![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10003333/rectangle_large_type_2_81bacb0ef215712c285c5920348e22f0.jpeg?width=1200)
これまでの、そして、これからの福島県田村市でテレワーク【3日目】
どうも、旅するライターの五月女菜穂です。
今回、福島県と、地方創生に力を入れているLIFULL様にお声がけいただきまして、福島県田村市で2泊3日のテレワークをしにやってきました。
最終日の3日目は、テレワーク施設のテラス石森から離れ、田村市滝根町で農業をされている稲福由梨さんにお話を伺い、田村市が誇る「あぶくま洞」に行きました。そして郡山市に移って、同時期に郡山市・白河市・西会津町でテレワークをしていたライターや県庁の方々らと一緒に座談会をしました。
福島でテレワークする魅力と、これからの課題
(写真:稲福由梨さん。東京都出身。農業体験を機に、田村市に移住)
色々と語りたいことはあるのですが、この記事では、今回実際にテレワークをしてみての感想、そして皆さんと色々と議論する中で思ったことをまとめようと思います。
まず福島県田村市でテレワークをするメリットは...
□とにかく静かで、集中できる環境が整っていること
■中心拠点となるテラス石森は多様な業種の人たちが集まり、これから更にコミュニティーが発展していく兆しがあること
□施設が比較的大型なので、大人数でのテレワークも可能なこと
だと思いました。
一方、今後改善の余地があると思ったことは...
■コンビニはあるが、外食できるお店が限られていること。施設の近くに何があるかさえも一覧では示されていないので、自力で探すしかない...
□車がないと行動に制限が生まれてしまうこと。その不便さが集中力を生んだのだが、運転できる人でないと田村に来ようとなかなか思わないのでは...
■宿泊した「花の湯」は温泉もあり、快適ではあるのだが、施設から宿までは2キロほど。夜道も暗いので、こちらも交通手段が欲しい...
といったことでした。
(写真:稲福さん夫婦が地域の6次産業化で生み出した商品)
テレワーク施設として、今回お世話になったテラス石森は施設としてはとても魅力的な環境でした。wifiはスムーズですし、電源コンセントもある。会議室やイベントルームもあって、利用料金も良心的で、普段利用されている方も面白い方ばかり。お世辞抜きに、最高の環境だったと思います。
その上で、これからテラス石森が(ひいては福島県田村市が)、もっとテレワーカーを呼び込むためにはどうしたらいいのか。 みなさんと議論しながら色々考えて、私は以下のように提案したいと思います。
(1)ファンを増やす
せっかく立派な施設があっても、人が集まらないと何事も始まりません。まずは施設を認知してもらい、実際に来てもらうことだと思います。「またテラス石森に来たい」と思ってもらったら、勝ちです。リピーターやファンを増やすために、県内外から人を呼ぶ施策を行い、積極的に情報発信する必要があると思います。もちろん今回のプロジェクトもその情報発信の一端を担っていると思います。こうした口コミが積み重なって、信頼・実績につながると思いました。
(2)テレワーカーは県内にもいることを忘れない
「東京からわざわざ福島まで来るのか」。そんな言葉を座談会で発言されている方がいました。確かにそうです。福島まで行こうという動機がないと、県外からわざわざ福島でテレワークする人はいないでしょう。でも今回の滞在で改めて思いましたが、県外から来た人間にとって、福島は十分魅力に溢れた場所。「テレワーク」を単体で考えるのではなく、地域の魅力/観光資源も合わせて発信し、「旅ときどき仕事」ができるような環境であることを伝えるといいのではないかと思います。
また、何も東京にしかテレワーカーがいないわけではありません。福島県内にもテレワーカーはいるでしょうし、そういった仕事や働き方を目指す人もいるでしょう。テラス石森で開講されているウェブライター講座のように、テレワーカーとして働けるスキルをみんなで学べる環境づくりを今後も併せてできれば、県内の交流人口が増して「福島はテレワークにいい環境」というブランディングができるのではないかと思いました。
(3)不便さを逆手に取るのも一つ
郡山市に比べて、確かにアクティビティも少ないですし、いわゆる観光資源はあまりない田村市。しかし、そこを卑下するのではなく、逆手にとって「不便さ」を売りにしてみてはどうかと思うのです。作家が温泉宿にこもって執筆を重ねるように(?)、「仕事をするしかない環境」というのは案外ないものです。「なにもないけど浪漫がある」というのが田村市のPRポスターに書いてありましたが、「なにもないから、集中できる」といったように。
あと、第一次産業の体験を売りにしても面白いと思いました。若くして農業や林業に従事されている方にお話を聞いて、「なるほど、こんな働き方があるのか」と気がついた私。頭では分かっているつもりでも、実際に農業や林業をされている方のお話はとても新鮮で、面白くて。デザイン×農業、IT×林業などなど、いろいろな組み合わせでテレワーカーを呼び込むことはできるのではないかなと思います。
(写真:1時間以上も色々とご自身の体験を話してくださった稲福さん。本当に面白いお話ばかりで、どこかで改めて記事にしたいです。ともかく、ありがとうございました....!!!)
色々と偉そうに語りましたが、これからも私は旅と仕事を両立しながら生きていきたいと思います。また近いうちに、福島に、田村に、お邪魔できればと思います。ありがとうございました!!
【おまけ】「あぶくま洞」は鍾乳洞の“全部盛り”だった...
稲福さんに会いに田村市滝根町に行ったので、帰りがけ、せっかくなので「あぶくま洞」に立ち寄りました。
ガチなイルミネーションで「映え」を狙いにいきつつ、
神秘的な鍾乳洞もちゃんと演出しつつ、
探検コースでは「こんな狭いところ行かせるぅ!?崩れかけてるけどぉ!?」みたいなスリルも味わえて、
ぽかーんと開けた「滝根御殿」で感動できるという...鍾乳洞の全部盛り状態でした。お近くに行かれた際はぜひ。
※1日目は「なにもないけど浪漫がある」福島県田村市でテレワーク【1日目】」
※2日目は「田舎でもできるというロールモデルになりたい」福島県田村市でテレワーク【2日目】」