アフリカはお金が無いのではなく、お金の巡りが悪い
どうも、アフリカ系男子ナイケルこと、内藤獅友(@Naikel0311)です。
アフリカは貧困である。
この言葉は、確かに水道、電気、医療インフラ不足や紛争があるので、間違ってはいないのだけれど、本当にお金が無いのか?というと、実際はそうでは無いケースがほとんどだ。国にお金はある。
うちの代表ゾマホンもツイートしていたが、こんな感じで資源も豊富にある国は多い。もう一度いうけど、国にはお金や資源は意外とあるんだ。お金の巡りが尋常じゃなく悪いというのが正しい表現だと思う。
僕が現在住んでいるベナン共和国の話をしよう。
ベナン共和国の一人当たりの月収は大体12000〜15000円くらいと言われている。うちのスタッフも大体この平均額を支払っている。単身であれば、贅沢をしなければ一人暮らしも出来る程度の金額だ。
しかし、実質的首都と言われているコトヌーはもちろん、僕が住んでいるゴドメイというエリア(コトヌーから車で30分ほど)にも、突如として大豪邸がそびえ建っていることがある。
日本も同様に年収格差は存在するが、比にならないレベルの格差がベナンにはある。
それは途上国といわれる国では起こりうることではあるけれど、経営者や投資家として大成功した人かと思いきや違ったんだ。
それらの大豪邸の持ち主は、国の官僚クラスの人達や、税関、そしてキリスト教の牧師達などである。お金を稼ぐ人達ではない立場の人が、尋常じゃ無いくらいにお金を持っているのだ。
もちろん彼らの平均年収などは大した額ではない。政治家は汚職や賄賂による収入、そして税関も高額な関税を逃れる為に払われる「袖の下」により、一説によると年間数億円以上の収入があると言われている。異常に金持ちな牧師は、「救われたいなら神様にお金を払え」と、情報不足の市民を洗脳し、さらにお金をむしり取る。
実際に僕もベナンで税関のトップクラスの人と会ったことがあるが、家を各主要都市に1棟以上、車も数台所有していると言っていた。僕の周りのベナン人が口を揃えていうのは、「黒いお金を持っている人達は特に、家や車など重たいものにすぐに変えたがる。盗まれたり没収されるのを避ける為にね」ということだった。
何棟も家や車を持っていても、誰かに貸すわけでもなく、子供達は海外に留学させたりしていることがほとんどなので、ただのオブジェとしての役割しか意味を持たない。僕の家の近くにある大豪邸も、10部屋以上はあるが、夜に明かりが点いているのはいつも一部屋のみだ。
つまり、このお金の巡りの悪さを変えない限りは、どれだけお金や資源が流れてきても、使われない家や車に変わってしまうだけなのである。
国としてやるべきことは、汚職や賄賂を徹底的に排除することなのだが、これも簡単なことでは無い。汚れたお金にドップリ浸かり続けてしまった人達からの猛反対は当たり前。そして彼らが建てる家などの建設を請け負っている人達からも猛反対を受けるわけだ。
ゾマホン曰く、現大統領のタロン氏は汚職を失くすための動きをしているようだが、やはり上手くいっていないようである。彼もビジネスマン上がりの為、汚職を失くす動きと同時に自分の会社が儲かるように動いていて、国民の反感を買ってしまっている。
結局のところは、民間企業としてガンガン大成功する現地人を多く輩出していく、またはアーティストなどの文化的活動家が世界的に有名になるなどの方がまだ現実的なのかもしれない。
お金の流れをしっかり作る人たちが、対価としてお金を稼げるように、僕たちはここベナンで大成功する必要があると、現地パートナーと強く誓った。
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