AIをビジネスにしていますが、それ以外のテクノロジーも、もちろん追っかけています。
その中で、VRやARといった技術もフォローしてはいますが、正直、ゲームを除いて、AR/VRゴーグルは使われないだろうなと思ってました。
ゴーグルは本当に酔います。それにゴーグルをつけると髪の毛が乱れる、メイクが崩れるので使いたくない、という女性の声も聞きます。そういう理由もあり、ARやVR技術の利用最適解がなかなか見つけられなかったのが実態です。
ところが、今回発売された、AR眼鏡をパソコンのモニター代わりにするというアイデア。見た時から、「これは使える、使ってみたい」と思いました。
ARゴーグルでなくAR眼鏡
パソコンの画面をARゴーグルで見るという製品は、以前からありました。僕もMETAの「Quest Pro」をノートPCとペアリングして使ったことがあるのですが、ゴーグル酔いがして、1時間以上は見ていられませんでした。
ところが、AR眼鏡は長時間装着していても比較的疲れず、AR/VRゴーグルと違って、違和感があまりありません。
Spacetopの最大の売りは、ノートPCを無数の仮想ディスプレイを備えたAR対応デバイスに変えることですが、その最大のメリットは、移動中でも眼鏡を通して、あらゆる情報が、目の前の画面に表示されることに尽きます。
移動中は、Bluetoothイヤホンとマイクで、キーボードの代わりの操作もできますし、大量の文字入力などで、パソコン操作が必要なら、カフェかシェア・オフィスに入って、キーボードをたたくだけでよいのは便利です。
別の記事にしている、パソコンやスマホに、エッジ型AI、すなわち、SLM(小規模言語モデル)が搭載されると、外出時はキーボードの代わりにAIに指示して画面表示やアプリの操作も可能になりますね。
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