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鉄道遅延(2月5日水)

家に帰ってからJRのホームページを確かめると、2月5日12時39分頃、神戸線で火災があったらしい。

そうとは知らない13時頃、私は京都駅の4号線ホームで電車の到着を待っていた。
電光掲示板では、13時24分発の電車は4分遅れとのこと。5号線の快速電車は、発車時刻を過ぎても止まったまま。

ホームにはマイクを通して案内の声が聞こえる。何回も「神戸線で沿線火災が発生しているので、大阪-神戸間は運転を見合わせている」と繰り返し同じことを言っている。

私が乗ろうとしていた各駅停車の電車は、遅れながらも動いている様子。待つしかないな。
私の前に並んでいたのは、3人のご婦人たち。私よりちょっと年上の仲良しグループみたい。
「火災って怖いなあ」
「中国の観光客の人たち、このアナウンスわからへんのと違うか」
「4分遅れから6分遅れになったで」
「案内板も日本語と英語だけしかないし、やっぱりわからへんやん」云々。
うん、私もそう思う。

待っている間、おしゃべりする相手がいない人は、ほぼスマホに目をやっている。
私は、手袋を外して、老眼鏡をかけてまで、スマホを見ようという気力がなく、周囲の様子をぼんやり見ていた。
電光掲示板の情報がころころ変わる。
「6分遅れから8分遅れになったで」
あ~あ、まだ延びるかなあ。

そのうち雪がちらちら舞ってきた。天気予報で雪と言っていたので、覚悟はできていた。ちらちらから、どんどん降ってきて、横なぐりの雪になって、あっという間に目の前が真っ白になった。
スマホを手にしていた人たちが、降りしきる雪をホームから撮影し出した。歓声を上げながら撮っている人、万歳の格好でスマホをかざす人がいて、完全に雪が主役になった。

私も撮ろうかなと思って、手袋を外して鞄からスマホを出す準備をしているうちに、雪はやんできた。本当に一瞬の雪景色だった。一瞬の写真を撮れるのは、スマホを常に手にしている人ですね。

8分遅れて普通電車が到着した。快速電車に乗ろうとしていた人も乗車したので、車内はラッシュ時みたいにぱんぱん。こんなときに立ち往生なんてしないでねと祈った。無事に着いてほっとした。

車内のアナウンスは「神戸線で線路火災が発生している」だった。「沿線」と「線路」はえらい違いやん。情報錯綜中だったのかな。

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