アフリカビジネスモデル図解vol.07「AJA.LA Studios/ナイジェリア発・現地語音声認識サービス」
アフリカで会社とNPO経営中、ナイケルこと内藤獅友(Naikel0311)です。
アフリカビジネスモデル図解とは、アフリカ歴6年目で会社とNPOを経営している僕が、アフリカの主にスタートアップを中心にビジネスモデルを図解化し、そのユニークかつビジョナリーなイケてるアフリカ起業家をご紹介するシリーズです。
第七回は「AJA.LA Studios」というナイジェリア発のスタートアップ企業です。
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AJA.LA Studios創業者Omolabake Adenle
はい!始まりました!アフリカビジネスモデル図解シリーズ!今回の舞台はナイジェリア!
ナイジェリアは勢いが本当にすごいよな。まず人口がアフリカ最大!アフリカの人口は12.6億人ほどと言われているけど、ナイジェリアだけで2億人近くいるんだよ。54カ国もあるのに15%近い人口を占めてるんだよ。ベナンなんて1000万人だ!分けてくれぇ!
確かに隣の国ベナンにも毎日のようにナイジェリア人は見かけるし、やっぱり彼らのビジネスに対する意識の高さはとても強いなぁと思うね。でも一方で、1日当たりの生活費が約200円未満という極度の貧困状態で暮らす層の推定人数を国別に比較した最新のデータで、世界最多はナイジェリアの8700万人という結果も出ているんだ。経済格差も激しいんだね。
そうだな。いいところばかりではないよな。今日はそんなナイジェリアのどんなスタートアップの紹介をしてくれるんだ?
実は今回は創業者もゲストに呼んで一緒に紹介していくことにしたんだ!では創業者のOmolabake Adenleさーーーん!
どうも、私がOmolabake Adenleよ。オモちゃんって呼んでね。
オモちゃん!とっても若い、しかも女性の起業家なんだね!一体どんな事業をやっているの?
若く見える?こう見えて35歳よ。AJA.LA Studiosという会社を立ち上げて、現地語の音声翻訳サービスを提供しているわ。
現地語の音声翻訳サービスだって?!それはすごい!今までは英語やフランス語など、世界基準になっている言語の翻訳サービスは聞いたことあるけど、現地語のサービスは初めて聞いたよ!そして35歳だって?!見えない!
そうなの。ナイジェリアはアフリカの中でも現地語がとても多い国で、なんと現存するだけでも500以上の現地語があると言われているわ。うふふ、仕事を本気で頑張っていると若返るのかしら。
500以上!!!???
びっくりするわよね。一応、公用語として英語はあるけれど、100%全員が話せるわけではなくて、初等学校就学率は64%、識字率(読み書きが出来る人の割合)も50%ほどと言われているの。つまり現地語でしかコミュニケーションが取れない人たちもたくさんいるの。そんな人たちが英語などの公用言語でしか対応していなかったサービスを音声翻訳サービスで利用できるように、私たちは事業をやっているの。
素晴らしい!!オモちゃんカッコいい!!
AJA.LA Studiosのビジネスモデルと儲けの仕組み
では、オモちゃんと一緒にビジネスモデルや儲けの仕組みについて学んでいきましょう。図解を見ながら解説していきます!
実は一番最初に提供していたサービスは子供向けに現地語を学べるアプリをやっていたの。そこから音声翻訳サービスに展開して、エンドユーザーではなく、企業に対してそのシステムを有償で提供するというビジネスモデルに進化したわ。
ふむふむ。なので①現在は無償でエンドユーザーに学べるサービスや翻訳サービスを提供して、利用者からのフィードバックなどを元に、サービスの向上化をしているんだね。
そうね。そして企業には②保険会社や金融会社のコールセンターに、この現地語翻訳システムを導入してもらっているわ。基本的には月額でシステム使用料を払ってもらっているわ。
これはこのシリーズでも出てくる継続モデルのSaaSってやつだよな!
SaaSはSoftware as a Serviceの略で、主にソフト系のサービスを提供するビジネスモデル。最近のSaaSはサブスクリプション型(定額制)が主流。
うちのサービスを使ったことによって、今まで現地語しか話せなかった人たちが顧客になるので、導入企業としては、③新しい顧客からのサービス利用料を音声翻訳システムを介したサービスを通じて収益を得るという仕組みになっているわ。
金融サービスや保険サービスは、生活の中でもとっても重要なサービスインフラでもあるから、現地語しか使えなかった人たちが利用できることによって、ナイジェリア全体の経済や生活水準の向上にも繋がるね!
今後の展開
オモちゃん、今後はどういう事業展開を考えているの?
今はナイジェリアで一番話されているヨルバ語のサービス向上に力を入れていて、対象は2000万人にも及ぶの。ここを改善していきながら、東アフリカの共通言語であるスワヒリ語対応も行なっていくわ。すでにテストも始まっているの。
スワヒリ語は推定1億人以上が話すって言われているから、とっても大きな市場になるね!
そうね。まずはしっかり大きな市場で収益を確保して、最終的には少数言語にも対応して、アフリカ中が言語の壁を超えてコミュニケーションが取れる時代を創れたらと思っているわ。
素晴らしいね〜!いやーそしたらアフリカ全土の女の子たちを口説ける時代がくるんだね!楽しみ楽しみ!!
オモちゃん、そのサービス彼には絶対に提供しないでね。。。
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