不自由のなかに自由を感じるとき
停電中、みんなでロウソクに集まって、語り合った時に、なぜか自由を感じた。
《100円となっていますが、全文無料公開中なので買わないでください》
どうも、アフリカ系男子のナイケルです。
海外のとくに途上国と言われる国に行ったことがある方は、必ず一度は感じたことがあるであろう、「日本はとっても便利な国」という感想。
Amazonで家にいながら、なんでも手に入る。コンビニや自動販売機がそこら中にあるので、外を歩いていても、24時間いつでも飲み食いが可能。トイレにウォシュレットが付いている。電子レンジが各家庭に一台はある。断水も停電もない。
日本にだけ住んでいると、当たり前のように感じてしまう超便利なものですが、例えばアフリカに住んでみると、そのありがたみをヒシヒシ感じるのです。
しかしながら、最近、妙な気持ちも芽生えてきています。
不自由の中にも自由があるなぁ
と、いう感情。一つのフレーズの中に、真逆の言葉が入っていて、意味がわからないと思われてしまう方もいるかもしれません。ご理解いただけるかわかりませんが、なんとか言語化してみようと思います。
冒頭で書きました、「停電中、みんなでロウソクに集まって、語り合った時に、なぜか自由を感じた」という状況についてご説明してみましょう。
夜、仕事から帰って来たばかりの自分と、居候先の家族で、ひとつの釜に入っている食事を取り分けて、今日あった出来事について語り合う。
「今日はバイクで大きなドアを運んでいる人がいたよ」とか、「先生が今日も来なくてずっと自習だったよ」とか、日常的な会話にも、日本的には非日常な内容がたくさん含まれる。
さて、食事を終えて、食器を重ねて、子供達が食べ散らかしたテーブルを拭いて、いざ寝ようかとやっているときに、「停電」がやってきた。
停電だぁー!
上から二番目の子は、こわがりなので、停電になるとすぐに泣き出しそうになる。お母さんが、部屋からロウソクをいくつか持って来て、部屋の真ん中に火をつける。真っ暗だった空間に1メートルくらいの温かいオレンジ色の光が出来上がった。みんなで、光があるところへ集まる。
本来ならば、食事を終えて解散して、もう寝床につくところだけど、「停電」というイベントが開催されたので、再度お話の時間が生まれる。
こわがっている子を安心させるように、僕はありったけの、子供でもわかるような自分の中のすべらない話を思い出して、聞かせる。気がついたら、子供達は寝てしまっていた。僕の話がつまらなかったのだろうか、とちょっとトーク力のなさに反省するも、お母さんやお父さんと少し雑談をして、子供達を寝床に運んで、眠りにつく。
この「停電」という、本来不便な出来事が、不思議と日常に自由を感じさせてくれます。
近くにコンビニも自動販売機もない。飲み物や軽食を買いに行くのにも、15分ほど歩いていかないといけない。そうだ、同居人と一緒に散歩がてら買いに行こうか。
農村地域にきたら、電波がない。インターネットが使えないから、noteも更新ができない。でも不思議とネットがないからどうしようもない、と割り切ると、まったく支障がない。外で子供達が、ボコボコの草むらで、ボールのような形をした何かで、サッカーをしていたから混ぜてもらおう。
これが、「不自由のなかの自由」という感覚なのですが、分かりますでしょうか。
日本だと、人身事故などで、電車が大幅に遅れたとき。
仕事中の皆さんは、取引先とのアポイントがあったりで、それはイライラしてしまうと思いますが、中には特に大きな用事がない方も、イライラしてしまっています。そんなとき、「不自由のなかの自由」を意識してみると、例えば、「この機会に駅の外のカフェで本でも読もうか」とか、「外を散歩してみようか」という発想になるかもしれません。
「不自由のなかの自由」を言い変えると、「ハプニングを楽しむ力」なのかもしれません。
日本のように、超便利な環境に慣れてしまうと、ハプニングを楽しむ力が衰えてしまって、何もできないフラストレーションがイライラになってしまうのかもしれません。
最近、ハプニングを楽しむ力衰えてるなぁ〜って思った方、ハプニングを楽しむ力をあげたい方は、ぜひベナンを含むアフリカに一度足を運んでみてください。みるみるとその力が向上し、不自由の中の自由を感じることができるようになります。
なかなかアフリカに来れない方、ぼくのnoteやTwitterでは、そういったエピソードが流れてきますので、フォローしていただけますと嬉しいです。
「アフリカ系男子の秘密基地」月500円
単品だと3000円以上のコンテンツが読み放題!公ではいえないぶっちゃけトーク、アフリカ経営裏話、漫画で楽しくアフリカを学ぶ、1万字以上の読み応えあるアフリカ系の情報も配信しております。とりあえず1ヶ月だけでもお試し購読してみていただけると嬉しいです。
ここから先は
¥ 100