終わりを意識するから永く続く
今週びっくりしたニュースはTOYOTAの社長交代発表でした。個人的には突然な感じだったので驚いています。いろいろと取り沙汰されていますが、外野はいろいろと言えます。なので惑わされることなく、豊田社長とも面識のある友人が書いた記事を信用しています。
短い記事ですが、そのうちもっと長い考察記事が出てくると勝手に思っています(笑)
もう少しだけ引用させてもらうと、一般的には社長は社内を治め、会長は対外交渉を受け持ち、社長の相談相手としての機能を持つとありました。
社長の相談相手としてサポート力を発揮するには、10年後の豊田章男氏より今の豊田章男氏の方がパワフルに動けると書いてあります。
確かにそうだなあと思います。
社長としてやってきたこと
トヨタイムズも一通り見てみたのですが、その中で豊田社長が
「13年で次世代へのバトンタッチのための土台はつくれた」
と言っていました。
豊田社長が社長に就いた時は、リーマンショックや震災など経営状況も厳しい時でした。そんな中で危機対応としては二つの道があり、
「自分たちに強さをもたらした本質・思想に立ち戻る道」
を選択したと言っていました。
当然、これは成果が出るには時間がかかることで、反対した人もたくさんいたそうです。
実際に時間もかかりましたが、結果としてロングセラー商品が息を吹き返したり、いい車をつくること、商品を軸にした経営を行ってきたということでした。
更に、次世代に継承すべき経営理念としてトヨタフィロソフィーを発表して経営の判断の軸なることを示せたことが大きいと言っていました。
「幸せを量産する」
これが迷った時に立ち戻る、自分たちのミッションとして掲げられています。
そして、佐藤新社長もそのうちの一人ですが、多様な個性を活かして人を育ててきたということでした。そして育ってきた人材がチームで経営できるように豊田社長もサポートしていくと話されていました。
印象的だったのは「自分は車屋を超えられない。モビリティーカンパニーになるには、次世代がつくる未来に任せたい」ということです。自分は車屋を超えられないと何度も話されていて、新しい未来は新しい人に任せたいということは伝わってきました。
たぶん、どこの会社も同じ・・・
ここまで書くとTOYOTAみたいな大企業だからできると考えがちですが、そうは思いません。
実はこのニュースと同じころ、関わっている会社の社長と話したことがシンクロしていました。
その社長は数ヶ月後に50歳になられます。前述のTOYOTAで言えば「若い世代」ということになります。しかし、
同世代からはたまに「終わり」というワードを聞くことはありましたが、それでも何らかの影響力は残したいとか、自分が・・・という人が多いように思っていました。だから、50歳手前の社長からこういう話が出てくることがある意味、新鮮な感覚でした。
たぶん、それが組織開発
この会社も創業70年を超えた会社です。
たぶん、ですが・・・
・自分たちが何を大事にして進むのか?を示す
・次世代の育成
・その人材の個性を活かした事業運営できる土台づくり
事業を継続させながらこれらを意識した動きが必要なのだと思いました。
これは時間のかかることですから
「いつまでに」という「終わり」を意識して取り組んでいくことが必要なのだと思いました。
たぶん、これが「組織開発」なのだと思います。
組織開発ができる会社が永く続く会社なのだろうと感じました。
私も終わりを意識しないといけない年代ですが、微力ながら関わらせていただきたいと思いました。