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シニアのリスキリング記録Ver.1

何度か書いていますが、同世代が定年ということになってきて、現在の私の一番の関心事は「シニア活用」についてです。
今回思い切って社会人大学の履修証明プログラムを受けることにしました。3月まで相当の回数通学することになります。全部とはいきませんが、これから気になったことを備忘録として残していきたいと思います。


現場でのかみ合わない年下上司と優秀なシニア

学びを書く前に現場で感じたモヤモヤを一つ。

定年を控えたシニアに向けて、定年後の仕事と待遇面を年下上司が素案を考えていました。
その上司からちょっとした相談と愚痴を聞きました。

対象となっているシニアはこれまで社内でそれなりの地位についていて、能力、知識ともに十分なものを持っています。
この点については上司はしっかり認めています。

「あの人たちの実力は確かなものだしそれは代えがたいもの。だから一般職がしている作業レベルで楽をしたいというなら年収はこの金額。でも自分が期待しているレベルの仕事をやってくれるなら(当然できると考えている)更にこれだけ上積みする。っていうことを話し始めているけれど、それでも今の年収よりはだいぶ下がる。これは仕方ないですよね?それで納得いかないと言われたら仕方ないってことでいいですよね?」という質問でした。

高年齢者継続雇用の観点からすると問題はありません。
むしろしっかり仕事内容とそれに対する報酬を示しているので、上司としての対応は十分だと思います。

「ただね・・・何か仕事を頼むとちゃんとやってくれないんですよ。え~それ俺がやるの~とか。ちょっと何か相談したらものすごく上から目線でものを言ってくるし・・・。結局やってくれるけど、もう少し素直にやってくれないかなといつも思うんですよ」

こういうことは他の会社でも見聞きします。
やっていることは周りの役に立っているのに、言葉づかいとか態度とか、周りに不快感を与えているケースは本当に多いです。
こういうことは優秀と言われるシニアに多い現象だと思っています。

人材の高齢化を組織行動論の視点から考える

話を学びの場に戻します。
今回の学びの中で一番面白かったのが、このタイトル。

企業行動とは経営者が戦略やビジョンを示すことですが、それだけでは絵に描いた餅になってしまうので、実行プロセスとして組織内の人の行動が重要になります。

組織の中で人々がどのように行動し、互いに影響しあっているのか?ということで、これに高齢化という視点を入れるとどうなるかということでした。

人材を通じて競争力を高めるには、中高年人材の位置づけは「雇用保障や福祉の対象」から「戦略的資源(組織が目標を達成するための資源)」と変化させる必要があります。

就業能力(A)を高めて、活躍できる機会(O)を与えていく、そしてモチベーション(M)が高まっていくというAMO理論というものがあるそうです。

A×M×O の相乗効果で成果が変わってきますが、どこかが0(ゼロ)ならば成果は0となります。

これは生産性の問題なので、現代は中高年人材を通じたイノベーション(I)がプラスされる必要があるということでした。

ところが色々な調査結果から、創造性のある仕事はシニアには向かないと言われますが、これは単にシニアに創造性のある仕事がアサインされていないだけではないか?ということでした。
評価する側のトレーニングも必要であるということです。

これについてはわかるのですが、創造性のある仕事にアサインされない別の側面として、シニアの経験に基づいた固定した価値観が邪魔をしているように思いました。

心の高齢化

キーワードとしては「心の高齢化」というワードがありました。

人は自分のために資源を獲得して最大化する行動から、損失の最小化(守りの行動)に年齢とともに変化していくそうで、これは30歳頃から始まっているというデーターがあるそうです。

心の高齢化を抑えるには「未来展望」を持つこと

「これから自分が活躍できるのは〇〇くらいある」ということが知覚できるかどうかにかかっているそうです。

リーダーシップからフォロワーシップの訓練

他にも面白いと思った話はたくさんあったのですが、長くなったのでこの辺にしておきます。

とはいうものの、講師の言っていることはわかるけど現場では上記に書いたようなことが現実には起こっています。
こういう状況で、この先に何が必要なのか講師の方に質問してみました。

シニア世代はリーダーシップ(出世する)が成功という価値観がある。
しかしそれはあくまでも自分の周りの狭い範囲でのことでしかない。
だから、もっと見ている範囲を広くして、自分がどういうふうにフォロワーとして活躍できたら、どれだけ成果が出せるか?
リーダーシップからフォロワーシップを学ぶことは必要かもしれない。

という回答をいただきました。
具体的に何かができたということではないですが、今後のシニアの学びのコンテンツのヒントにはなったと思いました。

こんな風に久しぶりにガチで学び始めました。一緒に学んでいる同世代の方も意識や熱量の高い方ばかりなので、おいていかれないようにがんばります!


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