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プロマネ的な視点で阿含宗の2024年の活動の事例を考えてみる

企業理念を従業員に理解してもらって、企業理念に基づいた仕事をしてほしいけれど、実際には難しいと考えている経営者さんは結構いると思う。
同じように、大きな組織目標があり、それに基づいて組織運営をしたいのだが、組織目標や全体最適を考えずに自分の所属する部署の利益の最大化、個別最適化に熱中するチームがあって困っているプロジェクトマネージャーさんも結構いると思う。

このnoteはそういう仕事をしている人に向けた事例研究を目指して書いたものです。しかも普通の人には無縁の世界の話です。

阿含宗という教団の2024年の活動をプロジェクトマネジメント観点で見ると、理念の共有の成功と理念に基づいたプロジェクトの実行について、教科書に載っても良いくらいに順調に進みました。
ボクは教団の意思決定には参加しない末端の雑魚キャラ会員信徒なのだけれど、カタギの世界では長年に渡ってシステム開発の仕事をしているので、この規模でこれだけのことをやり切るのは驚異的なことだとよくわかる。

  • 組織の上層部は、繰り返し繰り返し、理念と目的の説明をする

  • 組織の中間層は、現場の人たちに理念を繰り返し説明しつつ、現場の活動の支援、上層部や外部との調整に徹する

  • 組織の実働部隊は、理念を理解して、仲間内でも繰り返し共有して、その理念を信じて、理念に基づいてやるべきことを考え実行する

これを愚直に、真剣に、真摯にやる。
組織の上層部というのは教団の偉い人達
組織の中間層というのは教団の職員たち
実行部隊というのは、日本全国の各地域で熱心に活動する会員信徒さんたちです。
これから具体的な活動実績を述べていくわけですが、読者であるあなたの会社組織においても、はたして同様なことができるであろうか?ということを考えながら読み進めてもらえれば、と思います。


活動方針を理解してもらうこと

阿含宗は宗教団体なので、宗教的な動機や経緯があっての活動なのですが、今回はその説明を省きます。
2024年の重要な活動目標・方針が教団から提示されました。

南海トラフ巨大地震が発生する可能性がある
これを防ぐために国家国土のカルマを断ち切るための護摩法要をする

教団として「トラフ」とは何か?という所から始まり、大地震の発生が想定される範囲や被害想定の科学的知見を伴う映像を作成して、教団のイベントのたびに映像を流す。
宗教だから科学を否定して、頭のイカれた陰謀論者が言うような人工地震説を唱えるような、そんなバカなことはしないです。昔からプレートテクトニクス理論や断層のズレに基づいた地震の科学的メカニズムを阿含宗では会員信徒に伝えて学ばせています。

仏教観点の地震発生起因と減災のための縁起と四諦の理論

で、ここからは宗教の観点になるのですが、
なぜ、この日、この時、この場所、この規模で地震が発生してしまうのか?

これは国家国土が持つ悪因悪業カルマによるものです。
仏教において、個人のカルマがあるが故に云々ということを聞いたことがあると思う。国家国土のカルマは、この延長線上にあります。
今を生きる個々人のカルマが集積したものが現代稼働中の国家・国政であり、日本であれば縄文の昔からの人々が積み上げてきたカルマが日本という国家国土が持つカルマの総量です。

つまり国家国土レベルのカルマの存在が地震発生の度合いに影響を与える根本原因となっています。
そしてカルマが強いから大きな災害が起きるのであれば
カルマを減じることができたなら、地震の減災が可能なはずです。

では、そのカルマをどうやって断滅するのか?というと、阿含宗の護持するブッダの霊力を護摩の炎のに乗せて地域の霊的浄化、地域のカルマを断滅することである、となります。
護摩を焚くことでカルマを断滅する等々の仕組み、原理については他のnoteで書いているので、今回は説明を省きます。

ともあれ、やるべきことは、各地で阿含宗による「成仏法の護摩」を焚く活動を実行すること、これを教団上層部は、しつこいくらいに説明しました。

教団全体行事としての護摩法要

教団全体の行事として大きなものは2回。
1回目は5月に熊野大社大斎原おおゆのはらで行われた柴燈護摩。

2024年5月19日 熊野大柴燈護摩供

2回目は11月大阪柏原、静岡、宮崎の3箇所で同時開催した柴燈護摩

2024/11/03 静岡柴燈護摩 法要準備ができた獅子座と護摩壇

静岡については個人的にあった出来事を書いたりしてます。

各地区会員主体の護摩法要

阿含宗は日本全国に支部道場があるので、教団の全体方針に基づいて、各地区で熱心に活動する会員信徒さんが、自分の住む地域の歴史等々を調べて学び、自分で足を運んで法要できそうな場所を探し、法要候補地の管理者と交渉し、OKが出れば教団と調整してスケジュールを詰めて、法要実施に向けて、人の手配、当日までの物品や移動と輸送手段の調達手配、場所によっては現地の料理屋さんと交渉してお弁当を作ってもらう手配もして、遠方であれば宿泊施設や移動用のバスの手配などなど、びっくりするほど、たくさんのことを寝食を忘れたかのように頑張ってやります。
これ、あなたもできますか?
宗教団体の活動なのだけど、イベント企画会社なら高いお金をもらってやるであろう難しい仕事を奉仕修行として頑張っています。現場で頑張る人たちが積み上げた暗黙知の運営ノウハウはすでに膨大です。

繰り返しになりますが、この活動が各地の会員信徒の勝手な解釈、勝手な思い込みで法要地の選定や法要趣旨を考えているのではなくて、教団の全体方針をしっかり理解したうえで、その方針に沿って、宗教的情熱と信念を持って真剣に真摯に愚直に実践しています。

関東圏

千葉県は房総半島をぐるりと回るように法要をして、太平洋、房総沖に向かってカルマ断滅の護摩を焚きました。写真はもらいものなのでupしません。

東京は、船をチャーターして船に護摩法要の物品を持ち込んで東京湾洋上での護摩法要を実施したり、湾岸高速道路の葛西ジャンクションのすぐ下あたりにある南砂の中洲の広場で法要をしました。
また多摩川の河川敷で3回、大田区にある新田神社と氷川神社でも規模の大きな護摩法要を実施。

2024/05/04 多摩川河川敷での法要
2024/03/31 大田区新田神社

神奈川と静岡は合同で船をチャーターして洋上で護摩法要をしたり、静岡の伊勢神名社で法要を行いました。12月には横浜の師岡熊野神社でも法要をしました。

2024/12/08 師岡熊野神社
法要の写真は人の顔が写っているものばかりでネットにupできません

海が無い地区は何もやらないのか?というとそんなことはありません。
長野県では木曽御嶽山での護摩法要を行いました。
ちなみに東京の大田区にも御嶽山神社があります。長野の法要のお礼参りで、法要の翌日に東京大田区の御嶽山神社に参拝したら、東京で納めたお祓い用の人形ひとがたは東京でお祓いしたあと、木曽の御嶽山神社に持っていって、もういちどお祓いをするとお知らせが掲示されていました。なるほど木曽と東京の御嶽山神社は霊的なルートでつながっているのだなぁと思いました。

2024/06/29 御嶽神社柴燈護摩法要直前の正式参拝を待つ山伏
貰い物の写真。すばらしいベストショットだとボクは思っている

他にも興味深い話だと栃木県。
栃木県では色々な経緯があり、キヌダム四姉妹と呼ばれる鬼怒川水系を管理する4つの大きなダム、湯西川・五十里・川治・川俣の全てで護摩法要を行いました。すると、例年ならば台風等々の度に従業員さんの命に関わるかもしれない緊急出動が発生するのだが、2024年度は一度も緊急出動が発生しなかったとのことで、ダム管理の会社の方から護摩法要のおかげであるとお礼を言われたらしい。ダムの安全、順調な稼働が平地に住む人々の安寧な生活に直結するので、これはとてもありがたいことです。

関東以外

愛知・三重では、織田信長マニアなら知っているだろう長島願證寺跡地での護摩法要。南海トラフ巨大地震安全祈願と同時に長島願證寺関連の戦乱犠牲者の供養も行いました。
この法要の御神事は桑名の多度大社の宮司さんに斎行していただきました。戦国の元亀年間時代の多度神社、多度神宮寺は織田信長の調伏祈願をしたという理由で長島願證寺決戦の時に織田軍にすべて焼き尽くされたそうです。

2024/12/01 長島柴燈護摩法要
ネット中継のスクリーンショットより

愛知県ですと、玉鉾神社さんと良いお付き合いをさせていただいているようで、玉鉾神社さんのインスタに新嘗祭に先立って法要をしたと書かれています。

玉鉾神社さんのインスタをチェック!

インスタに写真をアップしてくれている四国の会員さんがいて、マリンパーク新居浜や宇和島の三島神社で法要を行った写真があったりします。

マリンパーク新居浜での柴燈護摩法要
写真、勝手に使いましたけど、ごめんなさい!
船をバックにした護摩の炎がステキだったので・・・

手元に写真は無いけれど、もちろん南は沖縄でも法要が行われています。東京で働く沖縄出身の若い娘さんが、法要に参加するために仕事を休んで帰郷していたりします。

これ以外にも、本当に色々なところで、法要が行われています。
各地での法要の実施は、最終的に京都の本山に申請して許可をいただくので、日本全国で行われた法要の全貌を知っているのは京都の本山のみです。

活動の原動力は方針の理解と情熱

こういった各地域での活動は、教団が準備した法要ではなくて、その地区の会員さんたちが、教団の目指すところの方針を理解して、それを実践するために、自発的に、真剣に考えて真摯に愚直に本気でやっています。

このnoteの本来の目的は、企業理念やプロジェクトの大目標をメンバーに浸透させて、パフォーマンスを発揮してもらう方法に頭を悩ませている人に向けての事例集です。

宗教だから、偉い人に言われて、思考停止状態で盲目的に言いなりになってやっているわけではない。
教団の方針を理解して、仲間と相談しながら考えて、これは自分たちがやるべきことだと情熱が溢れた上で納得して行動しています。

「理念や方針のメンバーへの浸透と、その上での実践に成功している組織が世の中に存在する」ことを知ってしまった、知らなければよかった!と思う人もいるかもしれない。
実践できていない自分たちとの違いは、どこにあるのだろうか?
大いに悩んで考えてみてください。

おそらくポイントは、
理念や方針を言葉で理解してもらうのではなくて、
情熱を伴う納得感を持った理解をしてもらうこと

そしてメンバーに情熱を伴う理解をしてもらうためには、
理念や目標のそのものが情熱を持つに値する内容でなければいけないし、旗振り役の本人も熱い想いを持つ必要がある。

偉そうに書くのは簡単ですけど、やるのは難しいですよね。

最後に

2025年は残念ながら、何らかの天変地異が発生する可能性が高いです。
南海・東南海トラフ系の地震ならば、阿含宗として、カルマを断滅するという手段で、政府や学者さんたちが警鐘を鳴らすレベルを下回る被害になると思う。
富士山は数年前に鎮護の護摩法要を行いました。

その時に、もしも「思ったよりも被害が少なくて良かった」と思った時、このnoteのことを思い出してください。


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