求められ族、自由族の違いについての長話
今日も内観会議は3時間。
いやはや、内観研究所の林モニカです。
色々衝撃すぎて消化できずにいるから、
こちらに書いちゃう。
「みんなが大谷翔平で、自分も学べばみんなと同じくらいにはなれる、ならないと。と思い込んでる世界観なんですよ」と内観研究所の共同運営者の絵理子さんは言った。
みんなと同じにならなくちゃ、と無意識に思い込む傾向は、求められ族に多い。求められ族と自由族は内観研究所で発見した分類法。
これはエンパシーとシンパシーの分類に近いし、男性性と女性性の違いにも近いと思う。
求められ族は女性性が高い傾向。
自由族は男性性が高い傾向。
「女性性🟰女性」と誤解されやすいので、
求められ族、自由族という表現の方がジェンダーフリーな気がする。
男性の求められ族もいるし、女性の自由族もいる。
会社や組織にいると、自由族は資質を発揮することが難しいので自己診断しにくい場合もある。
誤解されやすいのが、
求められ族🟰ダメな女(女々しい男)
自由族🟰自立した人みたいな構図。
そんなことはない。
不健全になるとダメになるのは、どちらも同じ。
話を戻し、大谷翔平。
自由族は客観性が高く、人と同じであることに安心感を感じにくい。
自由でいられるほどに活き活きする。
求められ族は主観的に物事を見ていて、自分が周りに受け入れられ、求められていることが安心感に繋がる。
今日の話題はコーチをまず受けるのではなく、コーチングを学ぼうという人の心理とは?から始まった。
自分の心を整えることではなく、心の整え方を知ればよいと思うらしい。
how-toを知りたい!という感じもあるとか。
私(自由族)からすると
「なんで出来ると思うの?自分が体験もしていないのに?」と不思議な発想。
絵理子さん(求められ族)は「大谷翔平にすぐになりたいんですよ」と言う。
私「大谷翔平クラスって相手を認められてるの?認められてたら出来ると思わないでしょう。相手をみくびってるか、自分の力を過信してない?」
理解できない様子の私を見て、絵理子さんは言葉を重ねる。
絵理子さん「みんなが大谷翔平クラスだと思ってて、みんなが出来てるから、自分も早く出来るようになるために学ぶ、、って思考なんですよ」
これが衝撃的。
この言葉には前後があるので、この記事を読んだだけでは何言ってるのか分からないかもしれませんが、
衝撃だなあー
確かにメイクやファッションについての質問でも、そんな人がいたかもしれない。
「教わった通りにやってもモニカさんみたいに出来ないんですけど」
再現性がない、と言われないように気を使うのが嫌でメイクを教えることから遠のいた。
求められ族、自由族どうよう「学びジャンキー」も、私たちの造語ですが、
学びジャンキーに繋がっていくのかもしれない。
メイクにしろコーチングにしろ、
「再現性があって、すぐに出来るようになる」を求めてさまよう学びジャンキー。
学んですぐは嬉しいけれど、身につかず不満が残る。
それは子育てにもみられる。
育児書の理論のどれに当てはまるか、という視点で子供と接する。
心理学を学び、子供を導こうと苦戦する。
絵理子さんは、自分も通った道だから
学びジャンキーや求められ族さんの
不満が理解できる人。
私は、今まで理解できなくて疎外感を感じてきた人。
左側通行と右側通行くらい、
前提や価値観が異なるのよ。
エニアグラムとも似てるかもしれない。
エニアグラムにはタイプによって違う「根源的な恐れ」が書いてある。
根源的な恐れという概念も、目から鱗ですが。
求められ族は「人が自分に対し無関心だったり嫌われること」を恐れている。
自分の資質を知るまでは、それが当たり前だと思っている。
自由族は「縛られること、不自由さ」を恐れている。
同じく資質だと知るまでは当たり前だと思っている。
自由族にとって「あなたの好きなように」は、嬉しい言葉。
求められ族にとっては、突き放されたような冷たい言葉。
求められ族にとって「あなたじゃなきゃ無理」は、ゾクゾクする嬉しい言葉。
自由族にとっては逃げ場がなくてゾクゾクしちゃう言葉。
求められ族は承認欲求が高め。
認められ関心を向けられ満足したいのに、なかなか満たされない。
自由族からすると、求められ族は愛されて人に囲まれているのに、なぜ満たされないのか分からない。
ただ、私が最近怖いのは、自分のタイプを自覚することで、自分の気持ちを否定しすぎてしまう人を増やすこと。
「私が今寂しいのは求められ族だからで、あの人は自由族だから、きっと何も言わない方がいい」
と勝手に判断してしまうと、いけない。
自由族も然りです。
「これじゃ足りないのかも、自分はもっと言葉をかけなければ、、」
と無理をしてしまうのも、よくない。
これって育児書を見てるお母さんと同じ。
学びジャンキーの道のりと同じ。
診断結果に照らし合わせ1人で結論づけるんじゃなくて、本人に気持ちを尋ねることが大切。
「いま寂しかったんだけど、もう少し気持ちを聞いていいかな?」
ウザがる人もいるかもしれない。
邪険にされるかもしれない。
傷つくこともあるかもしれない。
そこで学ぼう!
学べる場を作るんだーーー!
が、内観セッションです。
本や診断結果で転ばぬ先の杖ばかり増やしても、
不安は解消されず自信にはならない。
相手とコミュニケーションをとるって怖い。
自分を出して、
相手から必要とされなくなったら
と思うと怖い。
それは求められ族も自由族も同じです。
だから内観セッションで、
絵理子さんの内側からの共感を感じつつ
わたしの外側からの視点を見ながら
自分の体験から湧き上がる感情から学ぼうよ。
自由族だって嫌われたくない。
だけど嫌われたくないより、
縛られたくないが勝ることを知ってる人は
仕事選びもコミュニケーションスタイルも
自分の気持ちを優先できる。
診断結果を自己受容と相互理解に使うためには、実体験からの内観がテキメン。
自分を活かすって自分を使うってこと。
「自分」って長所ばかりじゃない。
悲しいけれど自分が必要とされてなければ、
一緒にいられない。
それを受け入れるにも内観がいる。
必要とする相手と離れたくないならば
お互いを尊重しよう。
互いを尊重するには対話がいる
思いやりがいる、気を使う。
気を使わない人、相性がよい人、
自分を活かせる仕事、
向いてる仕事、を探すために
診断しても自己分析しても見つからない。
気は合わせるもの。
自分を知らずに合わせられると信じて、
頑張りすぎると過剰適応になる。
同調圧力が強いと言われる日本だけれど
自分の資質を無視して合わせようとする人の集まりなのかもしれない。
大谷翔平クラスは滅多にない。
自分には出来ないこと
分からないこと
ついていけないことがあったっていい。
それでも、あなたを求める人は
必ずいるのだから。
、、と内観会議で感じたことを書いて、
たった一言で色々脳裏に浮かんだんだなあ。
って。
これを書くのに2時間くらいかかったし。
きっと絵理子さんも色々感じたんだろうな。
とベッドでスマホに文字を入力しながら
想像する。
私たち自身が、学んでいる。
お互いから、受講生さんから、
それぞれの過去や一緒にやってきたことから。
内観研究所をやってる意義って
沢山あるけど
シンプルには、嬉しいからなんだよな。
生きてるだけで学べることや
自分を受け入れていくことが。
内観をやって嬉しい人を増やして、
明るい大人が増えたらいいなって。
大人は、やること多いし
寂しいときもあるし。
自分の無能さに情けなくなるし、
上手くいかないこともある。
それでも
自分や他人を傷つけず、
不安のあまり
何かを敵視する必要がなくなる
それが内観研究所なのさ。