スライド11

アフリカビジネスモデル図解vol.05「Dr.CADx/ジンバブエ発99%肺癌を診断可能にした診断アプリで医療革命」

アフリカで会社とNPO経営中、ナイケルこと内藤獅友(Naikel0311)です。


《新シリーズのため期間限定で無料公開中》


アフリカビジネスモデル図解とは、アフリカ歴6年目で会社とNPOを経営している僕が、アフリカの主にスタートアップを中心にビジネスモデルを図解化し、そのユニークかつビジョナリーなイケてるアフリカ起業家をご紹介するシリーズです。

第五回は「Dr.CADx」というジンバブエ発のスタートアップ企業です。

ここに全てまとめたマガジンがございます。

さて、今回から顔出し(絵だけど)で解説をしていきますね。僕は著者のナイケルです。そして、アシスタントにも来てもらっています!

ヤッホー!俺の名前はケビン!ベナン生まれのベナン育ち!悪そうなやつも良さそうなやつも大体友達!よろしく!!

テンション高いね。さて、今回のDr.CADxの登場人物(企業)は3つだね。Dr.CADx社医療関連施設、そして患者さんだね。


ここがスゴイよ!Dr.CADx!!

さてさて、Dr.CADxっていかにも名前がカッコいいんだけれども、こちらの会社はジンバブエ発のスタートアップで、アフリカなどの医療後進国業界に革命を起こすとも言われているんだ。

それはスゴイね!もしや医者が手を触れた瞬間に全ての病気が治っちゃうとか?

いや、そこまではスゴくないんだけどね。ハードルあげすぎないでよ。

ごめんねごめんね〜!!

さて、気を取り直して、現在、ジンバブエの医療状況は1300万人いる人口に対して、レントゲンやMRIなどを診断できるような放射線診断が出来る医者がたった20人くらいしかいないと言われているんだ。

まじか!!それって94万人に1人ってことだよね。

そうなんだよ。それに医療知識もそこまで高くなくて、例えば結核とか肺がんとかをレントゲンとかで診断してわかる確率も70%以下くらいと言われているんだ。

30%は外れてしまってるんだね。

そうなんだ。でも、このDr.CADxが提供するソフトウェアは取り込んだレントゲンやCTスキャンやMRIなどの画像を自動的に解析して、99%結核や肺がんの症状を見抜くことが出来るようにしたんだよ。しかも数秒で。

うおーーー!それはすごい!!!

医療の正確性ももちろん、診断出来る医者がいなくても、最低限肺がんや結核患者の見分けはこのソフトウェアがやってくれちゃうという超画期的なイノベーションなんだ!


お金とサービスの流れ

さて、お金とサービスの流れを説明していくね。

まず、Dr.CADx社は医療関連施設と契約を結ぶわけだけど、主に2つの方法があるよ。①は1診断ごとに診断結果を渡す代わりに1ドル位をもらうPay as you goというビジネスモデルと、②毎月固定の料金を払って、医療関連施設が自らソフトウェアで診断が出来るようになるSaaSというビジネスモデルのパターンだね。

Pay as you go?SaaS??

安心してね。説明するから。

Pay as you goは、使った分だけ支払うパターン。プリペイドの携帯契約とかがまさにこれだね。あまり沢山使わないユーザーに優しいビジネスモデルで、提供側としてはそういうユーザーを取り込めるし、ちゃんと使用量も単発で取り続けられるメリットがあるね。

SaaSはSoftware as a Serviceの略で、主にソフト系のサービスを提供するビジネスモデル。これもPay as you goのように使った分だけというパターンもあるけど、最近のSaaSはサブスクリプション型(定額制)が主流だね。

ふむふむ。SaaSは結構いろんなサービスで使われているよね。俺が使っているNetflixもベーシック、スタンダード、プレミアムで使える機能と値段が違うからこれもそうだね。

そのとおり!(Netflixみてるんや)

そして③のように、医療関連施設はDr.CADx社のサービスを使って、正確で効率的な診断結果を患者さんに提供して、医療費を払ってもらうというお金とサービスの流れになるね。

患者側としても、正確な診断結果を最寄りの医療機関で受けられるようになるので、とってもありがたいね!


創業者とビジョンの紹介

創業者は二人いるよ。Gift Ganaさん(上)とTatenda Madzoreraさん(下)。

彼らは母国ジンバブエだけでなく、途上国と呼ばれる多くの地域では、医療専門家が不足している現状をなんとかしようと感じていて、その中でも特に放射線科医の不足が深刻だと分かったんだ。そこで、彼らはテクノロジーで医者不足とさらに医療技術不足も解決する為のDr.CADxを2016年8月に開発したんだ。

素晴らしいね!儲かるからって理由で医療業界にいるガメツイクソヤローとは全然違うね!!

ケビン、口が悪いよ。

おっと、ごめんごめん。でも本当にアフリカでは低所得者層からすると、負担できないくらいの医療費を払わないといけない状況の国も沢山あるんだ。ついついその怒りが込み上げちゃって。

でも、この技術の開発も本当に偶然というか、もともとGanaさんが大きな農場から鳥を見つける画像認識技術を改良して出来上がったみたい。

Dr.CADxがさらに優れているのは、ビックデータから学習するアルゴリズムを搭載しているので、診断すればするほど精度が上がっていくことだね。開発当初は80%くらいだったそうだけれど、今は肺がんや結核に関しては99%にまで精度が上がったみたい。

テクノロジー半端ねー!!

すでに世界中からも注目されているほど革命的な技術で、ジンバブエに留まらず、南アフリカやヨーロッパでも展開が進んでいく予定みたい。もしかしたら、いつか日本にも導入される日がくるかもしれないね。

彼らが展開する前に、俺がそれをパクって日本ではじめちゃおっかな!

お前が一番ガメツイクソヤローやないか!!



面白いと思ったらこの記事をシェアしていただけると嬉しいですし、100%リツイートさせていただきます。

内藤獅友をフォローする

Twitterもフォローしてあげる

「アフリカ系男子の秘密基地」も購読してあげる
単品だと3000円以上のコンテンツが読み放題!公ではいえないぶっちゃけトーク、アフリカ経営裏話、漫画で楽しくアフリカを学ぶ、1万字以上の読み応えあるアフリカ系の情報も配信しております。とりあえず1ヶ月だけでもお試し購読してみていただけると嬉しいです。


ここから先は

0字

¥ 200