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(第14話)苦しみの精子保存 【サポーター目線】
こんにちは、「小瀧真理子(こたきまりこ)」といいます。洋服を作ったり、イラストやマンガを描いたり、レシピを作ったりしています。
今回は、精子保存についてのストーリーです。新発見が続々の午後でした…。
ぜひ上記の体験記もご覧くださいませ。根本さんの良いところは、事実をありのままに表現できることです。包み隠すこともせず!すごいです。
苦しみの精子保存
産婦人科の受付でそろそろ呼ばれそう…というところで、せおさんとお別れをし、待合室でしばし待機していました。
根本さんはまだ胸のカテーテルが入っているところを痛がっていましたが、朝のようなネガティブさでは無く「痛みから気をそらしたらいいんだ!さぁ、どうやって気をそらそうか…!」と前向きな思考を持ちはじめていました。(せおさんと二人で話している間は不思議と胸の痛みを忘れられていたようです。体というのはほんとうに不思議なものです。)
ほどなくして名前を呼ばれ、一人で診察室へと向かっていきました。待合室にはひっきりなしに人が出入りをしていて、「平日のお昼だけどたくさんの人が病院へ通っているんだなぁ…みんなきっと外見からは想像できない色んなことを抱えているんだ…」と思いながら、じっとしていました。
数分後に診察室から出てきて、「専用の部屋があるらしいから、行ってきます!」と言い残し、通路の角に消えていきました。
そしてすぐにUターンしてきて、
「やばい、何もない…」と。
「え?何もないってどういうこと??」
「いや、ほんとうに何もない、普通の蛍光灯がついてる明るい部屋なんだ…」
とのこと…!!!
安易に想像していた環境ではなく「病院にはそういう類のものは無いのか〜!」と感心するやら焦るやら。しかし再挑戦するとのことなので、もうちょっと待つことに。
20分くらいして戻って来た手には、家庭で使われている「冷凍もチン!もできちゃうジップロックの丸型のコンテナ」みたいな容器が握られていました。
「ここに居ても全くその気にならない…」と、早々に結論を出した根本さん。「16時までに受付に提出すれば間に合う」とのことで、環境を変えてみようとなりました。
しかし発熱と胸の痛みと怒涛の環境の変化に圧倒されている人に向かって「がんばって〜!」と言えるはずもなく、「お天気もいいし、気分転換をしに出よう」と言い、グーグルマップを頼りに新橋駅の方向へとゆっくりと歩き始めたのでした。
つづく...
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