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フジテレビみたいな会社に入りたくないと言われても
会社は社長次第で決まる
この度のフジテレビの危機は企業統治という点で最悪の状況です。フジテレビはなぜこのようなことが起こるのでしょうか?
フジテレビの歴史に問題があります。創業者の鹿内信隆氏は、もともと財界の協力な後ろ盾の元、ニッポン放送を開局し、その後文化放送の当時の社長の水野成夫氏と共にニッポン放送、文化放送と共同でフジテレビを開局しました。理由は周波数が足りなかったからだそうです。そして水野氏が亡くなり鹿内信隆氏の独壇場になりました。フジテレビ、ニッポン放送、文化放送、産経新聞フジサンケイグループ会の議長に就任し、その後息子の鹿内春雄氏に代わり、また信隆氏に戻り、次は義理の息子の宏明氏に変わっていきます。息子の春雄氏が議長の時のフジテレビが一番勢いがありました。義理の息子の宏明氏の時に事件が起こります。当時春雄氏の側近の日枝さんが社長になりフジテレビをのっとります。クーデターです。この日枝さんが頭になってからのフジテレビが凋落を始めます。つまりフジテレビという会社は、水野さんが亡くなった後、鹿内親子がすべての権限を奪い取り、鹿内一族で独占したくて、義理の息子宏明氏に頼み、その宏明氏が日枝氏にだまされ、乗っ取られたという、乗っ取り合いの歴史の会社なんです。さらに言えば、ホリエモンがそれをまた奪い取ろうとしたというのがこの会社の歴史です。
でもこれはある意味で公共放送だからこれだけの情報がわかるわけで、こんなことは普通の会社ではわかりません。パナソニックだって、トヨタだって創業家一族をどう排除していくかでもめています。トヨタの奥田元社長が今のトヨタから排除された理由は創業家一族を排除しようとしたからです。たまたま創業家が勝っただけです。
フジの社長は経営者ではなく制作者
就活生からフジテレビみたいな会社には入りたくないので見極める方法はありますか?と質問されました。今回のフジテレビの問題は取締役会に問題があります。決してブラック企業ではありません。取締役会は意思決定機関です。大きな仕事は資源の分配です。集まった資源をどう分配し、未来にどう貢献することです。ブラック企業ならある程度の見分け方はあるでしょうが、取締役会の問題はわかるわけがありません。では就活生はどうすればいいかと言いますと、「清く・正しく・美しく」という行動をしてください。自分の理念や信条をきちんと明文化などして行動指針をはっきりさせます。会社に雇われているのではなく、労働力を売っているという責任ある立場を自覚することです。会社の存続の危機なんていろんな会社でおこります。その時に踏ん張れるかどうかは社員の自覚の問題です。会社を潰すのは取締役たちであって、会社を復活させるのはすべて現場の社員さんなんです。そういう自立できる社員になるためにも自身の行動指針でもあるものを明確にしてください。
のっとられ続けている会社なんて誰もわかりません。親会社がころころ変わる資本関係ののっとりなら保有株式を見ればわかりますが、会社内でのことなんてわかりません。就活生は「清く・正しく・美しく」です。そうすれば就活セクハラも未然に防げます。
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