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フライドチキンも「ホルモン」の仲間だった!

フライドチキンはソウルフードの代表格

フライドチキンは、1930年代の大恐慌の時代に、アメリカのアフリカ系アメリカ人が編み出した料理だ。白人の農場主が捨てた鶏の手羽やネックなどを拾って、骨ごとかじって食べやすいように、油で長時間揚げたのが始まりだ。

「本来捨てるはずの部位を、食べられるように工夫して生まれた料理」。これは、ホルモンに似ているね。そして、その背景が、被差別地域から生まれた料理だということにも共通するものがある。人々の想いが詰まった魂の料理、それが「ソウルフード」、つまり「ホルモン」なのだ!

KFCのオリジナルチキンは、「キール(胸)」「ウイング(手羽)」「サイ(腰)」「ドラム(脚)」「リブ(あばら)」の、5つの部位から出来ている。

KFCのおいしさは「圧力鍋で揚げる」ことにある。最高温度185℃で約15分かけてじっくり揚げるという秘伝の調理法だ。

大恐慌の時代には、少ない油しかなかったので、煮るように火を通していたが、骨まで食べられるように揚げるとなると、内部の水分まで蒸発してしまう。そこで圧力鍋を使うことで、肉汁を失うことなく揚げる方法を思いついたのだ。

限られた食材の中で、おいしく食べられる工夫をする。
これも、日本のホルモンと同じだね。

揚げることで食べやすくなる

食べにくかったり、アクが強かったり、つまり捨てるような食材を食べやすくするには、油で揚げること。例えば、テレビ番組の無人島生活でも、本来アク抜きが必要な食材や、海で捕った大きな魚を、丸ごと揚げて食べていたのも理にかなっているらしい。

ホルモンを揚げた料理もある

広島には、豚の胃袋をカラカラに揚げた「せんじ揚げ」がある。大阪には、プルプルした牛小腸を、脂が抜けるまでカリカリに揚げた「あぶらかす」もある。

ちなみに「あぶらかす」は、元々、揚げておいしく食べることが目的だったわけではなく、食肉から食用油脂を抽出した「残りかす」から生まれた食べ物だ。油をしぼり取った「残りかす」には、旨味が凝縮。本来、捨てるはずだった存在が、価値のある商品になった。そのまま食べたり、お好み焼きや、うどんに入れたり。おいしくて万能な、人気の食材だ。

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これらは、インスタント食品にもなって、身近な存在になりつつある。

人々の想いが詰まった魂の料理だ!

フライドチキンも、ホルモンも、いまでは人気のB級グルメだ。そのルーツを探ると、そこには共通して、語ることが、はばかられるような背景もある。しかし、そこからおいしい料理がたくさん生まれているのだ。

人々の想いが詰まった魂の料理。
ホルモンの文化は、壮絶で、壮大で、本当にすごい!

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ホルモンもいしょう
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