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育児休業制度・本当はどうやって見たらいいのだろう??

先週は久しぶりに育児休業の申請を3人分行いました。(一応、社労士なのでこういう仕事もしています)まあまあ手続としては面倒な部類かなと思いますが、仕事なので淡々とこなしています。(笑)
しかし、本当はこの育児休業制度に少しモヤモヤしていてそれを書いてみようかなと思いました。

制度自体は良いものです

自分の時代はここまで充実していませんでしたが、今はこの制度のおかげで子供を持つことと、仕事を続けるという選択肢ができるようになりました。それはとても喜ばしいことなので、若い人には十分利用してほしいと思います。

ご存じだと思いますが、今年は4月と10月に大きな改正があります。

主に男性が育児休業を取りやすくするために変更が加えられました。
と言っても本来は育児休業は男性でも取ってよいものだったのですが、なかなか取得率が上がらなかったという背景があり、今回の大きな改正につながっています。

子育てに優しくなかった背景

男性も取れるはずだったのに、取っている人が少なかった背景には
・男が子育てのために休む???
・休んだら周りの人が迷惑するぞ
・休んだら将来の昇進は諦めろ!
なんていう昭和な考え方が根強くあったからだと思います。

ここまでひどくなくても、男性社員からは「うちの会社は男性育休ってあるんですか?」と、よく聞かれました。育児休業って女性のものだという認識が大きかったのでしょう。

収入などの補填をしてくれるのはいいけれど

今回の改正で、男性もだいぶ取りやすい状態になったと思います。
男性にしても女性にしても、育児休業を取る時に最大のネックは「収入」の問題です。収入がなければ生活ができませんので当然です。

結論から言ってしまえば、最初の半年は手取りの約8割は給付金から補填されるので、心配するほどお金の問題はありません。
あとは取る時期とか、その会社の給与規程などいろいろな要件で若干変わりますが、それほど困るということはないのではないかと思います。

実は私のモヤモヤの原因はここにあります。

先週手続した中には男性2人が含まれています。実際のところ、休んで控除された分よりも給付金の方が多かったのです。しかも社会保険料は免除されているのでその分も手取り額が増えています。

まあ実際にはこういことも起こるので、相談内容としては育児休業の制度の説明ではなく
「どうやって休むのが得ですか?」
ということを言われるのです。

育児休業は仕事を続けるための制度

育児休業にもしっかり対応している会社なのに、実際取得を考えている社員からこういう言葉が出てくると、正直モヤモヤしています。

男性だけではなく、女性からも「2年しっかり休みたい。どうすればいいか」なんていうことも言われたことがあります。
制度が充実している分、こういうふうに考える人が出てくるのは仕方ないのだと思いますが、私なりにはこだわりがあります。

育児休業制度は、子供を持つことで自分のキャリアを諦めるのではなく
仕事を続けるための制度であること。

どうやってお得に休むかという制度ではないということです。

私の時代にはできなかったことが、今はできる時代です。
子育ても仕事も諦めない。そのためにこの制度をどう使ったらいいか、ということはいくらでも相談にのりたいのです。

ライフとワークの両立のために必要なこと

自分の身の回りにはこういうことがあり、ずっとモヤモヤしていました。

とは言うもの、昭和な考え方の会社もまだまだ多いのだと思います。そのために今回の改正がうまく機能してくれるといいなと思います。

以前に、子育て真っ最中であり部下を管理する立場にある30代の男性管理職の方に、両方の立場から育児休業についてどう考えているのか話を聞く機会がありました。
その時、その30代管理職の方が話されていたことが印象に残っています。

部下には仕事をすることも、子育てをすることもどちらも大切にしてほしいです。そのためには、個人がどんな人生を送りたいのか教えてほしいです。どちらを優先するとか、こういう考え方が正しいとか、それはないと思っていて、正解はその人にしかわからないです。だから「どうしたいのか」を早く教えてほしいです。それが実現できるように仕事をアサインしていくのが僕たちの仕事ですし、それはできると思っています。

この話を聞いた時に、上司と部下が仕事の指示命令だけではなく、その人のキャリアとかどんな生活をしたいのかとか、そういうことをお互いに話し合える場をつくることが大事なのだと感じました。

大事なことを教えてもらったのですが、いかんせん昭和のオバサンは、ゆとり世代やZ世代に思いが通じずモヤモヤしています。


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